観光庁が平成27年度に行ったICTを活用した訪日外国人観光動態調査 事業実施報告書から、SNS等を活用した観光動態分析 の内容をご紹介します。SNS等を活用した観光動態分析は、旅マエの日本の旅行を計画している外国人、日本に興味がある外国人 、そして 旅ナカで日本観光中に興味関心を持っていることについて、SNS等を活用することで、日本、観光地などについての満足している点、不満な点などを分析する ことを目標としています。
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SNS等を活用した観光動態分析で何がわかるのか?
SNS等を活用して、旅マエ、旅ナカの訪日外国人のSNS等における発言を分析することで、その発言内容に登場する ランドマーク、地名などのキーワード、発言の数、見る、食べる、買うなどを軸とした観光に関する内容のポジティブさ、ネガティブさなどの他、出身国や地域ごとにおける差 などを把握することが出来ます。
各国・地域ともに近畿地方に関する発言数が最多
都道府県名、県庁所在地を含む発言を中心に分析したところ、各国ともに 近畿地方に関する発言が最多となり、関東を上回る結果 となりました。
成田1強から変化 インバウンドの玄関口はどこだ!?訪日外国人の入国者数で見る空港・湾港ランキング
インバウンドのおもてなしの玄関口となる空港や湾港。その利用者数は、今まではゴールデンルートの出発点となる成田国際空港の1強でしたが、その勢力図に変化が見え始めています。今回は、訪日外国人観光客が日本のどこから入国しているのかを調査してまとめました。<関連>インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?訪日ラボがまとめた「インバウンドデータレポート」を詳しく見てみる「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードする「インバウンドデータ」の資料を無料でダ...
3番目に発言数が多かったのは九州で、中部、中国・四国地方と続いています。国別では、近畿に関する発言はどの国でも大きな変化はないものの、関東に関する発言は アメリカ が最多、九州に関する発言は 韓国 で多いことが確認出来ます。北海道に関しては中国、台湾、香港で多く、韓国、アメリカは少なくなっています。また、東北地方については香港が最多となりました。
実際に最も多くの訪日外国人が訪れたのは東京
都道府県名および県庁所在地が含まれる発言から、国・地域ごとに、日本のどの地域を観光しているかを調べたところ、各国共に元も多くなったのは 東京 でした。2番目、3番目は国・地域ごとに差があるものの 京都、もしくは大阪 で、韓国のみ奈良という結果に。4番目から6番目は北海道、沖縄、福岡、広島などとなっています。アメリカの場合は他の国・地域と比較すると東京、京都、大阪というゴールデンルートへの偏りが大きいことが見て取れます。
ゴールデンルート以外の地名に関する発言では台湾が最多
ゴールデンルート以外の発言に関する比率を見ると、台湾 が最多という結果にになりました。また、福岡の河内藤園(かわちふじえん)、栃木の足利フラワー パークに関しては、2012年に海外サイトで「実在する世界の美しい場所10」、CNNの選ぶ「日本の最も美しい場所31選」に選出されたことで、SNSを中心に発言が多くなっていると推測出来ます。
国・地域ごとに「食べる」「見る」「買う」という関心事には明確な差が存在
発言内容から「食べる」「見る」「買う」について分析したところ、国や地域ごとにその傾向がよく分かる結果となりました。中国は意外にも「見る」に関する発言が多く、その次に「食べる」となり、「買う」は一番最後という結果になりました。中国人といえば日本で買い物を中心に楽しむという日本人の理解と、SNS上の発言内容は異なるのだということがわかります。
訪日中国人の次のトレンドは「見る」:ここまでコト消費が進んでたか…SNSでの投稿量「見る」は「買う」の25倍に!
訪日中国人観光客の高額商品類における「爆買い」が収束し始めてからもうすぐ1年が経とうとしています。訪日中国人観光客も含め、インバウンド全体が如実に「コト消費」にシフトしつつあることを示すデータが、最近続々と発表されています。先日、東京海上日動火災保険株式会社は、インバウンドのビッグデータを活用した分析として、TwitterおよびWeiboでの投稿を分析した調査レポートを発表しました。<関連> 目次東京海上日動火災保険株式会社 ソーシャルビッグデータを活用した、全国インバウンド観光調査を実施...
