旅行回数&日数ともにヨーロッパ随一 訪日フランス人のキーワードは「家族」と「特別なアクティビティ」:フランス人を誘致するなら押さえておくべき旅行トレンド

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以前の記事でもご紹介したように 2016年に日本を訪れたフランス人観光客の数は、過去最多の253,445人 となっており2013年から右肩上がりで訪日フランス人観光客数は増え続けています。

他のヨーロッパ諸国出身の訪日外国人と比べると 女性の割合が大きい点 や、個別手配での訪日が多い ことで知られる訪日フランス人は、これから日本のインバウンド市場において注目のターゲットとなっています。

今回は、フランス人観光客を集客・誘致するうえで必要なフランス人の海外旅行動向を、世界最大級の旅行予約サイトExpediaが2017年3月30日から4月7日まで、同サイトのユーザーを対象に行った調査の結果をもとにご紹介します。

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3.9回:フランス人が過去1年間で旅行した回数

フランス人が過去1年に旅行した回数(ヨーロッパ平均との比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人が過去1年に旅行した回数(ヨーロッパ平均との比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人は ここ1年間で、平均で3.9回旅行をしました。(ヨーロッパ平均は3.7回)

観光やバケーションを目的とした旅行の場合、平均は2.7回 となり、ヨーロッパ平均よりも多い結果に。出張などビジネス関連での旅行に関してもその回数は1.2回 となっておりヨーロッパ平均よりも多い結果になりました。

35%:「家族サービス」を目的に旅行したフランス人の割合

フランス人が過去1年にした旅行の目的(ヨーロッパ平均との比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人が過去1年にした旅行の目的(ヨーロッパ平均との比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

調査対象となったフランス人の間では、「リラックスすること」を目的とした旅行がもっとも人気 であり、51%が同選択肢を回答 しましたが、ヨーロッパ平均と比較すると4ポイント少ない結果に。

一方で、「家族サービス」を目的に旅行するフランス人はヨーロッパ平均よりも10ポイント以上多い結果に なりました。

フランス人の間では、他のヨーロッパ諸国と比べて、家族と過ごすために旅行する人が多いことが把握できます。

10.2日間:フランス人の平均的な旅行日数

直近1年間におけるフランス人の旅行期間は平均で10.2日間でした。 ヨーロッパ平均が9.3日であるため ヨーロッパ基準であれば長い 日数にあたります。

以前の記事でもご紹介したように、昨年の訪日ドイツ人観光客の滞在日数は、16泊でした。 この日数と比べるとやや短い結果になっており、日本に旅行したフランス人は平均よりも長く休暇期間を取得していることがわかります。

56%:休暇中に国内ではなく海外に旅行したフランス人の割合

直近1年間において、フランス人の56%は休暇取得時に、国外に旅行 しました。

この数は、ヨーロッパ平均を7ポイント下回る数値 であり、他のヨーロッパ圏の国と比較すると、フランス人はバケーション時には国内にとどまる傾向が強いようです。

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77%:フランス人のうち予算をもとに旅行先を決める人の割合

フランス人の旅行支出内訳:Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人の旅行支出内訳:Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人の77%は、観光地としての魅力など他の理由ではなく、旅行予算をもとに旅行先を決めています。

この77%という数値は、調査対象国となったイギリス(65%)、ドイツ(59%)よりも大きい数値で、フランス人の間では、予算の範囲内で旅行を計画する人が大多数であるといえます。

また、フランス人の旅行支出の内訳は上記のグラフの通りです。以前の記事でもご紹介したように、訪日旅行時においてフランス人観光客は宿泊費に39.9%を支出しているため、日本に旅行する場合は、他の観光地に旅行する場合よりも宿泊費を多く落としている ことがわかります。

飲食費・ショッピング費用に関しても訪日旅行時の方が多く支出しています。一方で娯楽・サービス費に関しては、訪日旅行時にはわずか3%を占めるにとどまりますが、ドイツ人が他の観光地に旅行する場合、その数値は11%まであがります。訪日フランス人は他国観光時よりも娯楽にお金を使っていない ことも併せて把握できます。

フランス人は旅行先を決めるにあたって「人生で一度きりの体験」をもとめる

フランス人の旅行先を選ぶにあたって重視すること(イギリス・ドイツとの比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

フランス人の旅行先を選ぶにあたって重視すること(イギリス・ドイツとの比較):Expedia Media Solutions "EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH"より数値をグラフ化

Expediaの調査によると、フランス人が旅行先を決める際に、もっとも重要な要素であると回答した選択肢は「旅行中にできるアクティビティ」 でした。回答者1,247人のうち191人が同選択肢を回答しました。他の調査対象国であるイギリスドイツにおいても同選択肢は、多くの人が回答したものでした。

また、フランス人が旅行先を決める際に重視することとして特筆すべき点が、旅行中に「一生に一度の体験ができるかどうか」を重視するという点。 同選択肢を回答したフランス人は180人となっており、イギリス人・ドイツ人よりも多くなっています。

「他ではできない人生一度きりの体験の提供」は、フランス人観光客を集客・誘致するうえで有効な手立てとなるでしょう。

まとめ:フランス人観光客の誘致 キーワードは「家族」「人生一度きりの体験の提供」

今回は、世界最大級の旅行予約サイトExpediaが2017年3月30日から4月7日まで同サイトのユーザーを対象に行った調査の結果をもとに、フランス人観光客を集客・誘致するうえで必要なフランス人の海外旅行動向をご紹介しました。

同調査によると、過去1年間でフランス人は平均3.9回旅行をしており、その中で国外に旅行したと答えたフランス人の割合は56%にあたります。 旅行回数は多いものの、休暇中は国内にとどまる層が一定数居ることには留意しておくべきです。

フランス人の間では、他のヨーロッパ諸国と比べて、家族と過ごすために旅行に行く人が多く、旅行先を決める際「人生一度きりの体験」ができるかどうかを重要視する 傾向にあります。

「特別なアクティビティ」「家族」という2つのキーワード は、訪日フランス人観光客を誘致・集客する際にも頭に入れておくとよいでしょう。

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【6/11開催】欧米豪インバウンドに刺さる!“地域にどっぷり浸かる”ローカルイマーシブ観光とは?


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2025年大阪・関西万博の開催を契機に、欧米豪を中心とした訪日外国人観光客が関西を中心に日本全国に訪れる機会が急増しています。

一方で、地域の受け入れ側には「英語対応が難しい」「どう関わればいいかわからない」「コンテンツや訴求方法がわからない」「対応できる人材がいない」といった課題も多く、せっかく外国人観光客が訪れても、地元に経済的な波及効果が十分届いていないのが現状です。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか


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この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

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2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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