2024年の航空旅客需要、過去最高を更新【IATA旅客需要データ 2024年12月】

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国際航空運送協会IATA)は、2024年12月および2024年通年の、世界の旅客需要に関するデータを発表しました。

発表によると、12月の航空総需要(RPK)は前年同月比で8.6%増加し、引き続き力強い成長を記録。総供給量(ASK)は5.6%増加、搭乗率は84.0%となりました。

また2024年の年間総需要は、2023年と比較して10.4%増加し、2019年と比べても3.8%高くなりました。2024年の旅客市場は、過去最高を更新する需要増となりました。

*RPK(Revenue Passenger Kilometers)…有償旅客キロ(有償旅客数×輸送距離)
*ASK(Available Seat Kilometers)...有効座席キロ(総座席数×飛行距離)

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【国際線】需要は過去最高を更新 アジアは今後も成長期待

2024年の国際旅客需要はすべての地域で前年と比べて増加し、全体で前年比13.6%の増加。過去最高だった2019年を0.5%上回りました。また、12月単月では前年同期比で10.6%増加しました。

2024年の1年間の市場別需要をみると、アジア太平洋地域では前年比26.0%増加し、 もっとも高い成長率を維持しました。しかし2019年との比較では8.7%下回る結果となり、引き続き成長が期待されます。

また、ラテンアメリカ(前年比14.4%増)やアフリカ(前年比13.2%増)でも、二桁代の高い成長を記録。その他の市場では、欧州が9.7%増、中東が9.4%増、北米が6.8%増でした。

▲国際線のRPK伸び率(2023年比):IATAより訪日ラボ作成
▲国際線のRPK伸び率(2023年比):IATAより訪日ラボ作成

【国内線】中国が市場を牽引 主要市場では安定した成長

2024年の国内旅客需要は、全体で前年比5.7%増加しました。12月単月では前年同月比5.5%増となり、2024年11月と比べて成長が加速したと言えます。

2024年の1年間の市場別需要をみると、中国が前年比12.3%増で市場を牽引。次いで、インドが6.0%増、ブラジルが4.6%増と続き、日本は3.2%の増加でした。主要な国内市場では全体的に安定した成長が見られました。

▲国別国内線のRPK伸び率(2023年比):IATAより訪日ラボ作成
▲国別国内線のRPK伸び率(2023年比):IATAより訪日ラボ作成

2025年は成長やや鈍化か

IATA事務局長ウィリー・ウォルシュ氏は、2024年の旅行需要が前年比10.4%増加し、国内外の旅行数が過去最高を記録したことに触れ、「航空会社は高い需要に対応し、提供された座席の83.5%が埋まりました。航空業界の成長は、社会と経済に広く波及しています」と現状を評価しました。

2025年に向けては、引き続き旅行需要の成長が見込まれるが、伸び率はやや鈍化すると予測しています。

また、今後の課題について「安全性の確保が引き続き重要であり、最近の事故は継続的な対策の必要性を示しています。さらに、2050年までに炭素排出をゼロにする取り組みにも課題があります」と発言。

「航空会社は持続可能な航空燃料(SAF)の購入に多額を投資しましたが、SAFで賄われた燃料はほんの少しでした。SAFは不足しており、コストを下げる必要があります。政府の支援により生産を拡大しコストを下げることで、この問題は解消できます。また、化石燃料の抽出に与えられた補助金の一部を再生可能エネルギーの容量支援に転用することで、経済成長と雇用創出にも寄与すると考えられます」と述べました。

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<参照>

国際航空運送協会 (IATA):Global Air Passenger Demand Reaches Record High in 2024

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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