観光庁が2021年10月分の宿泊旅行統計調査第1次速報を発表しました。10月の延べ宿泊者数は、3,290万人泊で、前年同月比5.4%減となりました。
前年10月は新型コロナウイルスの影響があったものの、10月から「Go To トラベル」キャンペーンが東京を含め全国で実施されていたこともあり、今年は前年よりも低下したと思われます。ただし減少幅は5%とわずかになっています。
また新型コロナウイルス禍以前の2019年10月と比較しても、34.3%の減少幅にとどまり、宿泊者数は徐々に回復を見せています。
また外国人延べ宿泊者数は、33万人泊で前年同月比10.7%増と、増加傾向を見せています。
《注目ポイント》
- 2021年10月の延べ宿泊者数(全体)は、3,290万人泊で、前年同月比5.4%減
- 日本人延べ宿泊者数は、3,256万人泊で前年同月比20.9%減
- 外国人延べ宿泊者数は、33万人泊で前年同月比10.7%増
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10月の延べ宿泊者数は3,290万人泊、緊急事態宣言明けで9月より大幅増加に
2021年10月の延べ宿泊者数(全体)は、3,290万人泊で、前年同月比5.4%減となりました。
前年10月より減少しているものの、前年は「Go To トラベル」など政府による支援があり、徐々に回復傾向を見せていると思われます。また8月から約2か月ぶりに3,000万人台を突破しました。
日本人延べ宿泊者数については、3,256万人泊で前年同月比5.5%減と落ち込みをみせています。なお、新型コロナウイルスの影響がなかった2019年と比較しても、18.2%減と8割程度の回復を見せています。
10月の外国人延べ宿泊者数は33万人泊、前年同月より10.7%増加
外国人延べ宿泊者数は、33万人泊で前年同月比より10.7%増加しました。10月から、政府が認めた国に限り、ワクチン接種証明書保持者に対し隔離期間が短縮されたため、増加したと考えられます。
しかし、11月後半以降は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」に伴い、国際線の新規予約停止措置が図られ、入国制限が一段と厳しくなったことから、減少傾向が見られると考えられます。
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10月の客室稼働率42.1%、前年同月比0.1%増
10月の客室稼働率は42.1%で前年同月比より0.1%増加しました。ビジネスホテル、簡易宿所では宿泊数が増加したものの、旅館、リゾートホテル、シティホテルでは稼働率が下がりました。
なお2021年9月時点において、全国の中で最も稼働率が高かったのは秋田県で、45.9%となりました。ビジネスホテルの稼働率が62.6%で全国1位となり、旅館も36.7%で全国1位となっています。
オミクロン確認、日本に感染広がるか
今後の展望については、変異株の「オミクロン」の影響に左右されると考えられます。
オミクロンについては、国内で感染が確認されましたが、その後大幅な感染拡大とはならず、感染者数は各都道府県2桁台とピーク時を大きく下回っています。
入国規制の影響で、外国人宿泊者数は大きく減少することが予想されますが、国内宿泊者数がどれほど変動するのか、また年末にかけての帰省・冬休みがどのように影響するのか、今後の感染状況次第で変化しうると考えられます。
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<参考>
観光庁:宿泊旅行統計調査
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