【担当者のぶっちゃけトーク&業界の裏話満載!】商品の魅力訴求には音声・動画・射幸性が重要≒「ジャパネットたかた」方式が効く?訪日ラボが注目する21社に聞く 2017年インバウンドの総括&2018年の業界予想 小売編:Cross C、Payke、BENLYの3社にお話聞きました

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2017年も残りわずかとなりました。昨年2016年と比較してわかりやすい事件や変化が無かった印象の2017年ですが、実は様々なトレンドの変化を迎えていました。

そこで今回は、小売店のインバウンド対策をサポートする株式会社クロスシーの渡辺大介氏、株式会社Paykeから古田奎輔氏、そして株式会社BENLYは中瀬浩之氏の3名に 小売業界のインバウンド について、2017年のインバウンド振り返り&2018年業界予想をお話頂きました。

訪日ラボでは「訪日ラボが注目しているインバウンド対策企業21社に聞く、2017年のインバウンド業界総括&2018年の業界予想」という企画で、2017年のインバウンドは実際の所どうだったのか、また2018年はどうなるのかについてインバウンドビジネス最前線で活躍されている方々にお話を伺っていきます!

<2017年インバウンドの総括&2018年の業界予想 一覧はこちら>

【担当者のぶっちゃけトーク&業界の裏話満載!】訪日ラボが注目する21社に聞く

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【担当者のぶっちゃけトーク&業界の裏話満載!】訪日ラボが注目する21社に聞く 2017年インバウンドの総括&2018年の業界予想

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【担当者のぶっちゃけトーク&業界の裏話満載!】現地拠点を構えているからこその情報満載!訪日ラボが注目する21社に聞く

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「売れる商材・売れない商材」「売れる施策・売れない施策」の明暗が別れた2017年

ー最初の質問ですが、2017年のインバウンドを振り返っていかがでしたでしょうか?

Payke 古田 奎輔氏(以下、古田):まず、円安傾向だったので、日本円ベースでみた見栄えはよかったように思えます。中国系のペイメント系だけではないメディア系のサービスも結構進出してきた印象ですね。中国がやはり取りあげられますが、平均の個人消費高で中国を抜いてベトナムが一位になったというのも印象的でした。

Cross C 渡辺 大介氏(以下、渡辺):やはり小売といえば中国市場の話になってしましますが、波はあったものの基本的には順調に消費・訪日は増えてますね。また、小売・メーカーさん共に、根拠のない爆買いを一昨年から経験しており、成功法則を探る一年であったかと思います。

BENLY 中瀬 浩之氏(以下、中瀬):今年は非常に多くの外国人観光客の方が日本の実店舗でお買い物をされている、そして実店舗の方々からも海外向けにものが売れるんだ、と強く実感された年であったと思います。しかし、商材に起因することが大きいので、「売れる商材」「売れない商材」の明暗がわかれたところもあります。売れる商材はよしとして、売れない商材については「なぜ売れないのか」をリサーチする必要があり、そのリサーチ結果をもとにマーケティングをしたことにより「売れる商材」に変化したものもあります。

ー確かに、2015年〜2016年の「爆買い」は、ある種自然発生的なものだったので、ノウハウが蓄積できなかったかもしれませんね。ところが、2017年は本腰を入れて、その法則や背景を探る年になったと。

古田:ウチにとってもそんな年だった気がします(笑)

中瀬:そうですね。そういった意味でも、2018年は本格的にインバウンド越境ECが跳ねていくと思います。

渡辺:はい。弊社クライアントも「売れ筋商品あるけども、横展開できないからちゃんと科学したい」というニーズが強かったです。施策で言えば、特に広告から広報・PRにシフトした年だと感じております。

ー広告から広報・PRへのシフト、とは具体的にはどのような意味ででしょうか?特に小売店としては気になる中国市場の場合、やはり広告のほうがダイレクトにききそうなイメージがありますが…

