オーストラリア人にお土産を売るコツは?プロモーション・決済方法・英語が鍵

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日本政府観光局JNTO)の発表では、2019年の1年間で約62万人がオーストラリアから日本を訪れました。

2年前は約49万人、前年は約55万人であったことから、堅調な増加傾向にあるといえます。これに伴い、オーストラリアへと帰国する際に日本でお土産を購入する人が増えることは想像に難くありません。

また、訪日オーストラリア人の一人当たりの旅行消費金額は23万3,424円と、フランス、イギリスに次いで3番目に高い金額でもあることから、インバウンド関連事業者からは重要な市場として注目されています。

本記事ではオーストラリア人のお土産の購入傾向を参考に、人気の商品や、オーストラリア人がお土産を選ぶ際に着目することが多いポイントを紹介します。

さらに、オーストラリアの流行に応じた対策についても、店舗でも実践可能な具体策を交えながら解説していきます。

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オーストラリア人に人気のお土産トップ3

最初に、観光庁の「訪日外国人消費動向調査」の2019年の年次報告書をもとに、オーストラリア人が日本で購入したお土産のなかで、購入者の割合が特に高いものを3つ紹介します。

第1位:菓子類

もっとも購入者の割合が大きかったのは、菓子類です。調査対象者のうち42.1%が購入したと答えました。

菓子類の平均購入金額は一人あたり6,647円と2位、3位の2品目に比べると金額は低いですが、その分気軽に購入できるお土産として人気が高いです。

オーストラリアでもプリッツやトッポのような日本で人気のあるお菓子は販売されていますが、日本でのみ販売されている味も多く、日本のお土産として購入する人が多いようです。個包装で家族や友人にも分けやすいお菓子が多いことも、人気が高い理由となっています。

第2位:衣類

菓子類に次いで、衣類が人気の高い品目となっています。調査対象者の41.8%が購入したと回答しました。

購入金額の平均は一人あたり16,670円とトップ3の商品の中ではもっとも高く、単価の高い商品であることが分かります。アメリカの口コミサイトである「Yelp」のオーストラリア版で「Clothing(衣類) Tokyo(東京)」と検索すると、銀座、新宿、原宿、渋谷の順に評価が高くなっています。

オーストラリアの人が日本で衣類を購入する際はこういったエリアのお店の人気が高い傾向にあります。

第3位:食料品・飲料・たばこ

続いて購入者の割合が高かった商品が食料品、飲料、たばこで、調査対象者の37.9%が購入したと回答しました。一人あたりの購入金額は、平均で11,109円でした。

オーストラリアにおいてもインスタントラーメンは一部販売されていますが、人気の高さから、多種多様な日本ブランドの食料品や飲料、タバコはあまり販売されていないことがうかがえます。

オーストラリアは食品の持ち込みの制限が非常に厳しいにもかかわらず人気が高いことから、日本の食料品等はオーストラリアでの需要が高いことがわかります。

オーストラリア人がお土産を選ぶポイントは?

ここまで、オーストラリア人にお土産としてよく選ばれている品目を紹介してきました。これに加えて、具体的な品目だけでなく、実際にオーストラリアからの訪日外国人がお土産を選ぶときに重視する傾向にあるポイントを知ることも大切です。

本記事では、3つの視点からオーストラリア人がお土産を選ぶ際によく見るポイントを解説します。

日本ブランドの商品

オーストラリアでも、日本ブランドの製品は品質のよいものとみなされています。電通が2019年に実施したジャパンブランド調査では、オーストラリアを含む20か国の日本製品に対するイメージのトップ3が「ハイテク」「高性能」「信頼できる」となっています。

これは食品に限ったことではなく、あらゆる製品に関して同じことがいえます。

そのため、国産の製品は機能面や品質面の優秀さを前面に押し出したマーケティングを実施するのも、製品を効果的にアピールする一つの手段となるでしょう。

日本らしさを感じられる商品

日本のお土産として購入することもあり、オーストラリアに帰国してからも日本を感じられるような商品は人気があります。

オーストラリア人は日本に対してアニメ、四季、和食といった印象を抱いている人が多い傾向にあります。外務省が2019年にオーストラリア人400人を対象に実施した対日世論調査からは、和食、生活様式・考え方、盆栽、建築などが日本の文化を感じられるものに関心を寄せていることがうかがえます。

