日本の交通機関は、サービスの品質の高さから訪日外国人観光客から高い評価を得ています。しかし、鉄道やバスなどの移動手段は、まだまだ案内表示や多言語対応の問題など課題は山積みとなっています。
こちらの記事では、訪日台湾人観光客が利用するJRや地下鉄などの移動手段と、満足度調査のデータについてご紹介していきます。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
訪日台湾人観光客は台湾最大の桃園空港を利用する
桃園市大園区に位置する台湾桃園国際空港はチャイナエアラインとエバー航空がハブ空港として利用しており、毎日台湾内外から多くの飛行機が行き交っています。
訪日台湾人観光客のほとんどがこの桃園空港を利用しており、目的地は成田・羽田ラインが最も多くなっています。
日帰り観光として台湾から近い福岡空港や那覇空港なども人気
桃園空港や台北松山空港、高雄国際空港など台湾の主要空港から2時間半で行ける福岡空港や、1時間で行ける那覇空港も訪日台湾人観光客が増えており、新定番の観光スポットと位置づけられています。
福岡へは日帰りでショッピングやグルメを楽しむ訪日台湾人観光客が多く、沖縄へは海を中心とした自然やグルメを目的として訪れています。
訪日台湾人観光客のメインとなる移動手段とは?
ほとんどの訪日台湾人観光客が成田・羽田・関西空港から訪日し、東京や大阪観光を中心としたグルメやショッピング、景勝地観光を楽しんでいます。
その間に最も利用される移動手段はJRで43.3%、続いて地下鉄が23.3%となっています。なお、交通パスは全体のおよそ9割以上が利用しており、台湾人は特にチャージ式のICカードパスの利用比率は他国を上回っています。
訪日台湾人観光客のタクシーやバスの利用客が少ない理由とは?
訪日台湾人観光客のタクシーとバスの利用率はともに8.0%と低くなっています。両者を使わない理由としてはタクシーは運賃が高いことがネックに感じるから、そしてバスは利用するための手段が分からない、情報が手に入らなかったという回答が最も多くなっています。
これらのことから、日本国内のバス会社は観光立国に向けたインバウンド対策が急務になっていると言えるでしょう。
訪日台湾人観光客の移動手段利用による満足度
JRを利用した訪日台湾人観光客の100%が程度に差はあっても「満足」だと回答しています。また、地下鉄については0.8%を除いて満足だという結果になっています。これらの満足した主な理由については、「快適さ」と「分かりやすさ」が挙げられています。
移動手段の分かりにくさが訪日台湾人観光客を悩ませている
JRや地下鉄などの移動手段の利用についてほとんどの訪日台湾人観光客が満足だと回答していますが、問題となっている点もあります。
「目的地を定める」「切符を買う」といったことに対する不満は他国の旅行客よりも半分以下となっていますが、「電車を乗り換える」「目的地に近い出口を探す」といった点については他国よりも若干悩む傾向にあるようです。
まとめ:移動手段のインフラ整備の充実化が求められている
近年、観光立国を目指すことを打ち出した日本政府ですが、交通機関の訪日外国人観光客へ向けたインフラ整備はまだまだ整ってはいない状況です。
今後、急速に対策が進むと思いますが、リピーター獲得のためにもまずはスマートフォンの交通アプリや観光サイトの充実が重要になると考えられます。
訪日台湾人観光客インバウンドデータ集
【7/23開催】育成だけではガイドは増えない!地域の魅力を最大化させる『ローカルガイド』を増やす打ち手とは
本セミナーでは、インバウンド観光における地方誘客や地域消費拡大の鍵として、「ローカルガイド」の可能性に焦点を当てます。
観光地では今なお、多言語で地域の歴史や文化を伝えられるガイドが不足しており、「訪日外国人の受け入れ体制が十分とはいえない」と感じている自治体も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが、地域に根ざした人々が観光客を案内する「ローカルガイド」です。
2018年の法改正により、国家資格がなくても有償でガイドができるようになり、地域住民や移住者など、さまざまな人がローカルガイドとして活躍できる時代となりました
誰もがガイドになれる今だからこそ、地域の魅力を正しく伝え、訪日外国人に満足してもらえるガイド人材がこれまで以上に重要になっています。質の高いローカルガイドを増やせば、インバウンドの消費を促進し、地域経済への波及効果も大きく期待できます。
本セミナーでは、株式会社羅針盤と株式会社movが共催し、インバウンドを地域でどう受け入れ、地域の魅力をどう伝えるか。そのために欠かせないローカルガイドを増やすための具体的な打ち手や、現場での実践例を詳しくご紹介します。
<セミナーのポイント>
- いま注目のローカルガイドについて学べる!
- 地域としてインバウンドをどのように受け入れられるのかがわかる!
- インバウンドの満足度や消費を高めるための地域の魅力の伝え方について学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→育成だけではガイドは増えない!地域の魅力を最大化させる『ローカルガイド』を増やす打ち手とは【7/23開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年7月前編】「予言」の日7/5終了で訪日需要戻るか、6月の香港からの訪日客は33%減 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に7月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「予言」の日7/5終了で訪日需要戻るか、6月の香港からの訪日客は33%減 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年7月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!