渡辺:とりあえず昨年一昨年は「運用広告」という声が多かったです。日本国内だと、色んな意味でわかりやすいというのがあったのでしょう。もちろん、ソーシャルバイヤーや旅行代理店連携などとの広告タイアップは引き続き行っておりますが、これは「差別化」に繋がりません。

それに対し、2017年はSNS活用をベースとした情報配信、つまりオウンドメディアを着実にやってきた小売さんが成果を出してきてますので、それを見習っている企業様の要望が増えているなぁという印象が強いですね。小売業をはじめとした各業界で、SNSで広報活動的に旅マエ認知を獲得した企業様は、昨対比でも他社比でも売上アップになっており、かなり差が出てきているなと。

ーなるほど、やはり旅マエの段階で、オウンドメディアなどを活用した広報活動でいかに認知を広めるかが重要ということですね。

渡辺:その通りです。時間はかなりかかるので即時性はないですが、やってきた会社さんはようやく効果が目に見えてきたなと。なので、実はここが一番費用対効果高いという実感です。百貨店などでは、売り上げアップの速報が各ニュースで出てますが、これを表しているわかりやすい例です。

ー今回の企画(訪日ラボ座談会)の他回でも話がでたんですが、そのような時間のかかる施策に耐えられない事業者が多かった印象もあります。一方で、耐えられた事業者にようやく実入りができたと。

※他回はこちら

【担当者のぶっちゃけトーク&業界の裏話満載!】2017年、中国市場で「勝ち組」「負け組」を分けた要因とは?…訪日ラボが注目する21社に聞く

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渡辺:これについてはベンダー側のアカウンタビリティかなと思います。確かに小売業の企業様は即効性のある施策を期待します。が、その要望にベンダー側が押し切られて、即効性のある来店特化型の施策のみ提案してしまうと、SNSや訪日国各国内のメディア情報に蓄積されないような施策ばかりになってしまいます。コンテンツを作らない・オウンドメディアを行わない、という選択をしてしまうと、やはり成果が積み上がらなくなりますね。我々場合、たとえば「春節向けのプロモーション」をクライアントから求められたとしても、施策のうち、3割程度は長期目線のものを入れ込むようにしてます。

ベトナムは「ポスト中国」なのか?

ー始めの方で、古田さんが訪日ベトナム人の個人支出が1位になった件に触れられていましたよね。やはりPaykeでもそのような傾向はデータで取れていますか?

古田:はい。実は今年からPaykeもベトナム語対応をし、ベトナム向けにPRを開始しました。その効果もあってなのでしょうが、ベトナム人の利用はとても増えています。先日、ベトナム人の方からいきなりFacebookでメッセージが飛んできて「Payke使っています!便利です!」と直接お声をいただけました(笑)

ーユーザーからそのようなフィードバックがあるとうれしいですね!

古田:まだまだ、対応しないといけない課題は多いのですが、やはりうれしいですね。そういったユーザーは口コミ拡散のもとにもなるので大事にしていきたいです。

ー訪日ベトナム人の消費額が急激にあがった件ですが、彼らの消費マインドの根底ってどこにあるのでしょうか?例えば中国の爆買いの根底には、諸説あるものの『日本ブランド+円安でお得』と言うものがありましたよね。

古田:『日本ブランド』に関しては、中国はじめ他のアジア圏の国同様、やはりベトナムでも強いと感じています。少し昔の中国と同じで、中間富裕層が増えつつあるので、それも起因しているのかなと。

中瀬:そうですね、やはり年々上がっているGDPをみるに経済的に潤い始めている、というのがベースにあるのでしょう。弊社の転送サービスBENLY Expressでもベトナムのユーザー様が数多くいらっしゃいます。彼らの購入されている内容をみると、「アパレル」「フィギュア」「化粧品」と趣味趣向性の高い商材や単価の高い商品も買われています。そこを見ると、2年前から購買動向が変わったな、と感じます。

