三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と株式会社インジェスターは5月13日、全国の小売店を訪れる外国人観光客の購買意欲について測定する指数「インバウンド購買意欲指数」の2025年第1四半期分を公表しました。
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インバウンド購買意欲指数とは
インバウンド購買意欲指数は、訪日外国人観光客の購買動向を分析し、関係分野における経営・景気判断の参考資料とすることを目的とした指数です。
調査対象は、以下の通りです。
- 調査対象:全国の小売店の販売員(株式会社インジェスター派遣)
- 調査対象品目:各店舗で取り扱われている全ての商品
- 調査客体:店頭で訪日外国人の接客を担当する者
主な調査事項は以下の3つです。
- 訪日外国人観光客による購買意欲の水準に対する現状判断(水準)
- 前月と比較した訪日外国人観光客による購買意欲の方向性に対する現状判断(方向性)とその理由
- 訪日外国人観光客による購買意欲の先行きに対する先行き判断(方向性)とその理由
調査客体から収集した情報を下記の表に従って点数化し、その平均値を最低0点から最大100点となる指数(Diffusion Index、DI)としています。
この指数が50より大きいほど購買意欲が強く、小さいほど購買意欲が低いと判断できます。

インバウンド購買意欲指数の推移
2025年1~3月期の訪日外客数は1,000万人を突破し好調となっていますが、購買意欲はやや低下する傾向がみられました。
一方で、先行き指数は徐々に回復する傾向がみられます。
四半期の推移
2024年第2四半期から2025年第1四半期にかけての四半期の推移は、以下の通りです。該当月の指数を単純平均し、四捨五入して整数値にして算出されています。

2025年第1四半期の指数は、2024年第4四半期の指数と比較して「やや低下」と判断されました。
一方で先行き判断DIは、2ポイント低下したものの「横ばい」とされています。
月次の推移
2024年第1四半期から2025年第1四半期にかけての月ごとの推移は、以下の通りです。

月次での指数も、2024年と比べると低下しました。特に現状判断DIは60を切る数値となっており、低下基調となっています。
円相場が徐々に円高に振れていることや、ラグジュアリー商品の値上げなどが影響していると考えられます。
一方、先行き判断DIは2月に一度大幅に下がった後、3月にはある程度回復しており、今後は購買意欲が戻ってくる可能性もあります。
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<参照>
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社:インバウンド購買意欲指数(2025年第1四半期)の結果について
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