京都市は平成28年に実施した「京都観光総合調査結果」の中で外国人観光客満足度調査を行っています。この中で京都観光に関しては実に多くの国や地域出身が「満足」と回答しており、京都観光の満足度が引き続き高いのだということがわかります。また、残念という回答に関しても「時間が足りなかった」という回答が最多となり、京都観光の高い人気を改めて示す結果となりました。
前回は、この平成28年「京都観光総合調査結果」より、消費額などの数値についてご紹介しましたが、今回は満足度に関する評価について解説します。
<平成28年「京都観光総合調査結果」に関する前回の記事はこちら>
観光消費額
京都市は平成28年(2016年)の京都観光総合調査の結果を公表しています。これによると京都を訪れた観光客は3年連続で5,500万人を突破しており、外国人宿泊客数も2年連続で300万人を突破、観光消費額は「京都観光振興計画2020」1兆円の大台を超えています。今回はこの「京都観光総合調査」の調査結果を詳しく見ていきましょう。インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?訪日ラボがまとめた「インバウンドデータレポート」を詳しく見てみる「調査・リサーチ」...
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平成28年に京都観光を「大変満足〜やや満足」と回答した外国人は96.9%
平成28年に京都を訪れた訪日外国人は「大変満足」と回答した方が41.1%、「満足」と回答した方が48.1%、「やや満足」と回答した方が7.7%でした。「大変満足〜やや満足」と回答した方を合計すると全体で96.9%となり、平成27年の98.1%、平成26年の98.35より僅かに減少。
しかし依然として、全体の97%近くが京都観光に満足していることがわかりました。7点満点の評価では、平成28年の京都観光にもっとも満足していたのは北米、欧州からの旅行、中国、台湾などの後にオセアニアが続き、最も評価が低かったのは韓国でした。
最も満足度が低いものはの物価という結果に
個別満足で最多は「街の綺麗さ」、続いて「治安」となり、「寺院・神社・名所」となります。満足度が低い項目としては「物価」が圧倒的で「ナイトライフ」、「美術館・博物館」といった回答も多く、「Wi-Fi接続環境という回答も未だに多く見られました。」
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京都観光の中に残念さを感じているのは中国人が最多
京都観光に関して、残念だと感じているのが最も多いのは圧倒的に中国という結果となり、北米、欧州がこれに続いています。
残念だったこととして、最も多かったのが「時間が足りなかった」という回答で、「時間が足りずに行きたいところを全部回れなかった」というポジティブな意味での「満足ではなかった」という回答が最多となりました。
ついで多かったのが「言語、案内、標識」に関する不満で、これは「英語を話せる人が少ない」「英語の表示が少ない」といった理由からによるものです。また「電車・バスなどの公共交通」の価格の高さに関しても不安として上げられています。
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北米、オセアニアの訪日外国人は京都観光に感動
京都観光で感動したかどうかという点については、平成28年には8割を超える訪日外国人が「感動があった」と回答。方面別では北米、オセアニア出身の観光客が感動したと回答する割合が多く、感動はなかったと回答したのが最も多かったのは香港となりました。
訪日外国人が評価しているのは日本文化、それにまつわる建造物など
訪日外国人が感動したこととして挙げていたものとしてトップは「寺院・神社、名所・旧跡」でした。また「歴史、伝統文化」という回答も多く、日本らしい伝統文化や歴史への評価が高いことが伺えます。また「自然・風景」に関する評価も高くなっています。
9割が京都への再訪意欲を感じている
京都への再訪意欲に関しては「大変そう思う〜ややそう思う」と回答した人が合計で9割を超えており、「大変そう思う」と回答した人だけでも6割近くとなっています。また京都に訪れることを紹介したいかという問には「大変そう思う〜ややそう思う」と回答した方も96.4%となっています。
方面別で見ると京都への再訪、紹介意欲、おもてなしを感じたという方は、北米、オセアニア、欧州、中国、台湾、韓国、香港と全地域で「そう思う」と回答した方が対多数となっています。
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<前年平成27年の調査はこちら>
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<参考>
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