今年の「春節」中国の様子は?大都市ホテルの予約300%増・日本舞台の映画売上1位に・お年玉はデジタル送金

中国の旧正月を指す「春節」は、2021年は2月11日から17日の7連休となりました。

例年では帰省したり国内外に旅行をする人が多いものの、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、例年とは違う過ごし方になったようです。

本記事では今年の春節を振り返り、今後の中国での旅行の展望を考察します。

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2021年の春節は「就地過年」今いる場所で年を越す人が増加

今年の春節は例年の年越しとは異なり、移動や会食を控えるよう政府からの要請がありました。

これを受け、多くの人が今いる場所で年を越す「就地過年」が今年の春節の主流となりました。

このような過ごし方をする人を指す「原年人(その場で年を越す人)」という新しい言葉も生まれています。

実際に、春節機関の人の移動は抑えられており、商務部の調査によると今いる場所で春節を過ごす人は過去数年間より約4,800万人増加しました。

また、電車の予約アプリのビッグデータに基づくと、アプリにおける春節前(2020年12月30日~2021年1月13日)の平均アクティブ値は、前年同時期から46.4%減となりました。

田舎から都会への、春節後の帰りのチケットを予約する(2021年2月2日~2021年2月7日)のアクティブ値も、前年同時期から66.9%減となっています。

大都市での予約が300%増:高級ホテル・民泊での年越しが人気に

中国の大手旅行サイト携程(Trip.com)の発表によれば、2019年の春節と比較して、ユーザーが周辺のホテルを予約する量が300%増加しており、特に上海、北京、蘇州、洛陽、深圳、長沙、広州、成都、西安、重慶など大都市での予約が多く見受けられました。

このことから、都会から田舎への里帰りが控えられ、今いる場所で春節を楽しもうとする動きがうかがえます。

また、国外旅行が抑えられた影響からか、国内のホテル予約では、4つ星や5つ星などの高級ホテルの予約が全体の60%を占め人気となりました。

このような新たな春節の消費の中心を占めているのは、90年代生まれの若者です。

携程のデータでは、上記の都市でのホテル予約は、90年代生まれが最も多く58.8%を占めており、次いで80年代生まれが20.4%、2000年代生まれが9%と続いています。

都市部に暮らす彼らの間では、「7日間ずっと家にいるのは耐えられない」「遠出はできないから、近場でストレス発散したい」と考える人が多いようです。

また、中国の民泊サイト「途家」の発表でも、一線・新一線都市周辺での民泊の検索が、例年の400%増となっています。

例えば「途家」では、北京近郊にある「百里乡居」や浙江省近郊の「裸心谷」という民宿が人気となり、自然に囲まれていて「密」を避けられる「別荘」のような場所で春節を過ごす人が増加しました。

このような近場・高級ホテル志向、「別荘型」の旅行は、今後のウィズコロナの新しい旅行の形となる可能性も考えられます。

一人で年越し料理「年夜飯」をとる人も:デリバリーの利用は4倍に

中国では春節を迎えるにあたって、大みそかにあたる「徐夕」の日に家族で集まって年越し料理を食べる「年夜飯」という文化があります。

しかし、今年の春節では帰省を控える人が増えたことで、都会に住む若い人の間では一人で「年夜飯」を食べる人も増加しました。

また、大人数でのレストランでの会食が控えられ、デリバリーサービス(外売)の人気が顕著となりました。

Alibabaが運営する宅配アプリ「饿了么(ウーラマ)」では、「年夜飯」の注文数が例年の3倍に増加し、「半成品(出来合いのお惣菜)」のデリバリーは4倍になったと発表されています

デジタル送金での紅包(ホンバオ)が活発化:1月開始の最新サービスも人気に

中国では、日本の年越しと同様、春節の時期にお年玉を渡す習慣があります。

このお年玉は「紅包(ホンバオ)」とよばれ、もともと赤色の紙や封筒でお金を包んで渡すのが通例でした。

しかし、現在ではデジタル送金による紅包(ホンバオ)がポピュラーになりつつあり、アリババのAlipay支付宝)やテンセントのWechat Pay(微信支付)などが多く使われています。

今年の春節は、帰省が控えられ親戚が集まる機会も少なかったことから、このデジタル送金での紅包(ホンバオ)の利用が増加しました。

また、今年1月にショートムービーアプリ「抖音(Tik Tok)」に独自の支払い機能である「抖音支付(ドウインペイ)」が実装され、春節の紅包のやり取りにも多く利用されました。

抖音(Tik Tok)を運営するバイトダンスは、2月12日に「抖音支付(ドウインペイ)」の総インタラクティブ数が703億を超えたと発表しています。

「春節映画」の売り上げが過去最高に:一位は日本が舞台の中国映画

2021年の「春節映画」の売り上げは約78億元、来場者数1.6億人、上映回数285.8万回となり、春節映画市場で最高記録となりました。

春節映画とは、長期休みにみんなで映画館に行って映画を観る文化です。もともと、映画業界が「映画館文化」を広める目的から始めた文化で、日本での夏休み映画に近いものです。

今年の春節映画でもっとも人気だったのは「唐人街探案3」で、35.65億元の売り上げを記録し、次に27.3億元の「你好、李焕英」が続いています。

「唐人街探索3」は日本が舞台となっており、実際に日本で撮影がおこなわれました。

妻夫木聡や長澤まさみといった日本俳優も出演しており、挿入歌の「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」の楽曲が中国でも人気を集めています。

これを機に、日本に興味を持つ人が増える可能性も期待できそうです。

春節をきっかけに人出が増える予想も:清明節が次の帰省のタイミングに?

CAPSE(Civil Aviation Passenger Service Evaluation)の発表では、春節後に旅行に行く人は、春節前の4.3倍になると予測されています。

春節の帰郷を我慢した人が、次に規制を考えるタイミングとして、4月3日~5日の3連休の「清明節」や、5月1日~5日の5連休の「メーデー」にがひとつのピークとなるのではないかと発表されています。

また、2021年全体的にも、4回以上旅行をする人は、2020年から78%増加する予想となっており、今後の連休で人出が増えることも考えられそうです。

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<参照>

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XINHUANET.com:全国就地过年人数比往年增加4800多万

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訪日ラボ編集部

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