インバウンドの主要周遊ルートは市場ごとに異なる:じゃらんリサーチセンター調査

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株式会社リクルートが運営する観光に関する調査・研究機関「じゃらんリサーチセンター」は4月15日、位置情報データサービスを提供する株式会社ブログウォッチャーとの共同研究「インバウンド旅行者の主要周遊ルート調査」の結果を発表しました。

同調査はブログウォッチャーによる「デジタル観光統計(訪日版)」と、出入国在留管理庁による「出入国管理統計」を使用し、2024年1月1日~12月31日のデータを集計して前年と比較したものです。

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市場ごとに「ゴールデンルート」は異なる

対象となったのは台湾タイオーストラリアアメリカの4市場。調査の結果、市場ごとにゴールデンルートが異なることがわかりました。

主要周遊ルート20位までを図にしたのが下記の画像です。

▲台湾・タイ・オーストラリア・アメリカの4市場のゴールデンルート:じゃらんリサーチセンタープレスリリースより
▲台湾・タイ・オーストラリア・アメリカの4市場のゴールデンルート:じゃらんリサーチセンタープレスリリースより

三大都市圏以外の地方部を含むルートは、台湾が最も多く13本、次いでタイが11本、オーストラリアが10本、アメリカが6本となっています。

前年比(2023年比)では、地方部を含むルートはオーストラリアが1本増加しているものの、ほかの市場では増加がなく、全国的な地方分散の傾向はほぼ見られないとしています。

ただし、長野県静岡県茨城県については、ルートの組み合わせのランキングにおいて、新たに20位にランクインしました。

台湾の主要周遊ルートランキング1位は「千葉県-東京都-神奈川県」

訪日台湾人における全国主要周遊ルートランキング上位は、以下の結果となりました。

  1. 千葉県-東京都-神奈川県
  2. 千葉県-山梨県-東京都
  3. 京都府-兵庫県-大阪府

東京都大阪府を中心とした周遊ルートの人気が高く、山梨県以外は三大都市圏のルートでした。また、2024年に新たにランクインしたルートはありませんでした。

じゃらんリサーチセンター研究員の松本氏は、「2024年の4市場における地方分散の進展は限定的」とした上で、東京から北陸を経て関西へ抜ける広域ルートの兆しがあるとしています。また、地方誘客については、オーストラリア市場でのスキー需要や、タイ市場での山岳観光・温泉・神社といったテーマ型観光、さらにアメリカ市場でのVFR需要などがヒントになると述べました。

こうした周遊ルートについては、各地域が新たなルートの開発に取り組んでおり、関東北陸関西地域では「レインボールート」、関西〜西日本地域では「西のゴールデンルート」などが推進されています。都市圏を結ぶルート以外の選択肢が生まれることで、地方分散、オーバーツーリズムの解決などにつながることが期待されます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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