易飛網(ezfly/イージーフライ)とは、台湾最大手旅行会社が運営するオンラインチケット予約システムです。
2019年の訪日外国人は3,188万人となりましたが、その多くがアジア圏から来ています。
人数ベースでは、中国がトップで959万4,394人(前年比14.5%増)、次に韓国の558万4,597人(同25.9%減)、台湾の489万602人(同2.8%増)です。これらと香港からの訪日外客数を合わせると、訪日客全体の約7割を占めています。
特に台湾は、人口に対する訪日率が非常に高いことで知られています。2019年には台湾の総人口約2,360万人に対し489万人が日本を訪れました。1年間におよそ5人に1人の台湾人が日本を訪れた計算になります。
そんな「訪日大国」台湾からの訪日旅行客がよく利用しているのが、台湾の最大手旅行会社易飛網(ezfly)のサービスです。
訪日外国人を集客する際、訪日外国人がどのように旅行予約をしているのかを知っておくことは重要です。ここでは、易飛網や易飛網のFacebook運用例を紹介します。
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易飛網(ezfly/イージーフライ)とは
易飛網(ezfly/イージーフライ)とは、台湾で最大手の旅行会社で、中国語での読み方は「イーフェイワン」です。2000年1月に、台湾の航空会社・ファーイースタン航空(遠東航空)のオンライン予約事業のEコマース部門から独立しました。
航空券や宿泊施設などの予約、発券、予約、レンタカー、保険など旅行に関連したさまざまなサービスを提供しており、いまや台湾人の旅行手配に欠かせない存在です。旅行ツアーや、国内新幹線やバスの予約なども受け付けており、すべてオンラインで手配可能です。
似た名前の「易遊網」は中国系の同業
台湾には、易飛網に似た名前の易遊網(eztravel/イーヨウワン)という会社もあります。
こちらも易飛網と同じく旅行代理店で、サービスは似ていますが違う会社で、中国の大手旅行会社「Ctrip」の傘下にある企業です。
訪日中国人の55.8% 420万人が利用
2017年の訪日外国人観光客数は約2,870万人となり、史上最高値を記録しました。中でも最も多かったのは訪日中国人観光客 であり、全体の 25.6%にあたる約736万人 の訪日中国人観光客が2017年に日本を訪れました。以前の記事でもご紹介した通り、訪日中国人観光客はオンラインで宿や航空券の予約をする人が多い傾向にあります。数あるオンライン旅行予約サイトの中で中国人に断トツの人気を誇るのが Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のCtrip(携程、シエチェン)...
グループ会社の「Ezfly International」では日本人向けのツアーも
易飛網(ezfly/イージーフライ)は台湾から台湾国内、または日本を含むその他海外の旅行手配がメインになっています。
一方グループ会社の「Ezfly International」では、日本人向けの台湾現地オプショナルツアーも豊富に取り揃えています。
- 現地の人気観光地(タロコ渓谷・九份など)をめぐるツアー
- 現地の台湾新幹線チケット付きツアー
- 新幹線利用の台南古都日帰り観光ツアー
など、リーズナブルな値段で提供しています。
易飛網はFacebookを運営、その内容は?
易飛網が運用しているSNSはFacebookとLINEです。
日本の企業だとFacebook・LINE・Twitter・Instagramなど多くのSNSを運用していることが多いですが、易飛網はFacebookとLINEに絞っています。
この理由としては、台湾でもっとも使われているソーシャルメディアプラットフォームの第1位がFacebook、第2位がYoutube、そして第3位がLINEであるためと考えられるでしょう。
この3つのプラットフォームは、台湾のネットユーザーにおける利用率がすべて70%を超えており、4位以下のプラットフォームを大きく引き離しています。
アプローチしたい国や地域が決まっている場合は、その国・地域でどのようなサービスがよく使われているのかをおさえておく必要があります。台湾においてはFacebookとLINEの利用が、インターネットユーザーのマス(多数)への情報発信として適切なツールと言えます。
【2020年最新版】台湾のインターネット事情・SNS利用ランキングは?
2019年に台湾からの訪日者数は過去最高の489万人に達し、訪日外国人ランキングでは中国、韓国に次いで3位となっています。日本のインバウンド市場にとっては欠かせない存在であるため、インバウンド担当者は台湾人がどのように情報収集し、訪問地を決めているのかを理解する必要があります。この記事では、親日国・台湾のインターネットとSNSの利用状況について解説しました。 Googleマップによる集客、うまく活用できていますか?口コミサイトで、もっと集客できるようにするサービス「口コミコム」でGoo...
台湾向け観光メディア3選
2019年の訪日台湾人数は480万人を超え、中国・韓国に次いで3番目に多い人数となるなど、近年訪日台湾人が増加しています。 そのような中、台湾向けの観光メディアを利用した訪日プロモーションに注目が集まっています。今回は、「樂吃購(ラーチーゴー)!」をはじめとした台湾向け観光メディアをインバウンド集客に活用する方法や、メディアを選ぶポイントについて紹介します。目次台湾向け観光メディアを選ぶ際の3つのポイント1. メディアの認知度2. メディアの内容3. メディアのPV台湾の観光メディア3選1...
投稿の内容を一部紹介
では、Facebookの投稿内容を一部紹介します。台湾内の投稿も多くありますが、ここでは日本の観光地についての投稿を抜粋します。
Facebook:ezflyの投稿(https://www.facebook.com/ezflyfans/photos/a.354597687717/10157128707762718/)
Facebook:ezflyの投稿(https://www.facebook.com/ezflyfans/posts/10157353531002718)
Facebook:ezflyの投稿(https://www.facebook.com/ezflyfans/posts/10157351087787718)
これらの投稿にはいくつかの特徴があります。
まず、画像とともに情報を提供していることです。旅行代理店や旅行予約サイトなどの投稿ではよく使われている手法ですが、画像を入れることで消費者が旅行先のイメージをつかみやすくなるとともに、旅行意欲をかきたてます。
プロモーションの際に画像を入れることは、もはや必須と言ってもよいでしょう。
もう一つの特徴は、ひらがなやカタカナを入れていることです。具体的には2つ目の「ロングラン」、3つ目の「恋の物語」です。2つ目の「洞爺湖ロングラン花火大会」は花火大会の名称で、それをそのまま載せています。3つ目の投稿については、予約サイトのツアー予約ページにも、いくつか日本語を載せています。
これらは、例え読めなかったとしても「日本っぽさ」を出すために入れられているのだと考えられます。
訪日台湾人の旅行予約形態を知って効果的なマーケティングを
台湾人旅行客は、「易飛網(ezfly)」を利用してオンラインでのツアーを予約しています。日本を訪れるプランもたくさんあり、訪日台湾人観光客も多くの人がこのサービスを利用していると考えられます。
また、台湾ではFacebookとLINEの利用率が他のSNSに比べて大幅に高くなっています。訪日台湾人観光客の集客には、FacebookとLINEを上手く活用することが重要です。
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短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
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