平成28年(2016年)9月15日に発足し、「クールジャパン連携実証プロジェクト」の一角を担う存在として活動しているアニメツーリズム協会。かねてから日本で生まれたアニメ作品のファンである訪日外国人観光客のアニメツーリズム(いわゆる聖地巡礼)活性化プロジェクトに関するシンポジウムを開催することを発表しました。
場所は東京都千代田区の都道府県会館で、日時は平成29年(2017年)3月3日午後2時30分~4時30分までの2時間。参加できるのは中央官庁、地方自治体関係者などとなっています。いよいよプロジェクト開始に向け、本格的な動きが現れてきたようです。
今回は、「クールジャパン拠点連携実証プロジェクト」の一角を担う、アニメツーリズム協会らによる「アニメのイメージとなった地域を核とした拠点間連携による日本の魅力の一体的・効果的発信」の詳細な情報についてご紹介します。なお、以前発表された情報に関しては、すでに取り上げています。
アニメツーリズム協会が本格始動! 「君の名は。」の舞台・飛騨エリアで「聖地巡礼」を加速化するプロジェクト
アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの監督として知られる富野由悠季さんを理事長に迎え、理事会にはKADOKAWAやJTB、日本航空の代表らが参加。さらには観光庁とも連携を図るという磐石の布陣で、平成28年(2016年)9月16日の発足当初から注目を集めているアニメツーリズム協会。平成28年(2016年)12月12日に、内閣府が公募していた「クールジャパン拠点連携実証プロジェクト」に参画し、アニメ作品に関連した「ロケツーリズム」(通称:聖地めぐり、聖地巡礼)の実証実験を行うことが発表されました...
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地方への訪日外国人観光客の誘致に役立つアニメツーリズム
アニメツーリズム協会は、アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの監督として知られる富野由悠季さんを理事長に迎え、理事会にはKADOKAWAやJTB、日本航空の代表らが参加。さらには観光庁とも連携を図るという磐石の布陣で発足したことから、当初から注目を集めている団体。平成28年(2016年)末には内閣府が公募していた「クールジャパン拠点連携実証プロジェクト」に参画しており、名実ともにクールジャパン戦略を担う代表的な存在といってもよいのではないでしょうか。
同団体が注力しているのは、アニメ作品の舞台となった場所を観光地として巡るアニメツーリズムの活性化。訪日外国人観光客に人気の地域は東京、大阪、京都、福岡といった都市圏が目立ちます。おそらく交通の便が良い、遊べる場所が多い、名前が耳に入ってきやすく知名度が高いなどがその理由でしょう。そのため、地方が誘致するには独自の魅力を打ち出し、プロモーションを行っていく必要があります。
その点、アニメ作品では自然の豊かな地域が舞台に選ばれることが多々あり、アニメツーリズムは地方でもインバウンド対策、観光振興として取り組みすいと思われます。たとえば、世界的にヒットしており、アニメツーリズム協会が実証プロジェクトを行おうとしている映画「君の名は。」では、岐阜県飛騨エリアが描かれています。
長野・岐阜でインバウンド需要3倍増見込み!? 映画「君の名は。」が海外でも大躍進
今年8月26日に公開された新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」。10月21日の台湾での配給開始を皮切りに、海外での配給が続々とスタートしています。中国では日本映画新記録を樹立しており、昨年100万人が実施した聖地巡礼に拍車がかかることが推測されます。 目次映画「君の名は。」の日本での興行収入、反響「君の名は。」の海外での公開状況:11月以降、主要訪日国で次々と公開「君の名は。」の海外での躍進:米映画賞受賞、中国では新記録インバウンドビジネスへの影響は?昨年は100万人弱の訪日外国人...
アニメツーリズム協会が手掛ける実証実験の内容は?
アニメツーリズム協会らがクールジャパン戦略のひとつとして実施することになった「アニメのイメージとなった地域を核とした拠点間連携による日本の魅力の一体的・効果的発信」では、海外のアニメファンの行動分析などを通じて”訪日外国人観光客にとってのアニメツーリズム”とはいったいどのようなものなのか、どのような施策が効果的なのかなどについて検証が行われます。
そのために活用される作品は、日本のみならず、世界的に人気を博している映画「君の名は。」。ちなみに、同作が公開されたのは平成28年(2016年)8月26日と、アニメツーリズム協会が発足する数週間前。おそらく棚からぼた餅がふってきたような形で、海外のアニメファンを集めるのに最適な作品が現れてくれたのでしょう。
今回のプロジェクトでは、実証実験として岐阜県飛騨エリアとして飛騨、高山、下呂、白川に加え、東京という5ヶ所の聖地(作品の舞台)をめぐる広域周遊観光ルートのモニターツアーを実施。台湾、香港、中国、マレーシア、タイ などから情報発信力の高いインフルエンサーやアニメファン、日本を訪れたことがないが、日本のアニメが好きな訪日外国人観光客などを招き、作中に登場した地域や付近にあるそのほかの拠点をめぐります。
この感想をアンケートで回収する、SNSを活用して行動分析を行うといった形で分析を行い、訪日外国人観光客に訴求力の高い拠点連携の方法について検証するとしています。
また、これらの結果を踏まえて、平成29年(2017年)3月3日にはシンポジウム「外国人のアニメツーリズムによる交流人口の拡大に向けて」が開催されます。
まとめ:世界的にヒットしている「君の名は。」。その聖地巡礼もヒットする……?
「クールジャパン連携実証プロジェクト」の一角を担う存在として活動しているアニメツーリズム協会が、シンポジウムを開催することを発表。訪日外国人観光客を対象としたモニターツアーの結果などを踏まえた内容だとしています。場所は東京都千代田区の都道府県会館で、日時は平成29年(2017年)3月3日午後2時30分~4時30分までの2時間。
このモニターツアーのテーマには世界的なヒットを記録しているアニメ映画「君の名は。」が採用されており、モニターツアーは同作の舞台となった東京と岐阜県飛騨エリアを巡る広域周遊観光となっています。
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