2022年10月の水際対策緩和後、日本を訪れる外国人の数は急速に回復。低迷していたインバウンド需要はコロナ禍前を上回るような勢いで急拡大しています。
日本政府観光局(JNTO)は10月18日に訪日外客統計9月版を発表。統計によると、2023年9月の訪日外国人客数は約218万人で、コロナ禍前と比べて約96%まで回復しています。さらに同日、観光庁が発表した訪日外国人消費動向調査では、2023年7-9月期の訪日外国人旅行消費額は1兆3,904億円にのぼり、2019年同期比117.7%を記録しました。
訪日ラボでは、これらのデータをもとに、国別に訪日客数、消費額、消費傾向などをまとめています。本記事ではオーストラリア市場のインバウンド動向を最新データを交えて解説します。
関連記事:
9月の訪日オーストラリア人客数は6万4,000人。2019年同月比105.8%に回復!
日本政府観光局(JNTO)の訪日外客統計によると、9月の訪日客数は218万4,300人。そのうちオーストラリア人は6万4,000人でした。訪日オーストラリア人の2019年同月比は105.8%と、コロナ禍前を上回る訪日客数を記録しています。

需要回復の背景には、日本の水際規制の緩和のほか、オーストラリア国内の学校休暇シーズンだったことも影響しているようです。ケアンズー羽田間など、日本への直行便数も前年と比べ回復傾向にあることから、引き続き需要の高まりが期待されます。
7-9月の訪日オーストラリア人消費額は407億円。コロナ禍前から大幅増!
観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、2023年7-9月期のオーストラリア人の旅行消費額は407億円で、2019年同期比154.9%を記録しています。円安などの影響により、訪日客数以上に大幅な増加が見られました。

国別の旅行消費額を見ると、最も多かったのが中国の2,827億円。次いで台湾の2,046億円、韓国の1,955億円、アメリカの1,439億円と続きます。外国人全体の旅行消費額は1兆3,904億円にのぼり、コロナ禍前の2019年同期比で117.7%に回復しています。
オーストラリア人の消費額は香港の1,342億円に次いで全体で6番目。全体に占める割合は2.9%となっています。

オーストラリア人の費目別消費額は、宿泊費161億円、飲食費88億円、交通費62億円、娯楽等サービス費25億円、買い物代71億円でした。2019年と比較すると、消費額全体に占める買い物代の割合が増えています。

1人当たりの旅行支出では、訪日外国人の全体平均は21万810円。対してオーストラリア人の平均は32万286円で、全体で5番目に高い金額でした。最も高かったのはフランス(35万7,775円)で、スペイン(34万9,718円)、イタリア(34万1,870円)、イギリス(32万8,422円)と続きます。
また、費目別の1人当たりの旅行支出を見ると、娯楽サービス費ではオーストラリアが最も高い金額に。宿泊費と飲食費はイタリア、交通費はスペイン、買物代は中国が最も高い結果となっています。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁: 訪日外国人消費動向調査
【10/24開催】インバウンド好調の流れはこのまま続くのか?今後の見通しと、今やるべきこと
かつてない好調ぶりを見せているインバウンド。2025年の訪日外国人客数は4,000万人超と予測されていますが、「今後もこの流れは続くのか」「今と同じ戦略でビジネスを伸ばせるのか」懸念を抱いている人は少なくないでしょう。
そこで本セミナーでは、これまでのデータからインバウンド市場の今後を予測し、いま取るべき行動や準備すべきことを解説します。
インバウンド事業に携わる皆さまにとって、ご自身のビジネスに役立つヒントが得られる内容です。ぜひご視聴ください!
<セミナーのポイント>
- 最新のインバウンド動向と今後の見通しがわかる
- 専門家3名による議論から、インバウンドの今後の動きに対してやるべきことがわかる
- 短期的に役立つ施策の話から、中長期的に考えていかなければならない戦略の議論まで、幅広く聴くことができる
詳しくはこちらをご覧ください。
→【10/24開催】インバウンド好調の流れはこのまま続くのか?今後の見通しと、今やるべきこと
訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!
訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。
アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。
参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。
【インバウンド情報まとめ 2025年10月前編】中国の大型連休「国慶節」8日に終了、2025年も日本人気が続く ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に10月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国の大型連休「国慶節」8日に終了、2025年も日本人気が続く ほか:インバウンド情報まとめ【2025年10月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!