訪日英国人観光客にはわかりにくい日本のバス:路線バス、定期観光バスの利用率は10%以下

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日本各地の主要な駅にはバスターミナルがあり、そこから様々な方面にバスが出ています。また、長距離バスなどの運行もあり、日本のバス路線は充実していると言えるでしょう。当然のことながら観光スポットへもバスが運行されており訪日外国人観光客に利用されています。

今回は、訪日英国人観光客が滞在中にバスをどれくらい利用しているのか、他の交通機関との比較も含めてみていきましょう。

 

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訪日英国人観光客が利用している交通手段

観光庁発表の平成27年訪日外国人観光客消費動向調査によると、訪日英国人観光客が日本滞在中に利用した交通機関では「鉄道・新幹線・地下鉄・モノレール」が71.5%と最も多く、次いで「バス・タクシー」が48.6%です。日本国内を飛行機で移動したのは6.7%、レンタカーの利用は3.1%となっています。

バス・タクシーの利用は若干多めの傾向

全国籍全体平均の「バス・タクシー」の利用率は41.0%、それに対して訪日英国人観光客は比較的よく利用していると思われます。しかし、鉄道に比べると利用率は低い状況で、やはり日本の観光地をめぐるには鉄道は最も主要な交通手段となっているのがわかります。そして、疑問なのはバスとタクシーのどちらを利用しているのか、その詳細な利用実態です。

 

訪日英国人観光客のバス利用の実態

訪日外国人観光客消費動向調査では「バス・タクシー」で1項目となっており、その中身がわかりません。しかし、東京都が羽田空港・成田空港で訪日外国人観光客へのアンケート調査した国別外国人旅行者行動特性調査資料にはバスの利用実態が明らかになっています。

バスよりもタクシーの利用が多い

利用した交通機関の中で70%以上が鉄道、50%ほどがタクシーを利用しています。バスの利用については空港リムジンバスが24.7%、個人旅行が多い訪日英国人観光客は貸し切りバスの利用は2.8%です。路線バスは8.0 %、定期観光バスは3.6%など、空港リムジンバスを除いての利用率は大変低いものとなっています。

 

訪日英国人観光客にはわかりにくい日本のバス路線

日本人が日本国内を旅行するときでも、初めて訪れた場所でどのバス停からどのバスに乗れば目的地にたどり着くのかわかりにくいものではないでしょうか。誰しも一度は乗り間違えた経験があると思われます。

訪日英国人観光客もまた、駅を出たらバスターミナル、そしてバス乗り場が複数ある状況では、戸惑うことでしょう。WILLER EXPRESSなど高速バスのオンライン予約が英語でできる環境はありますが、まだまだバス利用率は低いのが実態です。

なぜバス路線がわかりにくいのか

例えば、新幹線で名古屋駅を降り、そこからバスで観光スポットに向かうとしましょう。しかしそれは日常の通勤や通学で乗っているバスと違い、行き先には見知らぬ地名が書かれています。発着場所はどこなのか、どこ行きのバスに乗ればよいのか調べる必要があります。

また、乗るときに料金を払って乗車券を持つ必要があるのか、降りるときに払えばよいのか、利用システムもバス会社によって違います。初めての訪日が50%を超える訪日英国人観光客にとって、バスを利用するのはなおさら難しく、行き先を伝えるだけで良いタクシーの利用が増えている実情があると言えるでしょう。

 

まとめ:訪日英国人観光客は交通機関に不満足

日本国内のバス路線は長距離や観光、ローカル路線と充実しています。しかしながら、その利用率は低いのが現状となっています。鉄道網を含め日本には充実した交通手段があるにもかかわらずこのような結果になるのは、「理解不能なものは利用できないので、あったとしても無いに等しい」ということだと言えます。

日本人でもいつも使っているバス以外の利用には少々戸惑います。訪日英国人観光客にとっては、なおさらバスはわかりにくいものでしょう。空港リムジンバスまではどうにか理解できたもののそれ以上は難しいという実態です。

<参照>

訪日英国人観光客インバウンドデータ集

データでわかる訪日英国人観光客

「ジェントルマン」発祥の地、イギリスからやってくる訪日英国人観光客はマナーやエチケットには敏感な性格を持ちます。基本的に相手との間に距離を置いた付き合い方をするため、欧米系の顔だからといって対米国人に接するときのような、あまりにもフレンドリーな態度は控えたほうが賢明です。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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