外国人「お通し?こんなの払えない!」/多種多様になる訪日外国人のトラブル事例まとめ

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「訪日観光客消費者ホットライン」開設の概要

2018年の訪日観光客は年間3000万人に達することが発表されました。インバウンドの好調さを示す喜ばしいニュースである一方、多くの外国人を受け入れることで様々なトラブルが発生する可能性があります。

【速報】18年訪日客 3000万人突破 史上初の快挙/来週にも突破との見通し

本日12月14日(金)、石井啓一国土交通相は、2018年に日本を訪れた外国人旅行者数(訪日外客数)が、来週にも3000万人を突破するとの見通しを、記者会見にて明らかにしました。インバウンド対策なにから始めたら良いかわからない?訪日ラボがまとめた「インバウンドデータレポート」を資料で詳しくみてみる「インバウンドコンサル」を資料で詳しくみてみる「調査・リサーチ」を資料で詳しくみてみる「インバウンドデータ」を資料で詳しくみてみる「インバウンド研修」を資料で詳しくみてみる目次訪日外国人旅行者300...


そこで国民生活センターは12月3日から「訪日観光客消費者ホットライン」を開設しました。電話相談システムである「訪日観光客消費者ホットライン」はより迅速で集中的な対応することが期待されています。

ホットライン開設の背景には、多種多様になる訪日外国人観光客によるトラブルがあります。この記事では「訪日観光客消費者ホットライン」を切り口に多種多様になるトラブル事例の紹介をしていきます。

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外国人の「消費者トラブル」の具体例

「訪日観光客消費者ホットライン」では、観光情報、落とし物・忘れ物・事件・事故、病気・ケガといった消費者トラブルのみを扱うとしています。日本語の他に、英語・中国語・韓国語・タイ語・ベトナム語の5ヶ国語に対応しており、平日の午前10時から午後4時まで営業しています。

「訪日観光客消費者ホットライン」を所轄する国民生活センターによると外国人による消費者トラブルには具体的に次のようなものがあるようです。

  • 購入した商品が壊れていた
  • 飲食店での高額請求
  • 用意されたホテルの部屋が予約内容と違った
  • レンタカーの修理代金に高額請求

「訪日観光客消費者ホットライン」は上記のような具体的な消費者トラブルに対して、スピード感を持って対応することが期待されています。

トラブルは「文化」の違いからも生まれる!?

過去に全国の消費生活センターに寄せられた外国人の相談内容には文化の違いから発生したトラブルも含まれています。ここでは代表的な2例を紹介します。

  1. 「お通し」問題
  2. 「商品の返品」問題 です。

「お通し」問題と「商品の返品」問題

「お通し」は外国人にとって「無料でサービスされた」と思うようです。しかし、会計時に料金を請求され、「勝手に運ばれた料理の代金を請求された」と不満に思う外国人が多いようです。欧米圏での「チップ」と同じように「お通し」は異なる文化圏での慣習と考えられます。文化的な違いから生まれたトラブルです。

返品問題について。日本では購入した商品に不備がない限り、商品を返品することはありません。しかし、外国人は商品に不備はなくとも、あとあとになって返品を申し出るケースがあるようです。

「お通し」問題と「商品の返品」問題は日本と外国の習慣の違いから生まれたものと理解できます。今回設置された「訪日観光客消費者トラブルセンター」が対応しうるトラブル事例の代表ともいえそうです。

しかし、訪日外国人が増加する中で個別的な事例にとどまらない、町全体での外国人観光客に対する不満が高まっているケースもあります。

京都で起きている外国人観光客と地元住民の衝突

京都は増加するインバウンドの恩恵をもっとも多く受けている日本の都市だと言われています。最先端のインバウンド事業を展開し、外国人観光客は順調に増加。まさに京都は日本のインバウンド業界のパイオニアとしての地位を保持しつつありました。

しかし、盛況の京都インバウンドにも裏の面があるのです。京都では様々な外国人観光客と住民との文化的な摩擦が大きくなっているのです。

「バスに乗れない…」募る京都市民のイライラ

京都への訪日観光客が増加するに連れて、京都の公共交通機関の利用者数も増えています。これまでの団体ツアー中心の旅行から、個人旅行へと変化してきているからです。そのため、バックパッカーやスーツケースを持ち歩きながらの旅行者が増えています。

そのような観光客が多くバスに乗車することで車内は混雑します。外国人観光客の増加が京都の公共交通機関のキャパシティーオーバーをもたらしているのです。当然地元住民は迷惑を被り、不満が高まっています。

そろそろ本気で考えなければならない『観光公害』 京都 増えすぎた訪日客による混雑解消のため、市バスの1日乗車券が値上げへ

今年3月に、京都を訪れる訪日外国人観光客のマナーが悪化したことが問題で京都の祇園の夜桜のライトアップが中止になったという話題がありました。最近はこのような形で増えすぎた訪日外国人観光客による弊害、つまり 「観光公害」 がときおり報告されるようになってきましたが、今度は京都市の市バスが混雑しすぎて乗れないという問題が発生しています。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる...


京都市民のイライラはバスの中に限った話ではありません。増加した民泊の影響で住宅街の中にも訪日外国人が入り込み、騒音被害など苦情が相次いでいるのです。その結果、京都市は独自条例を設置し、民泊を規制する方向に向かっています。

「このままだと外国人観光客の排斥運動が起きるかもしれない」と警告する京都市議会議員もおり、京都はインバウンドの光と陰の間で葛藤しています。

京都のオーバーツーリズム事例・観光公害問題

2018年10月16日に発表されたJNTOの『訪日外客数(2018年9月推計値)』によると、2018年9月の訪日外国人数は2013年1月以来、5年8カ月ぶりに前年度月比を下回りました。しかしこれは台風21号と北海道胆振東部地震の影響による一時的な現象とみられ、今後も訪日外国人観光客の数は増え続けると思われます。訪日数が増え続ける中で顕在化しているのが観光公害『オーバーツーリズム』です。ある地域で観光客が増加することにより、そこに定住する住民が日常生活を送りづらくなるという現象です。今回は観...

持続可能な「インバウンド」のために

インバウンドは日本に大きな経済的な恩恵をもたらします。訪日外国人観光客も順調に増加し、日本は観光立国としての歩みを進めていると言えます。しかし、インバウンドがもたらす光の部分にばかり目を向けていては足元をすくわれる可能性があります。

持続可能で未来志向のインバウンド事業実現のためには外国人観光客と受け入れ側の日本人の両者がウィンウィンの関係性を築く必要があります。

先述の「訪日観光客消費者ホットライン」責任者・林大介さんは「訪日観光客に日本でのいやな思い出を残さない、そのためにトラブルを抱えた観光客には誠意をもって対応する、これを重大使命と認識しています」と言います。

ホットラインが対応するような個別事例から京都市内のような市全体を巻き込む話までインバウンドのトラブル事例は多様になってきています。ハードとソフトを交えたトラブル対応を行い、外国人と日本人の両者が納得いく形での「持続可能なインバウンド」を考えるフェーズにきています。

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<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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