ロシア人の個人情報を日本のサイトで集めると違法!?サイト多言語化の際に気をつけたい「特定の国の事情」に関する6つの落とし穴とは

THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ- アーカイブ無料配信中
完全無料 訪日ラボ会員 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

前回は、サイト多言語化におけるサイトの作りや構成での落とし穴についてお話をしました。今回は、中国やロシア、中東の国などを例に、多言語化する際に 特定の国の場合考慮しなければならない事情 について解説します。

多言語化サイトを作るときの4つの落とし穴:インバウンド対策でホームページの多言語化対応するなら必ず知っておきたいこととは

さて、前回、訪日外国人向けのウェブサイトの多言語化対応において、サイト制作にも様々なコストがかかるというお話をしました。もし、あなたが多言語サイトを作る際には、元の日本語サイトの時点から気をつけなければいけないことが沢山あります。実際にいくつか紹介したいと思います。今回は、「多言語サイトの作り・構成に関する落とし穴」「アドレス(URL)の作り・構成に関する落とし穴」の観点から、4つの落とし穴について説明したいと思います。目次多言語サイトの作り・構成に関する落とし穴多言語化サイトで気をつける...

訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)

中国向けにサイト多言語化する時に知っておかなければならない中国のインターネット事情

中国のインターネット事情その①:金盾(グレートファイアウォール)の存在

こちらは金盾(グレートファイアウォール)が有名ですね。皆さん知っていても、実は対策はしてないのではないでしょうか?一応説明すると、金盾とは、中国が実施しているインターネット検閲システムで、特定の情報を中国国内でアクセス出来ないようにするシステムです。

中国のインターネット事情その②:「SNSリンク」にご注意

この金盾が存在するがゆえの「サイト中国対応あるある」がいくつかあります。その1つが「SNSリンク」です。よくネットサーフィンをしていると以下のようなボタンがあるサイトに出くわすことはありませんか?

よく見ますよね。でも、実は このリンクがページ上にあるだけで、中国国内からのアクセスがブロックされる可能性 が出てきます。

それはなぜかというと、金盾はアメリカの有名SNSを軒並みブロックしており、リンクが入っているだけで検知されてしまう可能性があるからです。そのため、もし「中国語版」を作るのであれば、中国語版のみSNSリンクを変更しなければいけません。

中国のインターネット事情その③:「Google翻訳キット」はつかえない

よく、以下のように「とりあえずGoogle翻訳キットで多言語対応しています」というサイトを見かけます。これにも落とし穴があります。

これも、先程のリンクブロックと同様の理由で、せっかく中国語対応をしても、Google翻訳キットだと、中国からアクセスされなくなってしまいますGoogleがブロックされているので当然ですね。中国語を用意していても、じつはこれだとほとんど意味がありません。

中国のインターネット事情その④:「政治的文章」にも注意が必要

こちらは、一般的にアルゴリズムが公開されているわけではないのですが、政治的な文言 が入っているかどうかチェックを事前に行う必要があります。

例えば、「チベット」のみであれば問題ありませんが、「チベット」という文章の中に、「人権」などが書かれていると、ブロックされる危険性が高まるようです。

他の国でもサイト多言語化する時に注意が必要な場合も

「ロシア」のインターネット事情:個人情報の取扱に要注意

ロシアは法令によって、個人情報はロシア国内のサーバーに保存しなければいけない という法律があります。つまり、ロシアでショッピングサイトを展開したい場合、購入データは個人情報にあたるので、サイトの表面だけをロシア語にして、データベースを日本に置いておくとロシア政府から注意される可能性が出てきます。

「中東」のインターネット事情:女性の露出に要注意

中東は女性の露出に対してとても厳しいという文化的側面を持っています。スターバックスのロゴですら違うくらいですので、その厳しさが分かると思います。

まとめ

このように、多言語化をして特定の国でサイトを展開するにあたっては、様々な文化的差異を学ばなければいけません。これらはポリティカルコレクトネスとよばれ、各国で何が不適切かは違うことを覚えておきましょう。

訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!

訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。

アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。

参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。

視聴はこちら(無料)

【インバウンド情報まとめ 2025年10月後編】観光庁長官、万博は「訪日客誘客に一定の効果」 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に10月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

訪日ラボ会員にご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

観光庁長官、万博は「訪日客誘客に一定の効果」 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年10月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

訪日ラボの会員限定コンテンツ「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!

その他、訪日ラボの会員になるとインバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い教科書コンテンツやインバウンドを分析したレポート、訪日ラボのコンサルチーム登壇のセミナーなど役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 訪日ラボ会員 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

Wovn Technologies 株式会社

Wovn Technologies 株式会社

Wovn Technologies 株式会社 代表取締役 林鷹治(はやしたかはる)。もともとエンジニアとしてキャリアをスタートし、WEBサイト多言語化ツール「WOVN.io」(ウォーブンドットアイオー)を開発し同社を設立。観光情報・宿泊・EC体験予約など国内外10,000を超えるサイトの導入実績を踏まえ、インバウンド対応において第一歩ともなる「WEBサイト多言語化」のノウハウやコツをお届けいたします。

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに