今後も増加するであろう訪日中国人観光客に向けて、店舗や施設の集客方法を模索している事業者の方もいるのではないでしょうか。
中国人観光客を呼び込みには、その約80%が利用している旅行口コミサイト「馬蜂窩(マーフォンウォ/马蜂窝)」への位置情報登録が大きな助けとなります。
中国最大級といわれる馬蜂窩の位置情報登録方法から、どのようなサービスなのか、実際に馬蜂窩を活用している日本のグルメサイトの事例をメリットとともに紹介します。
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位置情報(POI)の登録方法
馬蜂窩に自身の店舗や施設の口コミを投稿してもらうためには、POIと呼ばれる馬蜂窩内の位置情報の登録が必要です。
ここでは、実際に店舗や施設の方が登録する際の参考となるように、POIの登録方法を説明します。
ざっくりとした手順を解説
馬蜂窩に自身の店舗や施設を載せるにあたり、まずはアプリをダウンロードします。次に個人アカウントを作成しますが、アカウントは日本の携帯電話番号で作成可能です。
その後、POIを作成していきますが、POIをこのまますぐに作成することはできません。馬蜂窩でPOIを作成するには、最初に店舗や施設に関する簡単な記事を作成・投稿する必要があります。
この記事に位置情報であるPOIをリンク付けます。
初めて投稿する記事にはまだリンク付けできるPOIがないため、ここでPOIを新規作成することになります。
POIの作り方
先に作成した個人アカウントから記事を作成します。記事は画像の投稿が必須のため、予め店舗や施設の画像をスマートフォンに保存し、そこからアップロードします。
そして、口コミを記載します。自身の店舗や施設の口コミになるので、紹介文やアピールポイントを書きます。
次に「你在哪里」と記載された位置特定画面に入り、POI作成に入ります。POIを作成する場合、希望の中国語店名を検索欄に入力・検索します。
検索結果には引っかからないため、表示される「見つかりませんでしたが、では新規作成しましょう」をクリックし、新規作成します。
住所は中国で入力するため、正確な住所が見つからないこともあります。その場合は、Google マップなどを参考に、店舗や施設の場所にアイコンを刺します。
その後、店名や施設名称を確定させ、準備されている6つのカテゴリーから該当するものを選択し、POIの作成は完了です。
馬蜂窝(マーフォンウォ)とは
2014年からサービスを開始した馬蜂窝は、旅行に特化したブログ「旅行記」を一般ユーザーが投稿し、その記事に対しほかのユーザーがコメントを書き込めるサイトです。
馬蜂窝がどのようなサービスなのか紹介します。
馬蜂窩(マーフォンウォ/马蜂窝/Mafengwo)は中国最大級の旅行口コミサイト
馬蜂窩は観光地から現地体験、宿泊施設、グルメ、ショッピング、レンタカーの情報と予約サービスを提供しているサイトです。
全世界の観光地・施設の登録数は約6,300万箇所を誇ります。アプリのダウンロード数7.6億以上を記録しており、訪日中国人の80%以上が利用しています。
毎月約1,000万件という口コミが投稿されており、「口コミ文化」といわれる中国で圧倒的な存在感を示しています。口コミのほかには、攻略とブログなどのコンテンツがあり、若年層から指示を集めています。
馬蜂窩はさまざまな視点からみても、今後の訪日中国人のインバウンド対策において要注目のサービスといえます。
訪日中国人にアプローチできる
以前は団体旅行で訪日する中国人が中心でしたが、その流れも近年では個人旅行にシフトしています。そこで注視したいのは、中国人の旅行におけるの行動特性です。
中国人の行動特性は、「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」の3項目に分けられます。旅行前の「旅マエ」は、口コミやブログで情報収集します。
滞在中のシーン「旅ナカ」では、現地で情報収集を行い、実際に来訪またはサービスを利用します。旅行の後を指す「旅アト」では、口コミやブログの投稿が行われています。
馬蜂窩は、この3項目を通して旅行情報が集まってくる仕組みになっており、記事を見たユーザーによって情報が拡散していく好循環が生まれています。
馬蜂窩では毎月1,000万件の観光に関するコンテンツが更新されており、馬蜂窩の利用で、「旅ナカ」へのアプローチが可能となります。
このような個人旅行のスタイルにマッチした内容が、中国人に支持されている理由といえるでしょう。
中国人観光客はスマホだけで旅マエ・旅ナカの情報収集のほとんどを完結している:中国人旅行者の最新スマホ・PC活用術とは?Expediaが明かし
訪日中国人観光客を集客・誘致するうえで、中国人の間での海外旅行市場に関して理解を深めることは大切なことです。UNWTO(国連世界観光機関)が発表した「World Tourism Barometer」によると、中国人観光客全体の2016年の海外旅行支出は総額で 26兆円 でした。2015年と比較すると 1兆円ほどの増加を記録 しており、世界全体の旅行支出額の 20% を占める額となっています。中国人観光客が魅力的なターゲットとなっているのは日本のインバウンド市場のみではないことが把握できるで...