渡辺:あとは、滞在日数が1ヶ月と超長いことから見るに、技能実習生の受け入れ拡大とそれに伴う家族知人の訪日拡大、がベースにあると認識してます。

古田:その動きはありますね。Paykeでもベトナムの方が働いているのですが、家族や彼女を日本に呼びたがります(笑)彼らにとって、「日本で働いていて、案内できる!」というのがひとつステータスのようにもなっています。

渡辺:その動きは昔の中国と同じですね(笑)

ーそういった意味では、ベトナムが「ポスト中国」になりつつあるのかもしれませんね。

中瀬:間違いなく、「ポスト中国」候補の1国ではあるでしょうね。

古田:そう思い、頑張っています。

小売業界ができる「旅アト」施策とは:越境ECやカスタマー化について

ー小売店といえば、旅アトという文脈で越境ECやカスタマー化が気になる所です。例えば中国の場合は、旅ナカで商品に接触してもらい、旅アトで越境ECで買わせる&カスタマー化する、という流れが定番化しているフシがありますよね。

渡辺:なかなか難しいですよね。ここは。ヒット商品が出たメーカーさんも次のヒット商品をどう出していくか、に苦戦しており、小売さん(海淘含む)は次の商品というより売れている商品をどれだけ確保できるか、というのが現状かなと。とにもかくにも、越境ECニーズは急激に増えていると実感してます。

※海淘:一般消費者が海外の商品を専門業者に代理で購入してもらい輸入すること。代理購入、ソーシャルバイヤーとも。

代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の実態や意味

訪日中国人観光客による爆買いの裏には、代理購入(別名:ソーシャルバイヤー、代購、海淘)があります。今回は、この代理購入の背景と市場規模について中国でのECサイトの状況や爆買いとの関係、利用者層の観点から解説していきます。目次代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)とは代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)誕生の背景「信用」を重視する習慣C2CがメインのEC市場海外製品を中国国内で買うと割高代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の市場規模は19兆円!代理購入(ソーシャルバイヤー、代...

中瀬:そうですね、非常にニーズはあり、最近は地方の企業様からのお問い合わせも多いです。

古田:越境ECをやられる企業さん、業者さんはかなり増えましたね。私の知る限りでも、小売り企業様が越境ECも、というケースは多いです。アリババでも、たとえば先日の独身の日では、未だに日本の商品が売り上げトップだと言いますね。

独身の日:中国では11月11日は、1が並ぶことから独身の日とされており、「独り身で寂しくなったらECで買い物しよう」というテイストで毎年セールが行われる。

毎年11/11開催 市場規模は1日でなんと2兆円!中国最大のインターネット上のセール日となる「独身の日」とは?

11月11日は中国では 「独身の日」 と呼ばれ、大々的なセールが行われる事をご存知でしょうか?中国では毎年11月11日から基本的には24時間、インターネット上、そして通常の店舗においても 1年の中で最も大規模なセール が行われます。日本においてはあまり意識しないこの中国の「独身の日」について解説します。インバウンド最大の中国市場は「旅マエ」にアプローチするが重要!おすすめのインバウンド対策についてより詳しい資料のダウンロードはこちらネット上の有名人を活用した中国インフルエンサープロモーショ...

中瀬:小売店様のECサイトに対するご提案としては、多言語化、転送サービス導入(BENLY Epxress)、CS導入、サイト自体の越境EC化、などがありますが、それは小売業者様のステージやご予算に合わせての対応となっています。

店舗での施策で言えば、最近では店頭に「海外配送できます」というチラシを置いて『帰国した後でも買える』ということをアピールしている店舗様もいらっしゃいますね。弊社のお客様ですとBENLY Expressのチラシを置いていただいたり。アパレル業者様と玩具業者様で実施されており、そこからの購買導線もしっかりありますね。

ーやはりECに注力している小売業の場合は、越境ECへのニーズが高まりそうですね。

中瀬:現在BENLY Expressでは3,000社以上の国内ECショップ様からものが届きます。そのECショップ様の中には転送サービスを利用して海外から購入され海外に送られていることを知らないショップ様も多いですね。最近は、国内倉庫に在庫管理と配送を委託をしている小売業様が「今の国内倉庫が海外配送してくれない」という理由で弊社にスイッチいただいている案件が増え始めました。

