約半数が訪日リピーター!欧米圏トップの訪日外客数を誇る訪日アメリカ人市場はやはり大きなターゲット:訪日アメリカ人を集客・誘致する際に押さえておきたい10個の数値

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日本のインバウンド市場におけるターゲットは、近年変化していっています。

一昔前であれば「爆買い」と呼ばれる大量消費行動で知られる訪日中国人観光客が、多くの企業や自治体にとって、もっとも重要視されていたターゲットでした。

しかし、最近では訪日外国人観光客の消費行動は 「モノ→コト」へと変化 していることに加え、中華圏出身の訪日外国人観光客による 「爆買い」も収束に向かっている ことで、以前のように中華圏一辺倒のインバウンド対策ではなく、欧米圏や東南アジア圏の訪日外国人観光客にもスポットライトを当てるべき時期に来ています。

今回は、欧米圏でもっとも訪日外国人観光客数が多い 訪日アメリカ人のインバウンド市場 の特徴を観光庁の平成28年における訪日外国人の消費動向に記載されているキーワードとなる数字とともにご紹介します。

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1,242,719人:2016年の訪日アメリカ人観光客数

訪日アメリカ人観光客数 2013年~2016年:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

訪日アメリカ人観光客数 2013年~2016年:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年に日本を訪れたアメリカ人観光客の数、1,242,719人 でした。

この数は、2015年と比較すると +20.3% となっており、急増気味。上記のグラフでもご紹介しているように訪日アメリカ人観光客は順調に増加しています。

68.2%:訪日アメリカ人観光客のうち男性が占める割合

2016年の訪日アメリカ人観光客 性別・年齢別割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年の訪日アメリカ人観光客 性別・年齢別割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年に日本を訪れたアメリカ人観光客のうち 69.2%は男性 でした。年代別に見ると、男女あわせてもっとも大きな割合を占めたのが、「30歳~39歳の男性」でした。(全体の17.1%) です。その後は、「20歳~29歳の男性」(15.7%)、「40歳~49歳の男性」(14.5%)、「50歳~59歳の男性」(12.1%)と続きます。

訪日アメリカ人観光客のうち 女性が占める割合は、約31.8% です。女性の中で最も大きな割合を占めたのは「20歳~29歳の女性」(9.3%)でした。

全体を通してみると年齢による偏りが他の国と比較すると少なく、若い世代から高齢世代まで幅広い世代のアメリカ人が訪日旅行に来ているようです。

50.5%:訪日アメリカ人観光客のうち訪日リピーターである人の割合

2016年の訪日アメリカ人観光客 訪日回数別割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年の訪日アメリカ人観光客 訪日回数別割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

観光庁の調査によると、2016年に日本を訪れたアメリカ人旅行客のうち、50.5%は、訪日リピーター だと答えました。

欧米圏で訪日リピーターの割合が、初訪日旅行者の割合を上回ったのは、アメリカに加えドイツ・ロシアだけです。

42.7%:訪日アメリカ人観光客のうち観光・レジャー目的で訪日した人の割合

2016年に日本を訪れたイタリア人のうち、「観光・レジャー」目的で訪れた人は、42.7% にあたります。

アメリカ人観光客の訪日目的として留意しておくべき点としては、他国出身の観光客と比べてビジネス関連の訪日が多いという点。 「企業ミーティング」「国際会議」「研修」「その他ビジネス」を目的に訪日したと回答したアメリカ人観光客は、全体の36%を占めます。

14.1泊:2016年日本に訪れたアメリカ人観光客が日本に滞在した平均日数

2016年に日本を訪れた アメリカ人観光客は平均で14.1泊日本に滞在しました。

73.9%:観光で訪れた訪日アメリカ人観光客が7日以上日本に滞在する割合

2016年の訪日アメリカ人観光客 訪日目的別滞在日数:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年の訪日アメリカ人観光客 訪日目的別滞在日数:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

上記でご紹介した14.1泊という数値の通り、訪日したアメリカ人の約62.1%が7日以上日本に滞在しています。

観光・レジャー目的になるとこの数字は約73.9%まで跳ね上がります。 ビジネス目的となると全体の約半数が6日以内の滞在にとどまります。

90.4%:2016年の訪日アメリカ人のうち個別手配にて訪日した人の割合

2016年の訪日アメリカ人観光客 旅行形態割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年の訪日アメリカ人観光客 旅行形態割合:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

2016年に日本を訪れたアメリカ人のうち、90.4%が個別手配にて日本に訪日しています。 団体ツアーや旅行パッケージは、 9.6%を占めるのみ となっています。

観光・レジャー目的に限ると個別手配が占める割合は多少下がりますが、訪日アメリカ人の間では、 基本的に個別手配 にて訪日する場合が多いことがわかります。

171,418円:1人の訪日アメリカ人観光客が一回の訪日旅行で使う金額の平均

2016年に日本を訪れたアメリカ人観光客は、一度の訪日旅行中に平均で171,418円使いました。

2,130億円:2016年に訪日アメリカ人観光客が日本で使ったお金

2016年に日本を旅行した アメリカ人観光客が訪日旅行中に使った金額を全て合わせると2,130億円になります。

2,130億円という額は、2016年全体のインバウンド消費額(3兆7,476億円)の5.7% にあたります。

39.7%:訪日アメリカ人の旅行支出のうち宿泊費用に使われた額の割合

2016年の訪日アメリカ人観光客 旅行支出内訳:観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに作成

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2016年に訪日したアメリカ人は、一人当たり旅行支出額のうち 41.2%を宿泊料金に費やしています。

欧米圏出身の訪日外国人観光客は、宿泊費に多くのお金を使い、一方でショッピングへの支出を抑える傾向にあるとたびたびお伝えしてきましたが、訪日アメリカ人観光客のインバウンド消費動向においても同じことが起こっています。

まとめ

今回は、観光庁の平成28年における訪日外国人の消費動向から、アメリカ人のインバウンド観光市場に関してご紹介してきました。

訪日アメリカ人のインバウンド市場として特筆すべき点は、

  • 訪日客層の年代に偏りがなく、老若男女幅広い層が訪れている点
  • 約90%の訪日アメリカ人観光客が個別手配にて訪日している点
  • 過半数が複数回訪日旅行を経験しており、リピーター層が多い点

の3点です。訪日アメリカ人を集客・誘致する場合には上記のことを参考にするとよいかもしれません。

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【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

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【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

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この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

インバウンド情報まとめ 2024年3月

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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