日本の店舗ができること
馬蜂窩を利用し、日本の店舗や施設ができることは、まずは自身の店舗や施設を馬蜂窩にPOIを登録することです。
馬蜂窩に広告を出稿し、より多くの訪日中国人に向けたプロモーションが可能になります。旅行系インフルエンサー(KOL)を起用したプロモーションの実施もでき、自店舗・施設のポロモーションの一環になります。
馬蜂窩内にはインターネット通販機能があり、独自商品を販売する方法もあります。
POIの登録以外は有料サービスとして提供されており、金額は数百万といったところです。
しかしながら、圧倒的なユーザー数を抱える馬蜂窩は、POIの登録だけでも集客効果を得られる可能性が十分あるといえます。
活用事例を紹介
中国人の増加に備え、馬蜂窩を活用している企業があります。
馬蜂窩をどのように利用しているのか、あるグルメサイトの活用事例と、そのメリットをご紹介します。
「SAVOR JAPAN」がコンテンツ提供
2021年の開催が予定されている東京オリンピックや2025年の大阪万博の開催を控える日本では、訪日中国人の増加に期待が高まっています。
そのようななか、2019年1月末に、「ヒトサラ」がインバウンド版として提供している訪日外国人向けグルメサイト「SAVOR JAPAN」は、馬蜂窩との予約連携サービスを開始することを発表しました。
この取り組みの第1弾では、SAVOR JAPANの掲載店の中から、中国人向けに簡体字翻訳を希望した約1,000店舗の飲食店情報を馬蜂窩にコンテンツとして提供されました。
訪日外国人向けグルメサイトが、荷物預かりサービスが使えるレストラン50選を公開
目次ecboがUSEN Mediaと業務提携契約を締結店舗の空きスペースの有効活用を 営業連携もサポートecboがUSEN Mediaと業務提携契約を締結ecbo株式会社(以下、ecbo)が、USEN-NEXT GROUPの株式会社USEN Media(以下、USEN Media)と業務提携契約の締結を行い、「SAVOR JAPAN」において「ecbo cloak」が使えるレストラン50選を公開したと、8月6日に発表しました。「SAVOR JAPAN」は、利用者数No.1のインバウンドグル...
両者のメリットは?
約1.3億人が利用する馬蜂窩は、訪日中国人が来店を希望する日本の良質な予約可能店舗数が増えることで、ユーザーに快適な飲食店探しや訪日前からの予約を提供できます。
SAVOR JAPANが抱えるクオリティの高い店舗をアプリに掲載できることは、日本の情報がまだ不足している馬蜂窩にとって大きなメリットといえます。
SAVOR JAPANに掲載されている飲食店舗にとっても、増加している中国からの予約客の取り込みにつなげられるメリットがあります。
言語などが心配される予約受付は、SAVOR JAPANのヘルプデスクが対応しています。そのため、店舗側は円滑なオペレーションを実現できるといった側面もあります。
馬蜂窩の登録は訪日中国人観光客のアプローチに最適
東京オリンピックや大阪万博など、今後も世界から注目を集めるであろう日本では、インバウンド対策は欠かせません。
そのなかでもユーザー数から口コミ数、コンテンツ数も圧倒的な数値を保持する馬蜂窩は、訪日中国人へのアプローチには欠かせないツールといえます。
現在は緊急事態宣言の影響で海外からの観光客の入国はできませんが、そう遠くないであろう中国人観光客の訪日に備え、馬蜂窩へのPOI登録が、今後の売り上げを左右するかもしれません。
【6/11開催】欧米豪インバウンドに刺さる!“地域にどっぷり浸かる”ローカルイマーシブ観光とは?
本ウェビナーでは、株式会社movと株式会社大阪メトロ アドエラの共催により、欧米豪向けインバウンドをターゲットとした「ローカルイマーシブ “地域にどっぷり浸かる没入体験”の提供」をテーマに最新情報をお届けします。
2025年大阪・関西万博の開催を契機に、欧米豪を中心とした訪日外国人観光客が関西を中心に日本全国に訪れる機会が急増しています。
一方で、地域の受け入れ側には「英語対応が難しい」「どう関わればいいかわからない」「コンテンツや訴求方法がわからない」「対応できる人材がいない」といった課題も多く、せっかく外国人観光客が訪れても、地元に経済的な波及効果が十分届いていないのが現状です。
本セミナーでは、大阪メトロ アドエラが展開する欧米豪向けインバウンド事業「Osaka JOINER」をもとに“まち全体でインバウンド受け入れるスキーム”を通じた、インバウンドに関わる人と経済のパイを増やすための可能性を紹介します。
観光施策、まちづくりに携わる方にとって、明日から活かせるヒントが満載です。
<本セミナーのポイント>
- 欧米豪インバウンドに刺さる「ローカルイマーシブ観光」の実践例がわかる!
- 多様な人材や事業者を巻き込む”まち全体”に経済効果を波及させる仕組みがわかる!
- 旅行者目線を徹底し、英語対応が難しくても、無理なくインバウンドを受け入れる方法が学べる!
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詳しくはこちらをご覧ください。
→欧米豪インバウンドに刺さる!“地域にどっぷり浸かる”ローカルイマーシブ観光とは?【6/11開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
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