都市部とは違った楽しみが豊富にある観光地「茨城県」。日本では魅力度ランキングで毎年最下位に甘んじていますが、茨城県をはじめとした北関東エリアでは外国人宿泊者数が他地方と比べて少ないなどの観光に関する課題がいくつかありました。しかし近年では茨城県を訪れる外国人観光客が増加してきています。
そんな茨城県の発展の中心となっているのが「茨城県観光物産協会」。茨城県観光物産協会は国内外に向けて様々な観光客誘致の活動を行っていますが、実際にどのような活動を行っているのでしょうか。
そこで今回は茨城県観光物産協会からどのような組織なのか、また、どのようなインバウンド対策を行っているのかを詳しく見ていきます。
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茨城県観光物産協会とは?
茨城県観光物産協会とはどのような組織なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
茨城県の発展と文化の向上を目指す
茨城県観光物産協会とは、茨城県の発展と文化の向上を目指す組織です。
茨城県の観光や物産振興に関する事業を推進している茨城県観光物産協会は、市町村や観光協会、宿泊施設や観光施設、さらには販売事業者や県産近製造事業者など茨城県内の角関係団体が会員となっています。
SNSを活用したプロモーションセミナーを実施
観光情報や地域の情報を発信する上で有効な手段となるのがSNS。上手に利用すれば世界中へ向けて情報を発信することも。
そこで茨城県では、 SNS による情報発信により地域の活性化につなげていくことを目的とし、「SNSを活用したプロモーションセミナー」を実施しています。茨城県では、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、観光客の増加を目指してセミナーを実施するなど観光客誘致に力を入れています。
茨城県の訪日外国人観光客訪問率は0.80%
これまで、茨城県に限らず北関東4県(栃木県、群馬県、埼玉、茨城県)は外国人宿泊者数が全国の地方から見ても少なく、インバウンド誘致が課題となっていました。しかし近年、北関東訪れる外国人観光客が増加しており、特に茨城県では外国人宿泊者数が増えているというデータがあります。
茨城県は外国人観光客の興味関心が高まっているエリア
官公庁のデータによると、北関東エリア4県の2018年3月の外国人宿泊者数は栃木県、群馬県、埼玉、茨城県の順番でしたが、前年比で見ると茨城県が56.7%とトップでした。
これまで北関東4県は他地域の地方部と比べると外国人宿泊者数で遅れをとっていましたが、このデータから茨城県が外国人観光客から高い関心を痩せられていることがわかります。
茨城県の観光需要については、下記の記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
茨城県のインバウンド需要
日本人による「都道府県魅力度ランキング」では数年連続で最下位となる茨城県ですが、インバウンドにおいては、訪日外国人の訪問数や訪問率などは平均並となっています。
茨城県は成田国際空港からのアクセスも良好
茨城県の最大のメリットとも言えるのが、成田空港からのアクセスの良さ。
成田空港から茨城県内までバスで2時間程度で行くことができます。これであれば宿泊をせず日帰りで楽しむことができるため、外国人観光客からの注目も集まっているのです。また東京などの都市部とは違い、筑波山や霞ヶ浦、ひたち海浜公園などの自然の中でのんびり過ごすことができる観光スポットが充実していることも人気の理由の一つと言えます。
これまでのインバウンド需要は爆買いをはじめとした「モノ消費」が終了でしたが、最近では歴史や文化に触れる体験などの「コト消費」へと変化していることから今後もますます需要が伸びてくると予想されます。
行政でもインバウンド対策の取り組みに前向き
茨城県では行政でもインバウンドに対する取り組みが前向きに行われています。
ポータルサイトは4ヶ国語に対応
茨城県のポータルサイト「観光いばらき」では、日帰り温泉や茨城県の名産であるイチゴ狩りができるスポット、名産品などを多数紹介しています。
そんな「観光いばらき」は4ヶ国語に対応し外国人観光客でもスムーズに茨城県内の情報を入手できる工夫をしています。ポータルサイトの多言語化はインバウンド対策を行う上でとても重要なものとなっています。
外国人観光客の観光情報の入手手段としてインターネットは高い割合を占めているため、多言語化をすることによってたくさんの外国人観光客の目に留まるようになると考えられます。
外国人観光客向け案内板表示サービスを開始
外国人観光客向けの案内板表示サービスを作成することでいインバウンド対策を行っています。
外国人観光客が多く訪れる施設やこれから外国人観光客受入環境の整備をしたいという宿泊施設や商業施設、事務所などに向けて、案内板表示を無料で作るサービスを実施しています。
「韓国語」「中国語(簡体字・繁体字)」「英語」の案内板表示を作成することができ、 茨城県の公式ホームページから注文書をダウンロードし、茨城県観光物産協会へ申し込みます。
ベトナムの学生と水戸啓明高等学校の学校交流を実施
茨城県内の高校生とベトナムの学生の学校交流を通して、インバウンド誘致へつなげる取り組みも行っています。水戸啓明高等学校とベトナムの学生の学校交流を実施し、海外の学生に茨城県の魅力を知ってもらうことで将来再び、茨城県を訪れてもらうきっかけを作る狙いがあります。
水戸啓明高等学校の生徒にとっても、国際交流を通じて様々な体験をすることができるため、学校教育と観光客誘致の双方のメリットがあると考えられます。
東京オリンピック開催に向けて観光客呼び込みを強化
2020年には東京オリンピックが開催されることで、日本を訪れる外国人観光客はますます増加すると予想されます。
茨城県でも成田空港からのアクセスが良いことなどから、外国人観光客の需要がますます高まると予想され、観光客呼び込みの強化が必要不可欠となっていきます。茨城県をはじめとした北関東エリアは、これまでは外国人観光客が少なくインバウンド誘致が課題となっていましたが、近年では、モノ消費からコト消費への変化などもあり、地方への外国人観光客の増加が見込まれています。
茨城県観光物産協会が中心となり、茨城県への外国人観光客誘致の強化がますますが活発となることで、 茨城県内がさらに盛り上がっていくことが予想されます。
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2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。
日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。
そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。
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【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他
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インバウンド情報まとめ 2024年3月
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