1,000万人が集中?オリンピック混雑の恐怖:対策は「リモートワーク」「スムースビズ」「ロードプライシング」

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※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。

東京オリンピックが開催される期間中は、日本中からの観戦客に加えて外国人観光客の増加も見込まれ、東京の大混雑が予想されます。渋滞や交通規制など通勤に影響が出る懸念もあり、時差出勤やリモートワークで対策する会社もあるでしょう。この記事では、オリンピック開催時の東京の混雑予想と、具体的な対策を紹介します。

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オリンピックの混雑予想

ただでさえ混雑している東京の交通機関は、オリンピック期間中にはどのくらい混雑するのでしょうか東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会では観客数はオリンピック780万人、パラリンピック230万人と予想しています。

オリンピック、パラリンピックの日程

東京オリンピックの開催日程は、2021年7月23日(金)~8月8日(日)、パラリンピックは2021年8月24日(火)~9月5日(日)の開催を予定しています。

東京オリンピックの2020年開催予定によって2020年に限り祝日の変更がありました。例年7月の第3月曜日である海の日がオリンピックの旧日程で開会式前日の7月23日(木)に、そして本来10月の第2月曜日である体育の日(スポーツの日)が開会式当日の24日(金)に移動されることで、その週末は4連休となります。また例年8月11日である山の日は閉会式翌日の8月10日(月)になり、3連休となります。

これにより、首都圏の通勤・通学者を減らし混雑を緩和するのが狙いです。また、7月24日は「体育の日」ですが、2020年から「スポーツの日」と名称が変更されます。

しかし、1年の延期が決定したことでこの祝日がこのまま維持されるのか、また2021年も同じように祝日が設定されるのかは現時点では未定です。

東京オリンピック日程いつから?

※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年延期され、開会式は2021年7月23日(金)、閉会式は2021年8月8日(日)となりました。2019年3月、東京オリンピック開催まで500日を切りました。また4月にはパラリンピックまで500日の節目の日となっています。2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会では、史上最多の33競技・339種目が42もの競技会場で開催されます。4月には東京オリンピックの競技日程が発表されました。今月5月9日には競技観...

数でみるオリンピック

東京2020大会組織委員会が発表した資料によると、オリンピックの観客数は780万人、パラリンピックは230万人と予想されています。参加国はオリンピック206か国地域、パラリンピック160か国地域、選手数はオリンピック11,090人、パラリンピック4,400人です。メディアの数もさすがに多く、オリンピック25,800人、パラリンピック9,500人と予想されています。

これらすべての人数を合計すると、約1,000万人となります。令和元年10月1日現在の東京都の人口が約1,400万人であることを考えると、混雑対策は非常に重要と言えます。

予想される混雑(2020年開催の場合の予想)

東京2020大会組織委員会の予想する観客数を見れば混雑は必至ですが、具体的にはどのような場所が混雑するのでしょうか。競技会場や、そこに移動するまでの道路や駅などエリア別に混雑が予想されています。

道路での混雑

東京2020大会組織委員会は、混雑を予想する大会輸送影響度マップを公開しています。道路・鉄道・競技会場周辺に分けられており、時間や場所を指定することでどのくらいの混雑が予想されるかシミュレーションすることができます。

道路では競技会場が集中する臨海部は朝夕の通勤ラッシュ時に限らず、大会期間中は常に渋滞が予想されます。例えば、7月25日の8:00~9:00は中野長者橋付近、下平付近、首都高速道路5号板橋JCTでは通常の3倍以上の混雑が、箱崎付近、池尻付近でも1.5~3倍の混雑が予想されています。

大会期間中に車での移動を予定している場合は、マップを確認してできるだけ混雑を避けるように調整したほうがよいでしょう。

鉄道、駅での混雑

鉄道、駅での混雑も、オリンピック期間中は覚悟しなくてはいけません。特に、臨海地区では朝夕のラッシュ時間以外でも常に混雑が予想されます。

東京メトロでは、オリンピック開催期間中の競技場最寄り駅の混雑予想箇所及び時間を2019年6月28日(金)から公表しています。

公表しているのは競技場最寄り駅である北参道、竹橋、外苑前、明治神宮前〈原宿〉、有楽町、日比谷、新木場、豊洲、辰巳の9駅です。駅の出入口及び改札口の30分ごとの混雑度を「橙色:混雑している」「赤色:とても混雑している」の2段階で表示しています。

混雑予想情報は、東京メトロ公式サイト内「東京2020大会特設ページ」で確認できます。

競技会場周辺での混雑

競技場会場周辺は、オリンピック開催期間中は常に混雑することが予想されます。こちらも、それぞれの競技場の混雑予想を東京2020大会組織委員会の提供する大会輸送影響度マップで、日にちと時間を指定して確認することが可能です。

混雑への対策

東京都は2018年8月に、国と東京2020組織委員会と連携して「2020TDM推進プロジェクト」を発足させました。東京オリンピックの成功に向けて、円滑な大会輸送と経済活動維持の両立を図ることを目的としています。

スムーズビズ

スムーズビズとは、東京オリンピック・パラリンピック大会期間中の交通混雑緩和を目的とした交通需要マネジメント(TDM)、テレワーク、時差Bizなどの取り組みの総称です。オリンピックを機に人々の働き方を変えていこうという目的での、東京大会の「オリンピックレガシー」のひとつでもあります。

時差出勤・フレックスタイム・テレワークの導入、会議の期間変更などで「人の流れ」を変え、納期時期・配送ルートの変更、共同配送の利用などで「モノの流れ」を変えようという試みです。

東京都職員や、オリンピック公式スポンサーであるアサヒビール、味の素、JR東日本、JTB、全日本空輸、東京ガスなどの企業が参加していますが、一般的にはなじみがないかもしれません。

リモートワーク

リモートワークは、会社に出勤せずに自宅やレンタルオフィスなど、会社から離れた(リモート)場所から仕事をすることです。

1980年代に新たなワークスタイルを模索して推奨されましたが、日本ではなかなか普及していません。テレワークや在宅勤務とも呼ばれます。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛要請によってリモートワークを取り入れる企業が大幅に増えました。東京都では小池知事がオリンピック以前から「満員電車ゼロ」を目指して時差通勤やリモートワークを推奨していました。

昨今の働き方改革で残業を減らすなどワークスタイルの見直しが行われていますが、大震災やテロなどの緊急時でも会社以外の場所から仕事ができるという利点もあります。

リモートワークを安全に行うには、企業秘密が漏れないような情報セキュリティの強化と、上司や同僚との密なコミュニケーションがとても重要になります。

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これには通行車両の約半数を占める一般車両の交通量を抑え、選手や大会関係者の輸送や物流をスムーズにする狙いがあります。また、特に混雑が予想される開会式・閉会式の際は一般車両の通行止めも行う方針です。テレワークや時差出勤とともに、大会期間中の混雑解消に期待されます。

混雑予想を参考に対策を

東京オリンピック・パラリンピック期間中は大変な混雑が予想されます。東京都や東京メトロなどが提供している混雑予想マップなどを活用して、なるべく混雑を避けられるような計画を立てるとよいでしょう。

2020TDM推進プロジェクトに参加している企業では、リモートワークや時差通勤を予定している場合や、大会期間中の特別休暇を計画している場合もあります。大会期間中はそういった制度なども積極的に利用して、ワークスタイルの見直しを行うのも良いのではないでしょうか。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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