日本への距離が近く、親日国家としても知られる台湾は、訪日旅行者経験者の割合も80%超と群を抜いています。訪日リピーターは地方への訪問率も高いことから、地域経済を活性化させるファクターの一つともなり得ます。
では、訪日台湾人が今行きたい日本の都市や、今後の訪日意向はどんな状況になっているのでしょうか。
今回訪日ラボは、台湾最大の国際旅行博「ITF」に出展。訪日意欲の高い台湾人旅行者1,553名を対象に、現地でアンケート調査を行いました。本記事では、アンケートをまとめたレポートのダイジェスト版をお届けします。
<調査概要>
- 調査主体:訪日ラボ(株式会社mov)
- 調査対象:台北国際旅行博(ITF)日本ブースに来場した台湾人旅行者1,553名
- 調査期間:2024年11月1日〜2024年11月4日(ITF2024開催期間)
より詳細なデータは、以下のページからダウンロードできるレポートをご確認ください。
また2025年1月には、本データをさらに詳しく解説するセミナーを実施します。後日訪日ラボで告知いたしますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
関連記事:台湾最大の国際旅行博「ITF」とは?出展した10団体に取材
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
訪日経験がある人は92.6%
先述の通り台湾人は訪日旅行を経験している人が非常に多いことが特徴です。日本政府観光局(JNTO)によると、台湾人の訪日経験者は84.9%(世界22市場を対象とした国外旅行・訪日旅行に関する調査参照)。今回の調査でもまず訪日経験を聞いたところ、92.6%の方が「日本に行ったことがある」と回答しました。
訪日経験のある人が非常に多いと言われる台湾ですが、ITFに来場している方はそれ以上に訪日経験者が多く、日本への関心も高いといえるでしょう。
さらに、「日本に行ったことがある」と回答した1,438名のうち、「10回以上」日本に行ったことがあるという方が454名(31.5%)と、驚異的なリピート回数を誇ります。
「今まで行ったことがある場所」を聞いたところ、東京・大阪・京都・北海道といった大都市のほか、熊本・岡山・大分・鳥取などの地方部や、石垣島・直島・宮古島などのリゾート地、上高地・飛騨高山・軽井沢などの避暑地も挙がりました。
訪日目的は「料理を楽しむ」が最多、最も予算をかけるのは「買い物」
訪日した目的を聞いたところ、最も多かったのは「料理を楽しむ」で78.4%でした。
一方、最も予算をかけるのは「買い物」となっており、お土産などの需要も非常に高いことがわかります。
「購入したことがある商品」を記述式で聞いたところ、意外にも「衣服」という回答が目立ちます。食べ物については「東京ばな奈」「ニューヨークパーフェクトチーズケーキ」「じゃがポックル」「シュガーバターサンドの木」など具体的な商品名が挙がりました。
キャラクター関連では「ポケモン」「リラックマ」「ちいかわ」などが挙げられています。
ほかにも「家電」「化粧品」「美容」「健康食品」などが人気であるほか、「鉄道」グッズや「野球」グッズ、さらには「柳刃包丁」と答える方もいました。
意外にも回答が少なかったのが「医薬品」関連。詳細な要因は不明ですが、具体的な商品名が覚えづらいといった点も影響しているかもしれません。
今後訪日する予定がある人は93.2%
「今後訪日旅行に行く予定があるか」と聞いたところ、93.2%の方が行く予定があると回答。その中でも「2024年冬」と、直近の訪日を予定している人が最多となりました。
今後行きたい日本の都市 1位は大阪
「行ったことがある場所」は東京が多かった一方で、「今後行きたい日本の都市」では大阪がトップとなりました。
都市部以外で目立つのは、東北・四国・九州といったエリアでの回答や、飛騨高山・広島・名古屋・神戸・徳島など。ほかに蔵王の樹氷・五島列島・礼文島など自然観光を楽しむスポットが挙げられたほか、「すべて」「47都道府県制覇」などと意気込む人も見受けられました。
今後行きたい日本の観光スポット 1位は富士山
「今後行きたい観光スポット」を聞いたところ、1位は「富士山」となりました。道頓堀、忍野八海といった定番スポットのほか、USJ、ディズニー、富士急ハイランドなどアトラクションを楽しみたいという需要もみられます。
また、今回の旅行博にも出展していた「大阪・関西万博」「瀬戸内国際芸術祭(香川県)」「甲子園球場(阪神グループ)」といった回答もありました。
訪日旅行情報はGoogleマップで調べる人が最多。口コミを参考にする人は96.8%
訪日旅行前の情報収集媒体は、Googleマップが71.3%で1位となりました。
また、口コミを参考にする人は96.8%でした。台湾人旅行者にも届くような口コミを集められるかが鍵となりそうです。
「どこまで事前に予約するか」については、宿泊先が98%、交通手段が89%という回答に。飲食店や体験、観光施設を予約する割合も6〜7割となっており、訪日旅行前にしっかりと準備・予約をしていく人が多数派のようです。
予約する媒体はAgodaが最多となりました。
台湾人旅行者が旅行を予約するタイミングや情報収集ツール、予約媒体などを把握して、最適な台湾向けインバウンド対策を実施していきましょう。
より詳細なアンケートデータは、以下のページから確認できます。本記事で紹介していない設問への回答や、「高所得者層」「ヘビーリピーター(訪日回数10回以上)」でクロス集計した結果も公開しています。
無料の会員登録で閲覧できますので、ぜひご覧ください。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
【インバウンド情報まとめ 2024年12月前編】日中間の往来促進に向けた新たな措置が開始・検討へ ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に12月前編のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→ 日中間の往来促進に向けた新たな措置が開始・検討へ ほか:インバウンド情報まとめ【2024年12月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!