外国人観光客にとって、「桜を見ること」は訪日する大きな動機の一つです。桜が咲く3月〜4月は、例年夏のシーズンに次ぐ訪日客数のピークとなっています。
3月24日には東京都の桜が開花しており、今年も多くの外国人観光客がお花見スポットを訪れると予想されます。
そんな桜シーズンを迎えた今、桜に関するインバウンドの情報をまとめてお伝えします。
桜の開花、東京都では24日
3月24日、気象庁は東京の桜の開花を発表しました。平年と同じで、開花が遅かった昨年より5日早い開花となりました。
全国で最も早く開花宣言を発表したのは高知地方気象台で、東京都より1日早く23日の開花となりました。
日本気象協会が発表した「2025年桜開花・満開予想(第5回)」をもとに、まだ桜が開花していない地域の開花予想を時系列順に並べると、以下の通りとなっています。
- 3月27日:大阪
- 4月3日:金沢
- 4月5日:長野
- 4月6日:新潟
- 4月13日:秋田
- 4月18日:青森
- 4月25日:札幌
- 5月10日:釧路
渋谷区・明治通りの桜が外国人から大人気、そのワケは
都内の桜開花が宣言された24日、一足早く満開を迎えた渋谷区・明治通りの桜並木を見ようと、たくさんの外国人観光客が集まりました。
欧米圏、アジア圏などさまざまな国・地域の人々が記念写真を撮影していました。

中国版Instagramと呼ばれるSNS「RED(小紅書)」でも、渋谷の桜並木を取り上げた投稿が多数上がっています。

この桜並木は例年桜の開花・満開が早いようで、昨年も多くの外国人観光客が集まっていました。
REDでは、ハッシュタグ「#桜難民(樱花难民)」を付け、この桜並木の写真を投稿するのがちょっとしたブームになっていたようです。
関連記事:渋谷・明治通りの桜満開で外国人が殺到!中国SNSではハッシュタグ「#桜難民」がプチ流行(昨年の記事)


外国人から人気を集める「お花見スポット」ランキング(2024年データ)
渋谷区・明治通り沿いの桜に外国人が集まっているという情報をお伝えしましたが、ほかに今年外国人から人気を集める桜スポットはどこなのでしょうか。参考として、昨年のランキングを見てみましょう。
訪日ラボでは2024年、全国の桜の観光名所40スポットを対象として、2024年3月27日〜4月7日の口コミを取得、傾向を分析し、「桜の観光名所レポート」を作成しました。
その結果、最も多くの外国語口コミを獲得した桜の観光名所は、「新倉山浅間公園(山梨県)」でした。

新倉山浅間公園に寄せられた外国語口コミ件数は30件、外国語比率は85.7%と非常に高くなっています。
同スポットは、2015年の「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(改定第4版)」や、2018年のNational Geographic「Traveler」の表紙を飾ったことで世界的に知名度が向上。2016年頃から観光客が一気に増加しています。
また、平均評価が最も高い言語は「中国語(簡体字)」で★4.88、次いで「中国語(繁体字)」の★4.60と、中国語圏の口コミでは高い評価が付けられる結果となりました。

インバウンドが求める「桜」の情報とは?
では、インバウンドに向けた「桜」の情報として、どういったものを発信すればいいのでしょうか。
日本では3月〜4月に向けて桜の開花予想が度々話題となりますが、近年は海外でも、現地のインフルエンサーをはじめとした人々が開花予想の情報を使って一斉に発信しているようです。また、日本企業も桜シーズンの需要を掴むため、SNS投稿や広告を一斉に配信しています。そのため、桜の開花予想などの基本的な情報は、海外にもしっかりと届いていると言えそうです。
一方で、桜が見ごろとなる時期は思った以上に短いのも事実。開花・満開のタイミングが正確には読めない上に、場所によっても咲く期間が異なることから、滞在期間が限られる外国人観光客は常に最新の情報を求めています。各地の桜の開花・満開情報や、早く / 遅く咲いている「穴場」など、こまめに情報を出すようにするとよいでしょう。
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以上、桜にまつわるインバウンドの反応や動向についてまとめました。
次の訪日のピークは夏季休暇のシーズンとなります。引き続きインバウンドへの情報発信や受け入れ準備を強化していきましょう。
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<参照>
一般財団法人 日本気象協会:2025 年桜開花・満開予想(第 5 回) まもなくお花見シーズン到来 来週は一気に 30 地点以上※で開花か
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