グローバル決済テクノロジー企業のVisaは、2024年上半期の韓国人海外旅行者の対面決済データを、2023年同期と比較したレポートを公開しました。
今回の発表では、日本やベトナムなどアジア太平洋諸国の人気が高まったことが明らかとなりました。
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アジアにおける旅行先、1位は日本
Visaは、2024年1〜6月に海外加盟店で使用された韓国国内発行のVisaカードの決済データから、韓国人の海外旅行の傾向を分析しました。韓国人のアジア太平洋地域における支出額の上位5か国は、以下の通りです。
- 日本
- ベトナム
- オーストラリア
- タイ
- グアム
2023年に続き、日本が韓国人の旅行先のトップとなりました。その要因として、2024年上半期の円安や韓国と日本間の直行便への期待の高まりなどが挙げられています。
またオーストラリアが4位から3位に浮上した理由については、主要都市に格安航空便の直行便が就航し、アクセスが向上したことなどが関係していると考えられています。

日本では「ショッピング」が支出の多くを占める
また、決済データをもとに旅行先ごとの支出カテゴリの分析を行ったところ、韓国人の日本における支出は「ショッピング」がトップでした。その中でも、デパート(30%)・ディスカウント店(14%)・服飾雑貨(10%)の割合が高くなっています。特にデパートは前年同期比134%増、ディスカウントストアは102%増と大きな成長を見せました。
一方で宿泊施設の割合は6%と昨年より減少しました。減少の理由としては、円安により宿泊コストが下がり、シッピング支出が増加したことが原因だと考えられています。
2位のベトナムは宿泊施設(21%)への支出が最大でした。昨年から60%増加し、リゾート地としての人気が改めて示されました。レストランにおける支出も総額の17%を占めており、食体験に期待が集まっている様子が見受けられます。
3位のオーストラリアは、支出として医薬品(12%)の占める割合が大きく、他の国にはない特徴を見せました。サプリメントやOTC薬(処方せんなしで買える医薬品)が特産物として人気を集めている傾向があるといいます。

韓国で普及したてのタッチ決済 アジアでも利用頻度は増加
今回の調査では、韓国人海外旅行者のタッチ決済データの分析も行われました。
韓国においてタッチ決済は普及し始めたばかりであるものの、旅行時にはタッチ決済を利用する傾向が高まっているといいます。
イギリスでは決済の85%がタッチ決済で行われており、スペイン・イタリア・フランスなど西欧各国でもタッチ決済が取引の70〜80%を占めていることが分かります。オーストラリアにおいても80%以上と、利用頻度は高い傾向です。
また欧州と比較してタッチ決済の普及が進んでいないアジアでも、昨年から利用頻度は増加しており、日本では11%から29%、ベトナムでは15%から33%、タイでは24%から35%に伸長しています。
また、公共交通機関の運賃をタッチ決済で支払えるオープンループの公共交通システムの利用率は特に高く、タイ・オーストラリア・英国では90%を超えました。
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<参照>
ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社:Visa、韓国人海外旅行者のカード決済データを分析
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