台湾は「食べる」に関する発言が最も多く、香港は「見る」と「食べる」がほぼ同数、韓国は「買う」に関する発言が最も多くなっています。アメリカに関しては「見る」に関する発言内容が最も多く、「食べる」「買う」に関してはあまり発言されていません。
こうした内容から、コト消費を訪日外国人向けにアピールするにしても、アメリカ人には日本の伝統文化、日本の美しい景観などを中心にした観光プラン、台湾人には日本の伝統料理、日本でしか食べられない料理を中心にした観光プランが人気が出そうなどと行った推測が出来ます。
東日本、西日本で「食べる」「見る」「買う」という関心事に大きな差は認められないが、韓国は東日本、西日本での行動に差が
国、地域ごとに東日本、西日本で「食べる」「見る」「買う」の発言比率を比較したところ、韓国以外の国では発言の比率に大きな際は認められませんでした。しかし、韓国においては東日本、西日本で大きな差が認められ、東日本においては「見る」が最多、西日本においては「買う」が最多となりました。この結果から、韓国出身の訪日外国人の場合は、買い物中心の観光は西日本で、名所を巡るなどの観光は東日本で行っていると言えそうです。
SNS上の発言で「見る」に関して最も多く登場した地名は「新宿」
国と地域ごとに地名に関する発言回数を比較したところ、国と地域に関わらず 「新宿」 が最も多く発言されていました。2位以下は富士山、ミナミなど東京以外の地名が発言されていることも多いことが伺えますが、銀座、池袋、上野公園、渋谷、浅草など東京に関する地名の多さが目立ちます。中国に関しては東京中心の観光であることが顕著で、富士山、心斎橋以外は東京に関する地名が頻出しています。台湾は東京に関する地名も多いながら、ミナミ、富士山、広島、嵐山なども登場。
香港に関しては東京と大阪中心の観光が見てとれ、9番目に清水寺が登場する以外は、トップ10は東京と大阪の地名ばかりが登場。韓国はトップ10に唯一愛知県の名古屋が登場。その他にも横浜、北海道などの地名も登場します。アメリカは唯一富士山がトップとなりますが、基本的には東京、大阪、京都とゴールデンルート中心の地名が多いことがわかります。
「食べる」に関する発言で各国で発言数が多いのは「ラーメン」
「食べる」に関しては国や地域ごとに差が見られ、中国では圧倒的に 「ラーメン」 が多く、その次に「牛肉」「寿司」と続きます。
訪日外国人観光客の人気「日本食」は「ラーメン」「肉料理」、なぜ満足度が高いのか?
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台湾では「ビール」、「ラーメン」、「寿司」がトップ3となりました香港では「ラーメン」に関する発言が多く、「寿司」の次には「ケーキが」入りました。韓国に関しても「ラーメン」が最多となり、その次に「ビール」、「寿司」となりました。アメリカは「寿司」が不動の人気、「ラーメン」が2位、「ビール」が3位となりました。こうして見ていくと、「ビール」、「ケーキ」、「カレー」など、普段訪日外国人に人気だとは捉えられていない食べ物に関する発言も多いということがわかります。
「買う」に関しては国・地域ごとに様々な商品が登場
「買う」に関する発言では国・地域ごとにそれぞれ異なる商品が登場しています。中国では「コスメ」を押さえて何と 「お菓子」が1位 となっています。また、「着物・浴衣」にほうが「カメラ」よりも多く発言されているというのも興味深いデータです。
インバウンド × お菓子メーカー:訪日客向け商品の開発に取り組む製菓業界 「味・品質の良さ」「日本らしさ」がポイントに
2016年11月2日、日本政府観光局(JNTO)により、2016年1月1日から10月30日までの訪日外国人観光客数が2,000万人を超えたとの報道発表がありました。以前より目標としていた2,000万人到達の達成時期は当初の目標よりも早く、JNTOは2020年の訪日外国人観光客数4,000万人誘致を目指して、これからもインバウンド誘致に向けた取り組みを加速させていくとしています。このような追い風を受ける日本のインバウンド市場。国内の各種業界、メーカーにとっても「インバウンド」はホットなキーワ...
台湾では「本・ポストカード」がトップ、「お菓子」が2番目となりました。香港に関しては「バッグ」がトップ、「本・ポストカード」が2番目、そして「おむつ」が3番目となりました。韓国では「コスメ」がトップとなり、「本・ポストカード」に2番目、「バッグ」が3番目となりました。アメリカはバッグがトップ、「カメラ」が2番目、「着物、浴衣」が3番目に登場。「本・ポストカード」が訪日外国人に人気があるというのは、日本人からすると目からウロコという言えるでしょう。
最もネガティブな発言が多かったのは「移動手段」
「見る」「買う」「食べる」以外の発言についてネガティブイシューに関する分析をしたところ、SNS上ではネガティブな発言は少なかったものの、日本での観光に関する不満点が見えてきました。この中で最も多かったのは「移動手段」に関するもので、交通料金の高さ、空港からホテルまでの移動経路の複雑さなどが述べられていました。
もう日本はコリゴリ!?2017年に訪日客が最も日本に「がっかり」したことと、その対応策とは?2018年に向けてインバウンド業界が踏まえておく
2020年の訪日外国人観光客4,000万人誘致を目指し、これまで官民一体となったインバウンド対策が進められてきました。以前の訪日ラボの記事でもご紹介したように、2016年に訪日した外国人観光客のうち約30%が「訪日旅行中に困ったことはなかった」と感じており、 インバウンド受け入れ環境は年々改善してきている
特に「移動手段」に関しての発言が比率として多かったのは香港で、中国、アメリカも同様の不満が多めです。韓国に関しては「言語サポート」に関する不満が最も多く見られました。台湾に関しては「通信環境」に関する不満が多くなっています。
インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?
訪日ラボ 最新版セミナー&インバウンド情報まとめ
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訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に9月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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