古田:越境ECにも2種類あると思っていて、海外ユーザーが日本のサイトに飛んでくるパターンと、保税区などを利用して、海外現地のECサイトに日本から商品を持っていって出品するパターンと。

中瀬:そうですね、こと中国については保税区モデルが3年ほど前から盛り上がりを見せていました。

古田:後者の保税区のパターンはまさに「すでに人気な商品をどれだけ安く売れるか」の勝負になってきている感じがしますね。

中瀬:そうです。すでに中国で認知度のある商材もしくは中国企業側でバイイングしてもらっている商材であれば、保税区モデルはいいのですが、売れるか売れないかわからない商材は保税区で眠ってしまいます。となると、キャッシュフロー的によくない、との判断で去年から今年にかけて撤退する企業様が多かった印象です。

古田:良くないですね。。。やはり、Paykeとしてもそういう状況はいやで、いかにいい商品を良いと知らしめられるか、が今後重要になってくると思っています。

中瀬:おっしゃる通りだと思います!しっかりと「良い商品だ!」と伝えていく手段は必要で、短期的、中長期的の施策をしっかり練ってトライしていく。これができる企業が勝ち残っていくのだと思います。

今後越境ECは「ビリーズ・ブートキャンプ」と「ジャパネットたかた」を参考にせよ

渡辺:ポイントは、商品やブランドに関する圧倒的な情報格差です。日本国内と海外では、この情報格差あるので、今後越境ECで次のヒット商品を生み出すには、圧倒的な情報量で伝えられるライブEC&直送型が効果的かなと考えてます。ビリーズブートキャンプの要領ですね。

ービリーズブートキャンプ、とはどのような意味でしょうか。

渡辺:仮に、日本でビリーズブートキャンプが文字と画像のみで紹介されていたら、売れなかったと思っている次第です。高いですし。ビリーズブートキャンプは30分で何が面白いのか、何がすごいのかを一発でわからせて、 だからこそ日本人にとって未知の商品だったものが大ヒットしたわけですが、それは、外国人の方々にとっての日本商品も同様だと思います。

音声・動画ベースの圧倒的な情報量と、インフォマーシャル的な「それが今ならxxx円引き!」という射幸性がないと、中々本当の良さを伝えきって買ってもらうのは大変だなと。

ー音声・動画・射幸性…ってまんま「ジャパネットたかた」ですね(笑)

渡辺:はい(笑)日本でもよくよくテレビショッピング見てますと、日本では見たことのないカーワックスや高圧洗浄機など売れてますが、それを日本から海外に向けてやると。

それならば、例えば南部鉄器を科学的に売る方法があるかなと思ってます。アリババにボソッと南部茶釜おいてても買われないと思うんですよね。それはそもそもの認知はもちろんのこと、高い意味が理解できないからです。南部茶釜も、作ってる職人さんが、がっつりと何故これがすごいのか、を伝えると高額である意味合いも理解しやすいし、売れる可能性も上がりますよね。

中瀬:南部鉄器の工場を夏休み子供と見学にいきましたが、確かにしっかりとしたナレーションがあって動画で説明されると、理解が深まりますよね。

渡辺:おっしゃる通りです。海外の方にとって海外商品、つまり日本の商品の購買は、やはり特殊なものなので、その特殊性をどれだけ気軽に伝え切るか、かなと。

中瀬:ちょっと弊社のサービスになっていしまいますが「LiiiFE」という自社メディアではそのように発信していく予定です。

先日抜き打ちでdimeに掲載されたのですが、うまくまとまっていました。

dime:外国人目線で見ると日本はこんなに面白い!英語学習にもなる英文サイト『LiiiFE』

日本人の目線よりも外国人目線での評価、これが真だと思います。

渡辺:「LiiiFE」の取り組みいいですね!ここら辺の施策を狙って打っていくことが「科学していくこと」かなと思われます。

ー南部鉄器といえば、「クールジャパン」って『日本の伝統商品も海外に売っていこう!』という意味合いがあったと思うんですよ。現状ではアニメコンテンツの文脈で使われることが多いですが。そういう意味では、伝統系商材の需要はどうなんでしょうか?

