「キャッシュレス決済+α」を推進、AI活用などでさらなる成長へ:ネットスターズ事業説明会を取材

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キャッシュレス決済DXサービスを推進する株式会社ネットスターズは6月26日、メディア向けに事業説明会を開きました。

同社のこれまでの事業報告と最新トピックスについて紹介し、今後の成長に向けた方向性を示しました。

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年度黒字化へ順調な滑り出し

ネットスターズは、2015年に中国のQRコード決済サービス「WeChat Pay」を日本で初めて導入しました。以来、同社は決済ソリューション、DXサービス、グローバル事業の軸で事業を展開してきました。

ネットスターズ代表取締役社長CEO 李剛氏は冒頭、「これまでキャッシュレス決済のインフラを支えるフィンテック企業へと成長してきましたが、今まさに次のステージへと歩みを進めています」として、同社の未来の方向性について以下の3つの柱を掲げました。

  • フィンテック
  • AI
  • ステーブルコイン
▲ネットスターズ代表取締役社長CEO 李剛氏:訪日ラボ撮影
▲ネットスターズ代表取締役社長CEO 李剛氏:訪日ラボ撮影

フィンテック領域ではQRコード決済を軸に、より本格的に決済から金融へ進化し、企業価値を高める方針です。AI時代に対応するDXサービスを提供するほか、ステーブルコインにおける新しいインフラ作りを進めるとしています。

また李氏は、同社の2025年第1四半期決算についても報告しました。決済取扱高は4,674億円で、四半期として過去最高を記録。売上高は10億5,000万円で、前年同期比で27%増となりました。

当期純利益の黒字化を達成し、年度黒字化も達成する見通しであると述べました。

「決済+α」で成長 “レジレス”をコンセプトにDXを推進

続いて、ネットスターズ取締役COO 事業統括本部 本部長 長福久弘氏より、これまでの事業戦略と実績について報告がありました。

▲ネットスターズ 取締役COO 事業統括本部 本部長 長福久弘氏:訪日ラボ撮影
▲ネットスターズ 取締役COO 事業統括本部 本部長 長福久弘氏:訪日ラボ撮影

現在、同社はマルチキャッシュレス決済ゲートウェイサービス「StarPay」を中心に、インバウンドプロモーションプラットフォーム「StarPay-Global」やリアル店舗DX省人化プラットフォーム「StarPay-DX」を軸に国内事業を展開しています。

キャッシュレス比率の伸びを追い風として決済事業を伸ばしており、あわせて「決済+α」の事業も進めてきたとしています。長福氏は、中国で普及したWeChatのミニプログラムを例に挙げ、日本でもQRコード決済が拡大するなかで、+αとなるDX事業も伸びると考え、さまざまな事業を推進してきたと話しました。

まずミニプログラムへのフォーカスから始まったDX事業を、今年からリブランディングし、コンセプトを「レジレスプラットフォーム」に変更しました。レジレスとはレジの業務負担をなくしていくことを意味しており、注文から決済までが効率的に進むことで、店舗支援強化につながるとしています。

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NEXTネットスターズ:グローバル事業やAIにも注力

同社は「NEXTネットスターズ」と題して、パートナーシップやグローバルペイメント、NewPaymentの3つにフォーカスして事業を推進しています。

以降は、事業説明会で示された方針について紹介します。

パートナーシップを強化

同社は地銀やシステム、販売、ペイメント領域でのパートナーシップを強化しており、2024年には決済端末「stera」の新端末「stera terminal mobile」「stera terminal unit」との連携を発表しました。今年に入って世界最大級の金融インフラストラクチャプラットフォーム「Stripe」や、メルカリが展開する「メルカリハロ」とのパートナーシップも実現しています。

長福氏は、同社のクラウド技術によって、強固な安定性や安全性、決済処理速度の向上が実現しており、パートナーにも評価されていると述べました。

また株式会社アイウイズロボティクスと業務用掃除ロボットの共同販売も開始しています。元々の決済分野とは離れた印象に思えるものの、長福氏は、加盟店の満足度向上や課題解決を考えた際に、今後も必要なテクノロジーを提供していきたいと話し、事業の親和性を示しました。

「JPQR Global」の稼働開始

同社は、2023年にJPQR Globalのシステムスイッチャーとして選定されています。

そもそもJPQRとは日本の決済用バーコード・QRコードの統一規格のことで、JPQR Globalは、外国の統一QRコード規格との相互連携を実現するものです。日本と各国の統一QRをシステム連携することで、海外からの観光客が旅行先で自国の決済サービスでスムーズに決済できるようになります。

また7月4日には、JPQR Globalの初の連携国として、カンボジアの統一QR規格「KHQR」との連携が発表されました。

JPQR Globalについて、まずはインバウンド向けの取り組みから開始し、アウトバウンドについても実現に向けて取り組みを進めるとしています。

関連記事:大阪・関西万博会場で「JPQR Global」による決済サービス開始 初の連携国はカンボジア

AI活用を推進

ほかにも同社は、AIの活用にも積極的に取り組んでいるとのことです。

例えばオンライン決済の開発にあたって、これまでAPIの接続に2週間程度かかっていましたが、AIと自動化技術の導入によって2時間で接続完了できるようになりました。また、加盟店申し込み時の審査プロセスにもAIによる情報分析を活用しており、従来比で50%以上の審査時間短縮を実現したとしています。

AIの導入によって、海外ペイメントとの接続もよりスムーズになっています。

同社がアジア市場にフォーカスして事業を進める上で、どれだけ海外ペイメントとの接続数を増やせるかが鍵になるため、AI活用がより重要になるとしました。

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WeChat Payを日本で初めて導入し、以来店舗へのキャッシュレス決済対応を牽引してきたネットスターズ。DX事業のさらなる拡大やJPQR Globalの稼働開始など、インバウンド事業者としても今後の動きを注目しておきたいところです。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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