『聖地巡礼』は地方誘致の切り札となるのか?ポイントは地域との連携か:一般社団法人アニメツーリズム協会の取り組みにみる アニメツーリズムの推進

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

日本にやってきた訪日外国人の中には、日本語を日本の漫画、アニメを通じて興味を持ったという方が少なからずいます。こうした方が多いというのは、日本でも様々なテレビ番組、雑誌などで紹介されていることから、ご存知の方も多いでしょう。こうした国内外のアニメ好きの方々を受け入れる観光である「アニメツーリズム」に関してはどのような状況なのでしょうか?「一般社団法人アニメツーリズム協会」の取り組みを例に見てみましょう。

訪日外国人の聖地巡礼を促進!「アニメツーリズム協会」が発足 アニメの聖地88カ所を選定へ

ドラマや映画、アニメ・漫画のロケ地やモデルとなった土地を訪問する「

訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションの資料を無料でダウンロードする

「インバウンド動画プロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「インフルエンサープロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「SNSプロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「インバウンドメディア」の資料を無料でダウンロードする

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

アニメの聖地88箇所を「世界中のファン投票」によって決定

「一般社団法人アニメツーリズム協会」が選定いたアニメの聖地88箇所は、2016年7月に全世界の日本のアニメファンを対象に行った「アニメ聖地 Web 投票」などの結果を元に、コンテンツホルダー、アニメ聖地となる地方自治体、観光協会など各種団体との協議のもと、2017年8月に選定されました。

投票総数は約5万件で、投票は日本語のほか英語、中国語(簡体字、繁体字)、タイ語、マレー語で募集を行ったとのことで、投票の半数は外国人からの投票でした。この中で青森県のむつ市大湊町が「艦隊これくしょん ‐艦これ‐」で、埼玉県久喜市が「らき☆すた」で、東京都台東区が「時をかける少女」などで聖地として選定されています。

アニメでインバウンドを狙うアニメツーリズム協会がアンケート調査発表 世界で人気のアニメの聖地は? 「ラブライブ!」「氷菓」などが上位に

平成28年(2016年)9月16日に発足し、大きな話題を読んだアニメツーリズム協会。「機動戦士ガンダム」シリーズで知られる富野由悠季氏が理事長を務め、以下、石川和子氏(一般社団法人日本動画協会理事長)、角川歴彦氏(株式会社KADOKAWA 取締役会長)、坪井泰博氏(株式会社ジェイティービー 取締役)、夏目誠(成田国際空港株式会社 代表取締役社長)、藤田直志氏(日本航空株式会社 代表取締役副社長)とそうそうたるメンバーでも参加していることでも注目を集めました。同協会は、同年9月16日に「アニ...

アニメ聖地88であることを認定する「認定プレート」「スタンプ」の整備などが進む

アニメツーリズム協会と作品のコンテンツホルダー、自治体では、今後、アニメ聖地88箇所に認定されたという「アニメ聖地認定プレート」やファンの方が「アニメ聖地88を巡った記念となるスタンプ」、地域特性にあった展示物を設置する事を検討しています。既にこうしたアニメ聖地88に関連した展示物等の設置の協議に関しては、埼玉県久喜市、岐阜県飛騨市、岐阜県高山市、鳥取県境港市、鳥取県倉吉市、福岡県北九州市(漫画ミュージアム)、長崎県佐世保市などで具体的に進んでいます。

懐かしの「一休さん」 中国で熱烈な人気でランクイン!国内外のアニメファンの声を反映した「訪れてみたい日本のアニメ聖地150」発表

平成28年(2016年)9月16日に発足し、「クールジャパン拠点連携実証プロジェクト」の一角を担う団体として活動を行っているアニメツーリズム協会。理事長である富野由悠季さん(アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの監督として有名)を筆頭に、角川歴彦さん(株式会社KADOKAWA 取締役会長)、坪井泰博さん(株式会社ジェイティービー 取締役)、夏目誠(成田国際空港株式会社 代表取締役社長)、藤田直志さん(日本航空株式会社 代表取締役副社長)とそうそうたる人物が名を連ねることから、インバウンド関連...

今後は広域観光ルートの造成、国内外への情報発信を目指す

一般社団法人アニメツーリズム協会では、アニメ聖地88箇所の認定の先に、アニメツーリズムで足を運んでもらった際に、地域の名所、特産品などを楽しんでもらえるよう、広域観光ルートを造成、公式ツアー商品の開発、販売を促進する としています。

また今までは十分ではなかった国内外への情報発信に関しても、公式サイトやSNS等で広く発信していくとしており、実際に一般社団法人アニメツーリズム協会のホームページではイベントのニュース、アニメ聖地の認定プレートの設置に関するニュースなどを発信しており、アニメ聖地88箇所については、作品について/聖地付近のおすすめスポットなどを日本語、英語、中国語(繁体、簡体)で紹介しています。