渡辺:アニメは、すでに国内外の情報格差がないと認識しており、モノで売れる下地ができてると思います。伝統系商材は、この『下地』ができてないので、売れるとしたら日本刀などすでに『下地』ができているものに限るかなと。

古田:僕は、それを海外というか旅マエに伝えるのももちろんなのですが、観光客が国内にいる旅ナカでも、いかに伝えるかが、長い目で見ると大事だなと思っています。

最近の「爆買い」動向は?

ー話は変わりますが、小売業界としては気になる『爆買い』の動向。実際の所、どうなったのでしょう?

古田:ブランド品など高単価なものではなくなりましたが、買い物量自体は増えていますね。

中瀬:そうですね、テレビに出ていたような爆買いは収まった感がありますね。今までの爆買いは良くも悪くも、中国の旅行会社が特約を結んでいるショップなどにバスで乗り付け買わせていた、というのが実情でしたし。

それを気づいた中国人観光客は、別手段で買い物をするようになりました。例えば日本にいる中国人の人にたのんでwechatで決済するとか。本当に欲しい商品があるのであれば、ダイレクトにECサイトに訪れ旅行中に購入するとか。それを宿泊しているホテルに送らせたり弊社みたいな転送サービスをつかったり、と。中国は日本の私たちが想像している以上にネットワークが充実していて、手軽に携帯で売買取引を済ませていしまいます。

古田:ガイドさんのマージンが乗った高い金額で買わせてましたもんね。それらが問題になって、Wechatで一気に噂になって、荒れたりもしましたよね。

渡辺:団体による爆買いや、海淘によるB2B2C購買から、FITによる本当に欲しいもの買う選択的購買の「プチ買い」にシフトしてきてますね。ただ異常値なのがブランドリユースが超売れているという(笑)

中瀬:リユース、かなり売れていますね。メルカリで買い物している外国人も多く出ていました。

古田:リユースは来ているらしいですね!!今まで、中国になかった文化のようですね。

中瀬:1商品数十万円のバックも実際売れています。それもかなり(笑)

訪日ラボーそれこそ「爆買い」黎明期の頃のような動きですね。

渡辺:弊社クライアントのリユース店舗様的には「消費者じゃなくて業者」説も密かにあります。というのも、明らかに買い方が素人じゃないらしく。「価格を超見て買う」「ひたすらだれかと電話しながら買う」というのはどこかで見た光景です(笑)これも爆買いの際にこっそり言われていたことがリユースに来ているのかなと。

ー明らかに「プロ」ではない訪日客でも、店頭でテレビ電話をしながら商品選びをしている様子をよく見かけるようになりましたよね。

中瀬:そうですね。これも買い方が変わった、と感じるところです。アジア圏の観光客の特徴です。

渡辺:たしかに中華圏などEC化率が高い国ではその傾向強いですね。

ースマホのカメラでバーコードを読み込むことがキモのPaykeさん的には思わしくない行動なのでは…と思いつつ…

古田:それが、そんなこともなくって、利用者はどんどん増えてるんですよ。面白いのが、「業者さんの利用だろ!!」って行動をするユーザーがいることですね。一店舗で100商品とかスキャンするんですよ。なので、すぐ分かります(笑)

訪日客の方って日本にきた時点から「検索」という行動が結構難しくなるんですよね。そもそもキーボードが外国語仕様なので、日本語入力すらできない状態です。そのような環境で、スキャンっていうアプローチが理にかなってるのかなと思ってます。

ーなるほど!確かにそのとおりですね。商品名をローマ字で表記しても、非アルファベット圏の訪日客が相手だと、それでも厳しいかもですね。

渡辺:おっしゃる通りですね。我々海外行っても商品ラベル見るの大変ですしね。それがQRやバーコードからWEBに行けると、受け入れ側としては多言語対応一つとってもかなり楽になりますね。

古田:カメラで撮って、GoogleとかのOCR翻訳かけて、それをコピペして検索、、、とかほんとにやっているんですよ。なので、Paykeを紹介すると喜ばれます(笑)

ーそれでは最後に、2018年に向けた御社の取り組み、コメントや意気込みをお願いします!

