宮城インバウンドDMOは、平成30年度の活動実績として、南宮城におけるインバウンド誘客の経済効果が46億円、インバウンド誘客数・宿泊数・経済効果全てにおいて、前年比約20%増となったことを発表しました。
宮城インバウンドDMOが平成30年度に実施してきた活動と具体的な効果をふまえ、インバウンドの地方誘客の実態について見ていきましょう。
インバウンド対策サービスを探している方必見!無料で資料DLできる「訪日コム」を見てみる
南宮城のインバウンド旅行消費額は前年比8億円増!?
平成30年度に、宮城インバウンドDMOが直接誘客したインバウンド宿泊者数は、前年比121%を記録しました。
特に教育旅行での誘客が顕著となっており、南宮城の温泉地をはじめ、蔵王キツネ村や岩沼市・山元町のいちご狩りなどの体験スポットが人気です。
平成30年度の訪日外国人観光客の旅行消費額の試算は、前年比約8億円増とされています。宮城インバウンドDMOが、直接コーディネートして誘客した訪日客数は、3,455人泊です。
宮城インバウンドDMOは、海外に向けたプロモーションだけでなく、国内や地域に向けた活動も担っています。海外に対しては、ウェブアンケートなどを用いたターゲット市場のニーズを調査、南宮城の認知拡大に向けた広告を含むプロモーション事業、現地の商談会参加や直接営業活動、ファムトリップの催行を実施しました。
地域に対しては、インバウンドの受け入れ態勢強化に向けた研修やセミナー、プラットフォームの構築などに取り組みます。
地域の魅力を発信する体験コンテンツの開発から、インバウンドの旅行消費拡大とリピーター増加を目指しました。
仙台から南宮城へタクシーによる外国人送客事業、3つの取り組み
2019年2月、宮城インバウンドDMOと仙台中央タクシーは、訪日外国人観光客を対象に、仙台市内から南宮城への交通アクセスの利便性向上に向けた取り組みを開始しました。訪日客の南宮城における二次交通の課題解決を目指し、3つの取り組みを実施しています。
1. Uberの利用促進で交通手段の充実化へ
世界的に利用されている配車決済サービス「Uber」の仙台市内での利用促進に向けたプロモーションを、台湾市場をターゲットに実施しました。
事前にスマートフォン上で配車と決済を完了できることから、言語の問題も解消しキャッシュレスでスムーズに利用できるサービスとして、外国人観光客にも人気です。
宮城インバウンドDMOと仙台中央タクシーは共同で、インバウンド向けの東北観光メディア「 Tohoku365」上でUberの多言語ウェブページを作成し、YouTubeでプロモーション動画も公開しました。台湾向けのプロモーションとしては、プレスリリースの作成と台湾インフルエンサーを起用し紹介記事の作成と拡散を実施しています。
2. 定額タクシーで訪日客を南宮城へ誘致
仙台市内から南宮城の観光地に向けた定額タクシーサービスを検討中です。
通常、訪日外国人観光客がタクシーを利用する際はメーター制のため、乗車前にタクシー料金がわからない点や、ドライバーとのコミュニケーションの問題が懸念されます。
料金システムや外国語対応の課題を解決すべく、訪日客がスムーズに仙台市内から南宮城へ移動できる環境を整え、さらなるインバウンド誘客を目指す狙いです。
3. 南宮城スキー場へのタクシー商品をPR
2019年1月より、仙台中央タクシーは、台湾や香港の訪日外国人観光客をメインターゲットとし、南宮城のスキー場「あるすみかわスノーパーク」への専用タクシー商品の発売を開始しました。
台湾のインフルエンサーを起用したプロモーションを実施し、スキー場情報や予約決済サービスを提供する「WAmazing snow」上にて販売を強化をしています。
インバウンド向け「宮城県観光ガイド検索サイト」をオープン

2019年3月、宮城インバウンドDMOは、宮城県の観光地を外国語で案内できるガイドを検索し、直接問い合わせができるプラットフォーム「宮城県観光ガイド検索サイト(Miyagi Tour Guide Search)」をオープンしました。
宮城県の観光に特化したガイドを検索できるシステムで、対応言語は日本語・英語・スペイン語・中国語・韓国語・タイ語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・その他の10項目から選べます。
対応エリアや得意分野などでフィルターをかけることも可能です。
近年東北を訪れる訪日外国人観光客が増加している一方で、外国語でガイドできる人材が不足している点が大きな課題でした。しかし実際には外国語でガイドができる人材が宮城県内に一定層いると判明したことから、ガイドとユーザーのマッチングを促進する、ウェブ上のプラットフォーム構築が効果的と考えました。
訪日客にとっては宮城県の知られざる魅力に触れるチャンスが増え、リピーター獲得が期待されるでしょう。ガイドはビジネスチャンスを広げる機会となり、多くの訪日客が宮城を訪れることで、旅行消費拡大ならびに地域経済の活性化を目指します。
インバウンド受け入れ態勢強化でさらなる地方誘客促進へ
南宮城における平成30年度のインバウンド対策では、海外へ地域の魅力をプロモーションすることはもちろん、地域の受け入れ態勢強化に向けた取り組みも同時に実施しました。
定番の観光スポットのみならず、さらに幅広い南宮城の魅力に触れてもらうための交通手段の利便性向上や、宮城県に特化した外国語ガイドとのマッチングサービスにも取り組んでいます。
引き続き東北のインバウンド誘致の課題の1つ、二次交通の整備にも取り組む、宮城県の今後のインバウンド動向にも注目です。
<参考>
・PR TIMES:平成30年南宮城地域インバウンド誘客経済効果46億円!
・PR TIMES:宮城県南インバウンド交通受入環境整備を加速化!
・PR TIMES:インバウンド旅行者に対応できるガイド人材検索サービス「宮城県観光ガイド検索サイト(Miyagi Tour Guide Search)」オープンのお知らせ
【5/27開催】Google口コミ最新情報!店舗が直面するリスクといま抑えるべき対策を専門家が解説
Googleマップ上の口コミに対するGoogleの対応が大きく見直されつつあることをご存じでしょうか?
日本でもビジネスプロフィールの停止や口コミの大量削除といった影響が出始めています。
たとえば、
「★5の投稿でドリンク1杯無料」
「口コミ投稿でクーポンプレゼント」
といった“よくあるキャンペーン”が、ステルスマーケティング規制や景品表示法違反にあたる可能性があるのです。
本セミナーでは、Googleビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートの 永山氏と、インハウスハブ東京法律事務所 弁護士 白井氏を迎え、Googleの最新動向、法的観点からの注意点、近年の事例などを交えながら、企業が今押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- GoogleMapの口コミに関する最新の対応状況が知れる!
- Googleビジネスプロフィールの専門家と、弁護士からの見解を聞ける!
- 口コミのオペレーションを見直し、正しい運用方法を学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→Google口コミ最新情報!店舗が直面するリスクといま抑えるべき対策を専門家が解説
【インバウンド情報まとめ 2025年5月前編】百貨店免税売上“急ブレーキ”の背景は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→百貨店免税売上“急ブレーキ”の背景は?/訪日客「旅行中に困ったことはなかった」半数超 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!