『コト消費』進む今だからこそ地方の特色が活きる 2018年に404億円の消費を狙う「秋田犬ツーリズム」とは?

近年、買物中心の「モノ消費」から体験型の観光を楽しむ「コト消費」へと需要が移ってきています。実はこうした「コト消費」は比較的似た風景になりがちな大都市圏ではなく、特産品、伝統工芸品、特徴的な気候、風景が魅力となる地方都市に適している とも言えます。今回はそうしたツーリズムの1つである「秋田犬ツーリズム」について詳しく見てみましょう。

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コト消費とは? 訪日外国人の消費行動がサービスや体験に移行

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動物はインバウンドに"ウケる"!「動物インバウンドプロモーション」事例まとめ6選:「かわいい」はインバウンドでもキラーコンテンツ

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秋田犬ツーリズムの目的は、ブランド化による交流人口増加による地域経済の活性化と地域社会の持続的な発展

秋田犬ツーリズム体制図:観光庁より
秋田犬ツーリズム体制図:観光庁より

秋田犬ツーリズムは 秋田犬を核にした観光地域づくりのブランド化 を確立し、交流人口増加による地域経済の活性化と、地域社会の持続的な発展を図ることを目的としています。これは秋田県北部を東西に流れる米代川流域に沿い、経済・文化圏が同じ大館市・北秋田市・小坂町の3市町に加え、隣接する鹿角市や仙北市をカバーする 地域連携DMOを形成し、それぞれの特徴を引き出しながら観光客誘致の取り組みを進め、交流人口の増加を図る ものです。

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最近インバウンドで良く耳にするDMOって何?そもそもDMOとは何なのか、なぜ日本のインバウンドにもDMOが必要なのかを解説

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大館市・北秋田市・小坂町エリアの観光客の実態は年間約400万人

大館市・北秋田市・小坂町エリアの観光客数は年間約400万人。 観光地として人気が高いのは国立公園十和田湖(66万人)、大太鼓の館ぶっさん館(25万人)、大館樹海ドーム(22万人)など、エリア内には日帰り入浴施設が多数あることから、日帰り入浴者数も年間85万人の入込があります。

秋田犬ツーリズムで連携するDMO構成エリア:観光庁より
秋田犬ツーリズムで連携するDMO構成エリア:観光庁より

秋田県観光統計によれば、DMOを構成する3市町と近隣の鹿角市、仙北市を合わせた年間の観光入込客数は921万人余り(平成26年) となっています。訪日外国人宿泊者数は年間5,000人程度 で、秋田県全体(41,500人)の約12%を占めています。国籍別では、台湾・韓国を中心としたアジア系の訪日外国人観光客が大半 となっています。

「秋田犬ツーリズム」が売りとする観光資源は

豊かな自然に恵まれ、季節の移ろいがはっきりしていることから、四季にわたり様々な観光や体験を楽しむことができることが特徴。また、忠犬ハチ公の生まれ故郷でもあり、世界中の秋田犬(天然記念物)をとりまとめる秋田犬保存会本部があり、秋田犬と触れ合える機会も設けられています。

特に、世界自然遺産白神山地や十和田八幡平国立公園、森吉山県立自然公園では新緑や紅葉の中でのトレッキング、冬のスキーや樹氷見学が手軽にできるなど、大自然が大きな魅力となっています。エリア内には温泉宿泊施設や日帰り温泉施設が多数存在し、疲れた体を癒すとともに、泉質の違う温泉を手軽に利用が出来ます。世界的に有名な玉川温泉や乳頭温泉郷には多くの観光客が訪れています。また、廃線を活用したレールバイク体験や鉄道遺産での体験、秋田県伝統工芸品の大館曲げわっぱづくり、地域の伝統料理きりたんぽづくりなど、「体験型のメニュー」を用意。近年訪日外国人観光客には「コト消費」の人気が高いことから、こうした観光メニューの提供で観光客の増加を図る としています。

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インバウンド利用者数 2015年の3倍・2万人強を目指す:十和田八幡平国立公園満喫プロジェクトステップアッププログラム2020とは

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「秋田犬ツーリズム」が現在進めている外国人観光客への対応

  • 3市町のホームページの多言語化(英語・繁体語・韓国語・タイ語)
  • 多言語観光パンフレット作成
  • 海外情報メディアへの掲載
  • 海外旅行店参加などによる海外での観光PR
  • 通訳ボランティアの育成・活用
  • 英語併記やQRコード付きの看板を設置し、観光案内版の多言語表示化
  • 公衆無線LANスポットの設置、地域限定アプリの開発
  • カード決済の推進
  • おもてなし研修の実施と案内通訳マニュアル作成
  • ハラールミール、ベジタリアンミールなど特殊な食事のサポート

「秋田犬ツーリズム」の主要ターゲット層は東アジア、東南アジア出身の、30~50 代のリピーター

「秋田犬ツーリズム」でターゲットとしているのは 台湾・タイ・韓国を中心とした東・東南アジア、30~50代のリピーター です。近年、個人旅行(FIT)が主流となっていることから、インターネットでの情報収集などが比較的容易にできる30代から50代の旅行慣れしたリピーターをターゲットとする というのがその理由です。台湾は大館市出身の木村泰治氏が台湾商工会議所初代会頭を務めたことにより、両地域の理解が急速に進んでいます。また、アジアのハブであり、世界中の金融マンなど富裕層が集まるシンガポールを「メディアである」と捉えて情報発信 を行うとしています。

2019年までに旅行消費額456億円、延べ宿泊者数43万人を狙う

秋田犬ツーリズムが定めるKPI:観光庁より
秋田犬ツーリズムが定めるKPI:観光庁より

「秋田犬ツーリズム」で目標として定めている旅行消費額は 平成29年度で355.7億円、平成30年度で404.0億円、平成31年度で456.5億円 となり、延べ宿泊者数に関しては 平成29年度で39.9万人、平成30年度で43.2万人、平成31年度で43.2万人 となっています。また、訪日外国人観光客の受入数に関しては平成29年度で10,000人、平成30年で13,500人、平成31年で18,000人 となっています。

まとめ

名前から聞いたイメージだと「秋田犬ツーリズム」は「秋田犬」を全面に押し出したツーリズムと思いがちですが、実際には秋田犬を核にした観光地域づくりのブランド化による交流人口増加による地域経済の活性化と、地域社会の持続的な発展を目的としたもの です。また観光PRにも大きな力を入れており、「PR アワード・アジア 2017」では「秋田犬ツーリズム」のPRである「Fur Out!Canine Idols Woo(f) Tourists to Akita:素晴らしい!犬のアイドルが秋田に旅行者を呼び込む」が金賞を受賞しています。

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動物はインバウンドに"ウケる"!「動物インバウンドプロモーション」事例まとめ6選:「かわいい」はインバウンドでもキラーコンテンツ

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