中瀬:2018年はインバウンド越境ECともスケールしていくフェーズにはいってきます。今までの簡易的な越境ECとは違い、企業様のステージングによって様々なアプローチ施策がでてくるでしょう。

BENLYとしては越境ECにおける海外配送や倉庫管理、カスタマーサポートはもちろん、多言語化ECサイト制作にも力を入れていきます。またインバウンド施策として、自社メディアのLiiiFEを世界中の人たちに読み見ていただける様、動画配信や記事に関するユーザー同士のリレーションツールも導入していく予定です。2018年が小売業界様向けにインバウンド施策で確実な売り上げに寄与できるように邁進してまいります。

渡辺:弊社は2018年に中国と日本の情報格差を埋める自社メディアを展開しようと準備してます。微博微信、ビリビリなどでは各カテゴリのホットランク入るようなコンテンツも作れるようになってきましたので、ようやく準備していたものをお披露目できるかなと考えてます。

また観光立国からの地方創生が密接に結びついていく年になると思いますので、地方の良品や物産品をいかに効率的に海外に伝えていけるか、チャレンジして行きます!施策としては特に越境o2oがキーかなと思う次第です。

古田:Paykeは、今年一年でユーザー数も10倍になりました。インバウンドは、一時のバブル的に取り扱われていますが、しっかり動向をみていると、別にバブルではないのが分かります。インバウンド市場の規模や消費高もまだまだ伸びます。2017年、Paykeは良い物を良いと伝える手段として、利用者の客単価が上がるなど効果を発揮することができました。2018年はこれを拡大するのはもちろん、日本のインバウンドだけではなく、海外のインバウンド市場にも挑戦していく予定です。

世界のインバウンド(海外旅行客)は15億人います!!Paykeがあれば、消費高が増える。2018年も頑張ります!!

インタビュイー紹介

株式会社クロスシー 代表取締役社長 渡辺大介 氏

株式会社ワークスアプリケーションズにてCRM・Eコマース等のシステムの営業に従事。その後中国の現地モバイル広告会社にて日系企業への中国でのマーケティング事業の立ち上げを行う。2014年より現職。日本企業向けの中華圏向けプロモーション・越境EC・SNS・CRM業務におけるコンサルテーションの専門的知見とノウハウでメディア事業開発とソリューション開発を指揮している。

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株式会社Payke 代表取締役 古田奎輔 氏

1993年生まれ。 東京都内の高校中退後、沖縄県に移住。19歳の頃に沖縄でEC事業を立ち上げ黒字化。その後、貿易業、越境EC事業へと展開し、県産品の輸出に従事。2014年沖縄県にて、株式会社Payke創立、同CEOに就任。現在は事業規模の拡大とともに東京支社、開発ラボを立ち上げ更なる事業拡大を目指す。

2016年九州ベンチャーアワード大賞受賞

2017年起業家万博 2017年富士通アクセラレーションプログラム 最優秀賞(その他多数)総務大臣賞受賞>

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株式会社BENLY 代表取締役社長 中瀬浩之 氏

富士通、デロイトトーマツで海外事業(M&A、ITコンサルティング)を経てBENLYを設立。海外進出および越境EC事業社向けにバックヤード支援を展開している。また海外転送サービス「BEX」や多言語カスタマーサポート代行サービス「BEXカスタマーサポートサービス」、日本のカルチャー発信WEBマガジン「LiiiFE」を提供している。

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中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】

短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。

今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。

今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

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訪日ラボ編集部

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