外国人に好評 面白すぎる岩手の名物絵文字案内 W杯版がリリース/ユニークなインバウンド対策「いわての10手」の”多言語対策だけに頼らない”新たなコミュニケーション対策とは

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ラグビーワールドカップ(以下、W杯)2019釜石開催実行委員会は、訪日外国人観光客の受け入れ対策の1つとして「いわて・かまいしラグビー10手ユニークアイコン」を32個制作しました。

地方自治体のインバウンド対策の中でもユニークな例として話題となっています。オール岩手で訪日客のおもてなしを目指す、岩手県の「いわての10手」を紹介し、多言語対策だけに頼らない新たなコミュニケーション対策を見ていきましょう。


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“明日からできる10の対策”でオール岩手のインバウンド対策を

▲いわての10手公式ウェブサイトから引用

▲いわての10手公式ウェブサイトから引用

2016年4月、岩手県盛岡広域振興局は「外国人おもてなしまとめサイト『いわての10手』」を開設しました。今回発表したアイコンはラグビーW杯に向けて新しく追加制作されたものです。

「いわての10手」では、便利かつユニークなデザインのアイコンを利用した、”明日からできる10の対策”を紹介しています。言葉だけでなくアイコンや行動で示すおもてなし術からは、訪日客とのコミュニケーションへのハードルを下げる狙いがうかがえます。”明日からできる10の対策”のそれぞれの狙いやポイント・キャッチフレーズは、以下の通りになります。

  • 文字よりも、絵で示そう:アイコン/ピクトグラムの活用促進
  • 「ようこそ」を表現しよう:店頭に掲げるウェルカムサインで訪日客誘致
  • 自分から話しかけよう:「世界でもっとも話されているのはブロークンイングリッシュ」
  • 写真はタテ・ヨコ両方で:SNSでの拡散を狙ったおもてなし術
  • 一緒に写真に収まろう:リピーター獲得に向けたSNSでの繋がり作り
  • 基本は「そこまで一緒に」:道を聞かれたら言葉だけでなく行動で示す
  • 一所懸命さを伝えよう:言葉ができなくてもジェスチャーで伝える
  • 何かに書いてあげよう:メモ帳の用意は立派なインバウンド対策
  • 荷物を手伝ってあげよう:”オール岩手”で最後までとことん親切に!
  • 世界にお礼を伝えよう:お礼メッセージのテンプレートの活用

「いわての10手」ユニークなアイコンで訪日客をおもてなし

▲「いわての10手」ユニークアイコン集より引用
▲「いわての10手」ユニークアイコン集より引用

いわての10手のユニークアイコン集では、温泉施設やお店で使えるアイコンとガソリンスタンドで使える指差しシート自由に誰でもダウンロードできるようになっています

温泉施設で使用できるアイコンは、初めて温泉に入る訪日客もマナーが一目でわかるような、ユーモア溢れるイラストが特徴的です。飲食店向けには、ベジタリアンや豚肉を食べないイスラム教徒に対して、「VEGETARIAN OK」「PORK INSIDE」といったアイコンを用意しています。

被災地として世界中から受けたサポートへのお礼メッセージのテンプレートは、いわて花巻空港にチャーター便が就航している関係で、台湾向けと世界向け(英語版)の2種類があります。

ガソリンスタンドで使える指差しシートは、英語・韓国語・中国語(繁体字/簡体字)・タイ語・フランス語・スペイン語・ドイツ語の8つの言語で記載されており、非常に実用的です。

ラグビーW杯に向けて制作されたラグビー応援アイコンは、「WELCOME RUGBY FANS」のフレーズを取り入れ、訪日客やラグビーファンへPRしています。禁煙や写真撮影の可否、ビーガンメニューの有無などを、侍のイラストとシンプルな英語で表現しました。釜石市で試合を実施する各国を応援するデザインや東日本大震災の支援への感謝を示すアイコンも制作されています。

Facebookページでアイコンの活用方法を発信

▲いわての10手Facebookページより引用
▲いわての10手Facebookページより引用

いわて・かまいしラグビー応援団公式アドバイザーで「いわての10手」を考案・監修した村尾隆介氏による、Facebook版「いわての10手」では、インバウンド対策に役立つ情報やアイコンの活用方法を毎週発信しています。

実際に店頭でアイコンを活用している例を紹介することで、インバウンド対策に取り組もうとしている店舗や施設もイメージが湧き、活用しやすくなる効果が期待されます。アイコンの活用以外にも、Wi-Fiの普及やブロークンイングリッシュでもいいから話しかけようといった、訪日客の受け入れ態勢整備に効果的な情報も発信しています。

Facebookからもオール岩手でおもてなしをしようといった姿勢がうかがえ、県のインバウンド対策をPRする上でも効果的なプラットフォームと言えるでしょう。

まとめ:「いわての10手」県全体で取り組むインバウンド対策として注目

訪日客とのコミュニケーションの課題において、多言語対策だけに頼るのではなく、「いわての10手」のようなアイコンの活用も1つの手段として効果的と言えるでしょう。

訪日客へのおもてなしは言葉の壁もありハードルが高いといった、地元民が持つ不安を払拭することが期待されます。オール岩手で取り組む岩手県のインバウンド対策が、来年のラグビーW杯で訪日客からどのような反応を得るのか、今後も目が離せません。


<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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