WeChatの登録方法と使い方:アカウント作成手順から基本機能まで解説

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WeChat微信/ウィーチャット)とは、中国で絶大な普及率をほこる、無料のメッセージアプリです。

WeChatには、テキストメッセージのやり取りや無料通話、コンビニやスーパーでの支払いなど、日本で広く普及しているLINE同様の機能が標準装備されています。

今回は、多くの中国人が日常的に使っているWeChatの登録方法から使い方までを紹介します。

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WeChatとは?

WeChat微信)は、中国の大手IT企業Tencent(テンセント)が2011年にリリースした、中国版のLINEともいえる無料メッセージアプリです。

文字や音声、写真や動画、グループチャットなど、家族や友達と気軽にオンラインコミュニケーションを楽しめます。

中国ではLINEよりも人気のWeChat

月間アクティブユーザー数が中国国内外で12億人を超えるWeChatは、中国で最も多く利用されているコミュニケーションツールです。

ユーザー数は中国国内で約7億人、世界中で12億人以上という、Weiboと並んで中国最大のSNSアプリとして高い人気を誇ります。有名芸能人や企業の多くがWeChatの公式アカウントを持っており、プロモーション活動としても利用されています。

WeChatはプライベートでも仕事でも利用頻度が高い

WeChatは、ユーザー数が多いことに加えて、ユーザーの利用頻度が高いことも大きな特徴のひとつです。WeChatの運営会社Tencentのレポートによると、1日に1回以上利用するユーザーが94%、1日10回以上利用しているユーザーは61%にも上ります。

また、1日に1時間以上WeChatを利用しているユーザーは55%、30分以上利用しているユーザーは79%という結果になっています。WeChatはパソコン版もあるため、仕事で利用するユーザーもとても多いのです。

WeChatユーザーが多い理由について下記の記事で詳しく解説しています。

関連記事:なぜWeChatは10億人以上のユーザーを獲得したのか?/「チャット」にとどまらず『衣食住行』のニーズに対応&『Wedocrm(微答)』というCRM機能も

WeChat Payで利用シーンはさらに幅広く

WeChatには、銀行口座やクレジットカードと連携させると使える決済機能「WeChat Pay」があります。

金額を指定する送金や、開くまでいくらが取得できるかわからない「紅包」(お年玉)、QRコードやバーコードの読み込みで店頭やオンラインサービスへ支払いをするといったシーンで利用されています。

中国の都心部で頻繁に利用されているタクシーでは、配車アプリ上でこの機能を利用し支払ったり、車内のQRコード読み取りで支払うといった形で利用されています。

日本でのWeChatの登録方法

WeChatには、中国国内で利用できる国内版のほかに、日本やその他の国で利用できるグローバル版があります。

ここでは、グローバル版WeChatの登録・アカウント作成方法をご説明します。

WeChatのスマホアプリを無料ダウンロード

WeChatの登録には電話番号が必要です。また、アカウントの開設はスマートフォンアプリから行います。

まずはWeChatをスマートフォンにダウンロードします。iOS、Androidともにアプリストアで無料で入手できます。

App StoreGoogle Play

WeChatアカウント作成の手順

WeChatアカウントには名前と電話番号を登録しますが、メッセージ機能の利用に実名の認証は必要ないため、任意の氏名で開設できます。

WeChatのアカウント作成は以下の手順で行います。

  1. WeChatをインストールした後、アプリを開いて「電話番号で登録する」をタップします。
  2. 氏名・電話番号(番号の最初の 0 は入力しない)>パスワード入力>電話番号で登録する>の順番でボタンタップします。
  3. 「電話番号の確認」でOKを押すと、入力した電話番号にSMSで確認メッセージが送られてきます。
  4. 60秒以内に4ケタの確認コードを入力して登録完了です。

WeChatで使える機能と、基本的な使い方

WeChatでは、LINEのように、文字や音声でコミュニケーションを取るメッセージ機能が最もよく利用されています。メッセージでは、LINEのようなスタンプも送れます。

また、X(旧Twitter)やFacebookにあるタイムラインのようなつぶやきができる「モーメンツ」機能、QRコードを読み取るとそのモーメンツの情報をチェックできる機能、LINEの「ふるふる」のように友達を検索する時に使える「シェイク」機能などがあります。

WeChat Payなど、普段の買い物から飲食店や公共料金の支払いにまで使える決済機能も充実しています。自分の銀行口座と連動させて、QRコードを読み取るとその場で簡単に支払えます。

中国では、近年急速にキャッシュレス化が急速に進んでおり、買い物も食事も電車に乗るのもスマホさえあればできるようになりつつあります。

春節の時に赤い袋に入れたお金「紅包(ホンバオ)」を渡すという、日本のお年玉同様の習慣があります。最近ではWeChat Payを使ってこの紅包をあげることも珍しくありません。