このように、お土産についても日本らしさを感じられる商品かどうかがお土産として選ばれる可能性を上げるポイントの一つとなっています。

先述の人気の商品を例にとると、菓子類であれば抹茶味のように味で日本を感じられるもの、衣類であれば和服や和柄を採り入れた商品に魅力を感じる可能性が高くなるでしょう。

周りの人と一緒に分けられるような物

オーストラリア人が大切にしている考え方に、「mete」という、仲間を大切にするという意味合いを持つものがあります。

多くのオーストラリア人がこの考え方を持っているとされ、お土産を選ぶ際の基準にもこの考え方が反映されており、大袋のものよりも小分けにされていて配りやすいものが喜ばれる傾向にあります。

実際に、菓子類のような個包装されていて、帰国後に家族や友達に分けやすい商品は人気となっており、購入される可能性が高いです。

オーストラリア人にお土産を買ってもらうには?

オーストラリア人にお土産を買ってもらうには、ただ店頭にお土産を陳列しているだけではなく、訴求効果のあるプロモーションや買い物がスムーズにできるような店頭の工夫が必要不可欠です。

具体的に3つのポイントに焦点を当て、お土産の購入意欲を向上させる工夫を解説します。

SNSを活用したプロモーションを実施する

商品を買ってもらうには、商品を知ってもらう必要があります。商品を知ってもらう手段をして有効な手段がSNSです。

オーストラリア人のSNS利用率は日本よりも高く、なかでもFacebookやInstagramが利用されています。

ユーザーが店舗や商品の情報を投稿できるSNSでは、店舗側のアプローチだけでなく顧客から新たな見込み客へのアプローチができることが大きなメリットです。

戦略の一つとして、商品購入者を対象に割引やおまけのプレゼントといったプロモーションを用意し、代わりに店舗や商品の情報を投稿してもらったり、チェックイン機能を利用してもらったりすることがあげられます。

これにより、より広範囲に店舗や商品の情報を周知させることが期待できます。

オーストラリアのSNS利用状況

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カード決済や非接触決済に対応する

オーストラリアはキャッシュレス普及率が世界4位、非接触決済普及率世界1位といわれるほどキャッシュレス化が進んでいます。

日本でも現在キャッシュレス化が徐々に浸透しつつあり、「Apple Pay」や「Google Pay」といったスマートフォンの非接触決済が使われるようになってきました。

しかし、オーストラリアで一般的に使われているのは、これらのスマートフォンを利用したものではなく、「VISA payWave」と呼ばれるVISAの非接触決済です。

非接触決済に対応する機器を導入するとApple PayやGoogle PayだけでなくVISA payWaveにも対応可能なので、購入の利便性を高めるためにこういった機器の導入は非常に効果的です。

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英語の話せるスタッフを配置するか、翻訳機を活用する

店舗での案内ややり取りがスムーズにできることも重要です。

オーストラリアでは約36万人が日本語を学んでいると言われていますが、全オーストラリアの人口が2,499万人だということを鑑みると決して多い数字ではありません。オーストラリア人が日本語を話せるケースはレアケースと考え、英語を話せるスタッフを配置する必要があります。

人材確保が難しい場合は、翻訳機を導入することもスムーズにコミュニケーションをとるのに効果的です。

また、オーストラリアで使用されている英語は、「オーストラリア英語」と呼ばれイギリス英語やアメリカ英語とは単語やアクセントが少し違います。

アメリカ英語やイギリス英語であっても会話は十分にできるため、わざわざオーストラリア英語の話者を配置する必要はありません。

オーストラリア人の英語の特徴とは?よく使われる単語や言い回しも紹介!

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オーストラリア人向けのお土産販売は、プロモーション・決済方法・英語がポイント!

オーストラリア人の旅行先として人気の高い日本ですが、多くの方が菓子類や衣類、食料品や飲料、たばこといった商品をお土産として購入して帰国しています。

それらのお土産を選ぶ際には、日本ブランドの商品であるか、日本らしさを感じられるか、周りの人と分け合えるかといったことを基準に選ぶ傾向にあります。

こういった基準に合致するものであればあるほど、購入される可能性が高まります。

また、オーストラリア人にお土産を買ってもらう方法として、SNSを通じたプロモーションや、買い物がスムーズにできる環境整備がポイントです。

ワンタッチで決済ができる非接触決済対応の機器を導入したり、店舗に英語対応ができるスタッフを配置したりすることで、より快適に買い物を楽しんでもらえるようになるでしょう。

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<参照>

観光庁:訪日外国人の消費動向訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2019年年次報告書

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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