2015年2月の中国春節(旧正月)、大型バスに乗った訪日中国人たちが次々と日本製の家電製品を大量買する光景が「爆買い」という表現に置き換えられ、世間をわかせました。それらはパッケージツアーの訪日中国人(団体旅行)によるもので、2016年下半期以降は個人旅行(FIT)との二極化が進みました。
その結果、旅行スタイルは「モノ」を買い求める団体旅行客から、日本の文化体験など「コト」を楽しむ個人旅行客まで裾野が広がりました。旅先は、ゴールデンルートと呼ばれる東京や大阪、京都などの主要都市だけでなく、個人旅行(FIT)により地方まで拡大をみせています。
インバウンド市場の変化に密にかかわり続けてきた「七日野鬼(ナノカノオニ)」氏は、訪日外国人のガイドや旅行代理店の経験があり、旅行業界に精通している在日中国人インフルエンサーです。 これらの在日中国人インフルエンサーは、「KOL」(キーオピニオンリーダー)と呼ばれ、日本のインバウンド市場でもプロモーション手法として、注目を集めています。
KOLの意味とは?インフルエンサー・網紅(ワンホン)との違いやメリットは?効果的なマーケティングのための3ステップ
KOL(Key Opinion Leader)は、中国版インフルエンサーマーケティングと呼ばれ、中国のSNSで影響力を持っている人を巻き込んだマーケティング手法です。 中国からのインバウンド誘致の要素として、KOLは非常に重要な役割を担っていますが、日本ではあまり知られていません。 そこでこの記事では、KOLの意味やインフルエンサー・網紅(ワンホン)との違いとメリット、効果的なマーケティングを行うための3ステップについて解説します。 [com_category_dl_btn name="イ...
今回は、連載「橋梁(チャオリャン)」のvol.3として、中国SNS「微博(ウェイボー)」で日本旅行にまつわる美食や豆知識などのコンテンツを発信し、47万人以上のフォロワー数を持つ七日野鬼氏(以下、七日氏)。KOLの活動や訪日中国人の旅行動向について、前編と後編の二本立てでお届けします。
▼連載「橋梁(チャオリャン)」 インバウンドにおいて、圧倒的なシェア率を誇る訪日中国外国人。連載「橋梁(チャオリャン)」では、中国マーケットのインバウンド・アウトバウンド分野で話題の「人物・企業」を筆者独自の視点で深堀。インバウンド企業やインバウンド担当者、インバウンドに興味を持ち始めた人向けに、“現場取材”のトレンド情報をお届けします。![▲[優しい面持ちで取材を受けてくださった七日野鬼(ナノカノオニ)氏] ▲[優しい面持ちで取材を受けてくださった七日野鬼(ナノカノオニ)氏]](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3445/main_IMG_20190513_115837.jpg?auto=format)
鎧兜を身につけた中国人、その正体とは
七日氏の微博(ウェイボー)は、鎧兜を身につけたアイコンが目を引きます。その真意は、もともと日本の侍や武士好きで、その力強いイメージと自分の理想を重ね合わせたものだそう。![▲[鎧兜をつけたアイコン]:「七日野鬼」微博(ウェイボー)より引用 ▲[鎧兜をつけたアイコン]:「七日野鬼」微博(ウェイボー)より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3447/main_aaa.png?auto=format)
七日氏が初めて日本へ来たのは、2011年のとき。団体旅行客として初めて訪れた日本に、どことなくふるさとのような感覚を抱き、日本への留学を決意。2013年1月に念願の日本留学を果たすものの、日本語レベルは簡単な挨拶程度。当時、掃除などのアルバイトをしながら生計を立てたといいます。
「ご飯を食べるお金もなかったので、週7日毎日コンビニのおにぎりを食べて凌いでいました。店員に、「七日哥」(七日間のお兄さん)と呼ばれたのがきっかけです」(七日氏)
「七日」の二文字に、当時の苦労が集約されています。そして、「野鬼」は中国語の「孤魂野鬼(グーフンイェグイ)」(日本語:「浮遊霊」)から成され、孤独のなかでひっそりとおにぎりを食べていた自分を現しているといいます。
![▲[「七日野鬼」のルーツには「おにぎり」 ※画像はイメージです] ▲[「七日野鬼」のルーツには「おにぎり」 ※画像はイメージです]](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3448/main_2.jpg?auto=format)
七日氏の微博(ウェイボー)は、47万人以上のフォロワーを持ち、その人気の背景には、日本旅行にまつわる豊富な知識や情報にあります。その豊富な知識や情報量は、彼の日本留学時代から今に至るまでの経緯にあります。
七日氏は、2013年から1年間日本語学校へ通った後、旅行の専門学校に2年間通う傍ら、休暇を利用し全国を旅して回ったといいます。
その後、2016年から2017年にかけて、訪日中国人の旅行ガイドや、個人旅行(FIT)向けの旅行企画の経験を重ねます。 旅行業務に携わってきた七日氏は、「全国通訳案内士」の国家資格を所有する強者です。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、七日氏が受験した年の合格率はわずか15.6%と狭き門でした。語学はもちろんのこと、日本文化、歴史、地理を深く理解し、この難関を突破しました。
同時期に、「日本といったら、七日野鬼」をコンセプトに、微博(ウェイボー)をスタートさせます。
2018年以降は、現職であるSNSマーケティングなどを手掛けるクロスボーダーネクスト(株)にて、SNS運用をはじめ、コンテンツ編集、日本企業の取材・中国語記事の執筆に携わっています。本業の傍ら、KOLという顔も持ち合わせているのです。
ストーリーは5分以内に語れ
現在、微博(ウェイボー)のMAUは約3億、芸能人をはじめ、数多のKOLがしのぎを削っている状況にあります。たとえば、著名MCタレント「谢娜(シェナー)」のフォロワー数は1億2000万人、コミカルさが人気なKOL「papi酱(パピちゃん)」は3,000万人超と、凄まじい数字です。
こうしたなかでも、「七日野鬼」は日本関連のKOLとしてはトップクラスです。1日およそ80万~100万PVを稼ぎ、2018年は年間1.6億PV、今年は3億PVを見込んでいます。微博(ウェイボー)という中国市場における日本ファンを母数に考えれば45万フォロワー、100万PVは目を見張るものがあります。日本でいえば、トップYoutuberのようなものでしょう。
この続きから読める内容
- 1. 食レポ「野鬼最爱吃」
- 2. 豆知識「野鬼小百科」
- 3. 旅行記「头条文章」
- 「中国人マナー違反は、文化の違い」450万フォロワーの在日中国人インフルエンサー「林萍在日本」がコンテンツに込める思いとは(前編)
- ファン数450万のインフルエンサー自身が「インフルエンサーは、あくまで起爆剤」と語る理由
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