WeChatの「発見」タブをスクリーンショットした画像
▲[WeChatは「発見」タブから、いろいろな機能が使える]:編集部キャプチャ

1. メッセージ

メッセージ機能は、LINEのようにリアルタイムでテキストメッセージのやり取りが可能です。

LINEのような文章内にクリエイターオリジナルの絵文字を入れる機能はまだ実装されていませんが、ステッカーと呼ばれるスタンプが配信されています。

アニメーション画像(GIF)も自分で作成し、スタンプとして送ることができます。

メッセージングアプリのWeChatで配信されている、さまざまなスタンプ
▲[WeChatのステッカーギャラリー]:編集部キャプチャ

2. 通話、音声メッセージ

音声機能もLINEやmessengerと同じく、音声通話が可能です。メッセージを送る際にテキストを入力するのではなく音声を録音して送ったり、音声を文字に変換することもできます。中国ではスマホに向かって話している人も多く、日本よりも音声機能をよく利用しています。

3. 位置情報の送信

位置情報を送ることができます。また、リアルタイムの場所を共有できます。共有した相手に対し、リアルタイムの場所の共有をリクエストすることも可能です。

4. モーメンツ

モーメンツ機能は、LINEやFacebookでいうタイムラインの画面です。写真やテキストなど、WeChatで繋がっているユーザーと情報を共有できます。特定のユーザーやグループのみとの共有も可能で、投稿に「いいね」をしたりコメントを残すせるるなど、Facebookのような機能です。

5. 公式アカウント:EC機能も

企業や組織によるアカウントで、運営元のテンセントに身分を証明する書類を提出し審査を受けることで開設できます。

LINEの公式アカウントのように、フォロワーに対して記事を配信します。公式アカウントには「購読アカウント」「サービスアカウント」の二種類があります。

前者は「購読アカウント」のスレッドに、ユーザーのフォローする複数のアカウントからのメッセージが配信される形です。後者は独立したアカウントがユーザーとつながる形で、チャット一覧に通知が表示されます。

公式アカウントには機能をカスタマイズすることができ、EC機能を付帯した公式アカウントもあります。

6. QRコードのスキャン

相手のQRコードを読み取ると、そのユーザーのモーメンツ(タイムライン)の情報がチェックできるようになります。また、WeChat PayではQRコードをスキャンすることで簡単に支払いをすることがができます。

7. シェイク

LINEの「ふるふる」と似た、新しい友人(友達)と繋がるときや、ユーザーを検索するときに便利な機能です。シェイクの画面で実際にスマホを振る(シェイクする)と、同時にシェイクしたユーザー同士の情報がお互いに送信されてつながることができます。

8. 検索

「検索」をタップしてブランド名を入力すると、ブランドの「オフィシャルプレミアムショップ」が表示されます。そこから商品を購入できます。

検索をすると、オフィシャルプレミアムショップの他に、入力したキーワードが入った他のユーザーのモーメンツ投稿や、ブランドの公式アカウント、Baidu百科事典などの関連情報を見られます。

9. ミニプログラム

ミニプログラムは、WeChatの中で利用できるアプリのようなものです。これにより、WeChatユーザーは他にアプリをダウンロードすることなく様々な機能を使えるようになります。商品の購入はもちろん、航空券の手配、位置情報と連携したデリバリーなど、多くのアプリケーションがあります。

WeChatでEC展開している世界的ブランド

WeChatを運営するテンセントは、オンラインゲームの運営やオンライン会議ツールなど広く手掛けるIT企業です。

支払い機能WeChat Payを基軸としたインターネットプラットフォーマーでもあります。

ライバルであるアリババに対し、EC分野で追い上げるべく、京東やピンドゥオドゥオといった名だたるECサイトと提携しています。

WeChatのEC機能を利用しているのは中国国内のブランドだけではありません。2018年の時点で、NIKE、Starbucks、Cartier、Gucci、Lancome、Louis Vuitton、Montblanc、Swarovski、Tiffany、ZARAなどのブランドが出店していました。

WeChatアプリは中国では日常的に利用されています。ユーザーに都合の良いタイミングでアクセスできるECショップは、生活スタイルが多様化するなかで、今後も欠かせない購入チャネルとなっていくでしょう。

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中国のアプリWeChatの中で展開されるNIKEのECショップ
▲[WeChatの公式アカウントで販売されるNIKEの商品]:編集部キャプチャ

WeChatは中国向けプロモーションの必需品

WeChatは、中国人が日常的にもっとも利用しているツールです。彼らは、訪日前に日本企業が発信している情報をチェックしたり、他のユーザーの旅行投稿や口コミを参考にします。

訪日中は家族に頼まれた商品の写真を送って欲しいものか確認したり、旅行先の写真を投稿したりします。

そして中国に戻ってから、また旅行の情報を他のユーザーと共有したり、訪日中に興味を持った企業のことなどを検索するのに利用します。WeChatは、これからの訪日中国人のインバウンド対策に必須のツールです。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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