アニメツーリズムに関しては「聖地」への集客から、いかに地域での消費増に繋げるのかが課題

アニメツーリズムに関しては、アニメファンが「聖地」を訪問した後、その地域でしっかりと消費を行ってくれるかどうか?という大きな課題があります。さらにこうしたアニメの聖地に関しては、観光地として海外への情報発信が難しいという問題もあります。こうした課題のために実証実験が行われた結果、今後のアニメツーリズムを発展させる上で、幾つかの示唆が得られています。

【インフルエンサーを活用する場合の示唆】

  • アニメの聖地と観光地を合わせて発信する傾向が強いことから、「アニメ聖地」と観光地を合わせて発信できるツアーが有効。
  • 中国では生配信、台湾では作り込まれたブログ記事、タイ・香港・マレーシアでは、FacebookやInstagramなどにコンパクトにまとまった写真、動画、テキストなどが人気。
  • インフルエンサーがSNSで紹介を行う際に、日本人にとっては当たり前のことであっても多言語翻訳したガイドを準備する。

【聖地と地域の観光資源を連携】

  • アニメの聖地であることが呼び水であるが、地域住民との触れ合い、魅力的な食や撮影スポットを紹介する、日本らしい体験が出来るなど、文化・観光資源をツアールートに入れることで、インバウンド消費に繋げる。
  • 著作権許諾を取得し、地域の特産品などと連携して公式グッズを作成する
  • ツアー参加者が訪問するスポットから歩ける範囲に、モノ消費・コト消費ができる場を集積させることで、地域での消費機会の損失を防ぐ。

アニメの経済効果とは?聖地巡礼で町おこし/らき☆すた・ガルパン・ラブライブなどコンテンツツーリズム成功事例に学ぶ

日本を代表する文化であるアニメは、メディアでのコンテンツ展開に加え、ライセンスの付与という形で市場を形成しています。 近年では作品ゆかりの地域への観光旅行もみられ、関連市場はさらに成長の余地があると見られています。 アニメ等の映像作品ゆかりの土地やスポットを訪れることは「

【地域との調整・マナー啓発】

  • 観光地だけではなく、一般の住宅街や店舗・施設が「アニメ聖地」の対象となることもある。その場合、例えば騒音等、観光客の増加により地域住民の生活が脅かされる可能性もある。
  • 実証実験ではクレーム対応への取組はアニメツーリズム協会が仲介することで直接、著者や製作委員会に一報が入らない仕組みを構築。招聘したインフルエンサーへのマナー講習も実施。
  • 地域住民の生活に配慮したツアールートを形成することが必要である。

「観光公害」とは何か?京都の夜桜ライトアップ中止に見る実際の観光公害事例

近年日本を訪れる訪日外国人の数は急増していますが、その中でも、京都を訪れる訪日外国人の伸びは他県に比べても圧倒的です。平成27年度の京都観光総合調査によると、平成27年1月〜12月に京都を訪れた外国人の年間外国人宿泊客数は初めて300万人の大台を突破し、過去最高となる316万人を記録 しました。これは 対前年比+約73%(+133万人)の増加 となり、訪日外国人観光客1974万人のうち、約6.2人に1人が京都に宿泊していた ことになります。こうした状況は観光収入という面ではありがたいのは...

上記で得られたような課題、示唆を通じて「アニメの聖地」を「聖地訪問先」だけではなく、しっかりとした観光地として、インバウンド観光地として整備して行くことが今後求められていると言えます。

インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする

「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする

「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードする

「多言語化表示サービス」の資料を無料でダウンロードする

「テレビ電話型通訳サービス」の資料を無料でダウンロードする

「訪日外国人向け道案内」の資料を無料でダウンロードする

<参考>

訪日ラボ 最新版セミナー&インバウンド情報まとめ

訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。

Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう


Google は 11 月 14 日、「飲食店・ホテルサミット」を東京・渋谷で開催します。オフライン・オンラインのハイブリッド開催で、参加費は無料です。

今、国内客・インバウンド客向けの集客手法として注目される「Google ビジネス プロフィール」を中心に、飲食・ホテル向けの最新機能やトレンドといった情報を、Google の担当者から直接聞くことができる貴重なセミナーイベントとなっています。

また、イベントの最後には会場参加者限定で交流会も実施します。Google ビジネス プロフィールを運用されている / これから運用したいと考えている飲食店・ホテル担当者の方、この機会にぜひお申し込みください!

※訪日ラボ/口コミアカデミーを運営する株式会社 mov は、Google 主催「飲食店・ホテルサミット」のメディアパートナーです。

※会場の座席には限りがございますのでお早めにお申し込みください。来場希望者が多い場合は抽選となる場合がございます。

詳しくはこちらをご覧ください

Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう

【インバウンド情報まとめ 2024年9月後編】中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本 ほか

 

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、主に9月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本:インバウンド情報まとめ 【2024年9月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに