山梨県のインバウンド事例を紹介 | 課題についても解説 

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山梨県は富士山などに代表される豊かな自然に恵まれ、近年観光客数を大きく伸ばしている都道府県の一つです。

富士山が世界遺産に登録されたこともあり、訪日外国人観光客も増加しています。

また、豊かな自然だけではなく温泉やワイナリー、文化施設なども多数擁しており、東京からのアクセスも便利な点も魅力です。

今回はそんな山梨県のインバウンド事例を紹介します。 

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2018年の山梨県の観光事情を解説

2018年の山梨県観光入込客統計によると、日本人を含めた山梨県の観光入込客は3,768万人で前年比で17.2%増加しています。

宿泊客は921万人で、日帰り客は宿泊客の約2倍である1,847万人でした。

訪日外国人観光客を含めた県外客は2,708万人であり、県内客1,059万人の2倍以上です。

この数字から、中央高速道路や高速バス、JR中央本線などの交通機関を利用した首都圏からの日帰り観光が多いことが予想されます。

アジア圏からの人気

2018年に山梨県を訪れた外国人観光客数は143万6,510人、全国12位でした。

国別にみると1位である中国からの訪日観光客が65%を占め、そのあとに台湾(8.84%)、タイ(6.15%)、香港(1.95%)、マレーシア(1.66%)、韓国(1.54%)、シンガポール(1.26%)、インドネシア(1.19%)、フィリピン(1%)と、東アジアや東南アジア各国から人気があることがわかります。

しかしまだまだ課題も:富士山に集中する観光客

日本人も含めた山梨県の観光客数を地域別にみると富士・東部圏域の割合が49.1%と半数に迫っており、富士山がある山梨県東部地域に観光客が集中しているという状況があります。

また、富士山の観光客が集中することにより、マナーの悪い観光客による「観光公害」も問題となっています。

さらに、山梨県は東京都に隣接しており東京大阪間のゴールデンルート下にあるため、宿泊して観光する人が少ないと考えられます。

山梨県の訪日外国人平均宿泊日数は1.6泊と全国的に見ても少ない値であるということが影響しているためか、インバウンド消費金額も8,442円で全国46番目という低水準です。

富士山以外の観光資源の発掘や広報活動に取り組む必要があるといえるでしょう。

「東京のとなり」の悩み…山梨県のインバウンド滞在日数・消費単価が低い!打開策は?

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富士山 63.6%が訪日客トラブルを経験 登山関連事業者向け調査で判明 静岡県は外国人登山者を対象にした啓発グッズを拡充

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山梨県の人気観光スポットを紹介

山梨県の人気観光スポットを三つご紹介します。

どれも山梨県内で随一の知名度と人気を誇る観光スポットです。 それぞれのインバウンド対策についても紹介します。

富士山

山梨県と静岡県にまたがって位置する富士山は日本で最も有名な山と言えるでしょう。

2013年には世界文化遺産として登録されたこともあり、海外からも多くの観光客が訪れています。

吉田ルートへの登山口がある富士山五合目には、富士スカイラインを利用して行くことが可能となっています。

駐車場や宿泊施設をはじめ、売店、レストラン、郵便局神社、展望台などが充実しており、富士山の山頂まで行かなくても楽しめる環境が整っています。

関東地方環境事務所が平成27年に行った調査によると、登山ルートによる差は見られますが、登山者の10~20%が外国人だという結果が出ています。

富士山で実施されているインバウンド対策事例:世界文化遺産登録で国内外から注目

「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として、平成25年(2013年)にUNESCOの世界遺産に登録された富士山は、日本のみならず世界的に有名な観光地です。訪日外国人観光客からの需要も高く、積極的なインバウンド対策が行われています。都市部の観光施設ならともかく、富士山のような自然環境の場合、どのように訪日外国人観光客に配慮すればよいのでしょうか。今回は、富士山におけるインバウンド対策の方法についてご紹介します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが...

インバウンドが富士山で「郵便局」を目指す理由

日本のシンボルとも言える富士山は2013年に世界遺産に登録されて以降、訪日外国人の登山客が増加しています。2018年の山梨県における観光客も、約半数が富士山エリアに集中している状況です。今後さらなる観光客の増加が見込まれる富士山ですが、2019年7月10日の山開きに合わせて、インバウンドの利便性向上に向けた受け入れ体制の準備が静岡側で行われました。トイレやキャッシュレス決済といったインフラ面の整備をはじめ、2019年の富士山におけるインバウンド対策について見ていきましょう。目次5合目トイレ...


富士急ハイランド

1969年(昭和44年)に富士急行の遊園地事業としてオープンした遊園地です。

現在園内には40機種近くのアトラクションが設置されており、近年では入園料を無料とすることで、富士山観光に来た観光客、富士五湖観光に来た観光客が気軽に立ち寄れるようになりました。

ギネス記録に挑戦した多くのアトラクションが多くあることも特徴です。

最大落下角度121度でギネス公認のジェットコースター「高飛車」や、もともとあったジェットコースター「ドドンパ」を加速度世界一へ改良した「ド・ドドンパ」などが有名です。

免税店「富士山商店」や宗教に配慮した祈祷室や料理のメニューがあるなどインバウンド対応にも力を入れています。

富士急ハイランド 7月中旬からなんと入園料”無料”に その狙いは「富士山観光のハブ」化にあり:成功への鍵は「食事」にあり!?

富士急行は2018年7月中旬から「FUJIYAMA」「ド・ドドンパ」など数多くの絶叫マシーンで人気の富士急ハイランドを運営する富士急行は、2018年7月中旬から「富士急ハイランド」の入園料を無料化すると発表しました。この無料化にはどのような狙いがあるのでしょうか?訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションの資料を無料でダウンロードする「インバウンド動画プロモーション」の資料を無料でダウンロードする「インフルエンサープロモーション」の資料を無料...

「春節」到来に合わせて富士急ハイランドが免税店「富士山商店」をオープン

目次増加するインバウンドに新たなサービスを提供富士山・富士五湖エリアの旅をもっと楽しく増加するインバウンドに新たなサービスを提供富士急行株式会社ならびに株式会社富士急ハイランドは、2月4日(月)、免税店「富士山商店」を新たにオープンします。免税店「富士山商店」富士山・富士五湖エリアの旅をもっと楽しく今回オープンする免税店「富士山商店」は、富士急ハイランド内 富士飛行社2階に位置。雑貨、食品、健康食品、化粧品などを豊富に取り揃え、アイテムは約400点にのぼります。また、この免税店に立ち寄るツ...


昇仙峡

昇仙峡は御岳昇仙峡とも呼ばれる甲府市の北部に位置する渓谷で、国の特別名勝に指定されている景勝地で「日本一の渓谷美」と言われています

山梨県の県庁所在地である甲府市からのアクセスも容易で訪れやすい観光名所です。

車で通行できるドライブウェイだけでなく、遊歩道や散策路、ロープウェイも整備されていて、さまざまな楽しみ方ができるのも魅力です。

水晶の産出地としても有名な昇仙峡には多くのアクセサリーショップなどもあり、お土産にも困ることはありません。 

甲府市が東南アジアからの観光客を呼び込むためインドネシアから人気の旅行ブロガーを招待した際にも昇仙峡を含む観光施設を回るツアーを開催しました。

山梨県のインバウンド対策事例を解説

山梨県は訪日外国人の平均宿泊日数が1.6泊であったり、インバウンド消費金額は8,442円で全国46番目という低水準であったりと、インバウンド対策には大きな課題を残しているのが現状です。

現状を打開するため、インバウンド対策は着々と進んでいます。 

多言語対応観光パンフレット

山梨県のオフィシャルサイトには英語や繁体中国語、簡体中国語、韓国語、インドネシア語などの言語で、山梨県の食べ物、自然、温泉、アウトドアなど様々な項目別のマップ、パンフレットが用意されています。

それぞれ無料でダウンロード可能となっており、訪日外国人観光客が訪日前に情報を入手してプランを立てたり、スマートフォンなどでいつでも確認できるような環境が整っています。

山梨県オフィシャルサイトでイベントや観光プランをアピール

山梨県オフィシャルサイトでは観光地をエリアごと、ジャンルごとに調べることができます。

土地勘がない訪日観光客にとって、ピンポイントで観光地を検索するのは至難の業です。

自分の興味のある事柄や、行く予定のエリアなどの情報から観光地を絞り込んでいくことができるのは、観光客に新しい観光地を提供することにもつながります。

ビデオギャラリーもあり、文字情報だけではイメージしにくい観光地の様子を映像でPRしています。

日本語、英語、繁体中国語、簡体中国語など合わせて9言語に対応しており、様々な国籍の観光客が見ることを想定しています。

富士山で実施されているインバウンド対策事例:世界文化遺産登録で国内外から注目

「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として、平成25年(2013年)にUNESCOの世界遺産に登録された富士山は、日本のみならず世界的に有名な観光地です。訪日外国人観光客からの需要も高く、積極的なインバウンド対策が行われています。都市部の観光施設ならともかく、富士山のような自然環境の場合、どのように訪日外国人観光客に配慮すればよいのでしょうか。今回は、富士山におけるインバウンド対策の方法についてご紹介します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが...


課題を解決して魅力的な山梨県に

富士山や富士急ハイランド、昇仙峡など多くの観光資源を抱えながらも、訪日外国人の平均宿泊日数が1.6泊であったり、インバウンド消費金額は8,442円と低い水準であったりとインバウンド需要の取り込みに関しては少々出遅れ気味です。

また、訪れる観光客が富士山周辺に集中しすぎているなどの問題も抱えています。

しかし、逆に考えればこれからまだまだインバウンド需要を受け入れる余地があるとも言えます。

問題をひとつずつ解消し、山梨県の魅力をもっと広くプロモーションしていくことが期待されます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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