Visaは27以上の国と地域の15,000人以上の旅行者の行動を分析することで、国際旅行のトレンド、旅行者の行動に関する分析内容を公表しました。このVisaの分析によると、旅行者の77%が現金決済を戦隊していること、旅行の頻度が多くなっていること、SNSの影響力が高まっていること、目的地を決めてから予算を決めること など、いくつか興味深いデータが得られています。詳しく見ていきましょう。
インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?
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77%の旅行者が決済手段として未だに「現金」を選んでいる
多くの旅行者は、旅行の計画を立てたり、ナビゲーションをするなどの際に、スマートフォンアプリに代表される新しい技術を使用するようになっています。しかしながら、多くの旅行者が、旅行中の決済手段としてはアナログな手段である現金を使用 しています。平均にして、旅行者は 778アメリカドル を現金で持っています。
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現金を使用する旅行者が多い中、現金ならではの問題も:準備やセキュリティの課題
旅行中の決済手段として現金を選ぶ人が多い一方、旅行者の旅行中の最大の懸念は 現金を無くすこと、もしくは盗難にあうこと で、その他にも現金である事に関して発生する問題もあります。
例えば、72%の旅行者は旅行の前までに現地通貨を用意 しておきますが、これは 時間の無駄 に繋がります。また、ATMで現金を引き出す行為についてはセキュリティ面での懸念があり、19%の旅行者がATMを使う事に関して抵抗感 を感じています。さらに、現金を使用すると、現地通貨でのお釣りの硬貨 が手元に残ります。VISAの調査では 旅行後に87%が現地通貨でのお釣りを持っており、本国に戻ってそれを本国通貨にして使う人は29%しかいません。
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旅行者の旅行スタイルの変化:より短く・より多く
旅行のスタイルとしては、長期の旅行に1度、2度行くというスタイルから、より短期の旅行を選ぶようになってきており、旅行の頻度も高まっています。平均して、過去2年間での旅行回数は2.5回、1回の旅行で宿泊日数は8泊 となっています。
また、旅行者が旅に求めるニーズも異なっており、欧州の旅行者は「文化と良い天候」、アメリカ人旅行者は「体験と文化」、アジア太平洋地域の旅行者は「アクセスのしやすさと親しみやすさ」、中東、アフリカの旅行者は「体験と予算」を重視する傾向にあるようです。
また、この調査によると 旅行者の目的地トップ3は「日本」、「アメリカ」、「オーストラリア」 となっています。
予算の考え方:
予算によって行き先を考えた旅行者は僅かに19%。予算が目的地決定において重要にはなっていない ことが伺えます。世界中の旅行者の旅行支出の中央値は 1,793アメリカドル となっています。また、次の旅行の予算を聞いたところ、36.25%アップとなる2,443アメリカドル となりました。
旅行において最もお金を使用している人々を見ていくと、1位サウジアラビア人、2位中国人、3位オーストラリア人、4位アメリカ人、5位クウェート人 となりました。
テクノロジーの使用:88%が旅行中も「オンライン」にいた
旅行中もSNSなどが欠かせない人が増えていますが、この調査では 88%の旅行者が旅行中に何らかのオンラインアクセスが出来る 状態でした。また諸外国で利用が増えているライドシェアアプリについては、44%が旅行中にライドシェアアプリを使用 していることがわかりました。
キャッシュレス決済の必要性は依然として高いが…
訪日外国人の受け入れには無料WiFiの整備の他に、キャッシュレス決済の仕組みの整備も必要とされていますが、今回VISAが作成した資料によると、77%の旅行者が支払い方法として現金を選んでいる ことが明らかになりました。旅行者の目的地トップとしては「日本」が挙げられており、世界の観光トレンドとしても日本が注目を集めていることが分かる結果に。
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また日本ではほとんど話題にならない サウジアラビア、クウェートなど、オイルマネーで潤っているであろう国の旅行者の旅行支出が世界的には多い といった面白いデータも得られています。日本のインバウンド対策にも、「世界市場はこうであるから、こういう事が考えられるかも」といった考え方が出来るでしょう。
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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
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- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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