旅行・観光開発指数、日本が1位に 訪日客の国籍多様化や地方分散が評価(世界経済フォーラム)

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世界経済フォーラム(WEF)は9月25日、「Travel & Tourism Development Index 2026(旅行・観光開発指数)」(TTDI)を発表しました。

この調査は、WEFが2年に1度発行するレポートで、チューリッヒ・インシュアランス・グループの協力のもと作成されています。

今回評価対象となった110の国・地域のうち、日本は前回の3位から2つ順位を上げ、1位を獲得しました。

関連記事:旅行・観光開発指数、日本は3位 世界経済フォーラムが発表(2024年版)

110の国・地域のなかで首位に 2位はアメリカ、3位はスペイン

TTDIは、各国の訪問客数や消費額など観光の実績そのものではなく、観光を持続的に発展させる基盤条件を17の分野と102の指標で評価した調査です。

今回発表された2026年版では、対象となった110の国・地域のうち、92%にあたる101の国・地域が前回調査よりスコアを伸ばし、平均の伸び率は2.1%となりました。この数字は、コロナ前の2019年以降、最も高い伸び率となっています。

このなかで、日本は前回調査から2つ順位を上げ、首位に輝いています。総合スコアは7点満点中5.27点で、前回から2.6%スコアを伸ばしました。

なお、トップ10は以下の国・地域となっています。

旅行・観光開発指数トップ10の国・地域

  1. 日本
  2. アメリカ
  3. スペイン
  4. オーストラリア
  5. フランス
  6. ドイツ
  7. イギリス
  8. 中国
  9. スイス
  10. イタリア

ケーススタディで紹介されたJNTOの市場多様化・地方誘客施策

分野別で見ると、日本は「文化資源」と「非レジャー資源」の2分野でトップの評価を獲得しました。

また、日本が今回「需要の持続可能性」の改善幅において世界で2番目、「観光への開放度」では改善幅が世界で4番目に大きかったことから、報告書内では訪日市場の分散と訪問先の分散によるリスク低減に取り組むケーススタディとしても紹介されています。

訪問先の分散と需要集中によるリスク低減を進められた背景としては、日本政府観光局(JNTO)による集客市場の多様化に向けた新規市場向けのプロモーションや、地方誘客などの施策が挙げられました。

報告書では、これによって得られた成果として以下のような内容が紹介されています。

  • 2025年の訪日客数が過去最多の4,270万人を記録
  • 訪日客における東アジア(中国・韓国・台湾・香港)の比率が2019年の70%から65%に低下した一方で、欧米豪・中東からの比率が14%から18%に上昇
  • 地方部における外国人延べ宿泊者数(2025年10月)が前年同月比14.1%増となった一方で、三大都市圏では0.8%減少し、地方分散を実現

世界の観光産業、コロナ禍以降最も良好ながらも成長の持続が課題に

今回の報告書では、世界の観光産業が直面する新たな課題も問題提起されています。

実際、2024年から2026年にかけては、多くの国・地域で観光関連の物価が全体のインフレ率を上回るペースで上昇し、調査対象の4分の3で旅行費用の割安感が薄れました。

加えて、需要の増加に観光分野への投資が追いついておらず、労働力不足と相まって成長の持続が脅かされていることや、特に観光の季節性が強い地域において、観光客の増加が必ずしも生活水準の向上や質の高い雇用の創出につながるわけではない実態も浮き彫りになっています。

WEFのExperience Economy and Cities部門長を務めるRamya Krishnaswamy氏は今回の結果について、旅行や観光を支える条件がコロナ禍以降最も良好な状態にあるとした一方で、次のステップとして単なる観光客の誘致にとどまらず、人材やインフラへの投資、官民連携の強化などを通じて、より持続的かつ大きな価値を創出する必要があると見解を示しました。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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