インドは世界最大の人口を抱える国で、日本とは長い歴史を通じて、政治・経済的に友好関係を築いています。
また近年は、日本食やアニメといった日本文化がインド国内で人気を集めており、文化的な交流も活発化しています。
この記事では、インドの基本情報から日本との関係、インバウンド動向、インド人の日本に対するイメージなどをわかりやすく解説します。
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インドの基本情報
まずインドの基本情報から見ていきましょう。またインドから日本を訪れる場合の所要時間、インド市場のインバウンドデータについても紹介します。
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基本情報
面積 |
|
人口 |
14億3,807万人(2023年、世銀) |
主要都市 | ニューデリー(首都)、バンガロール、ムンバイ、チェンナイなど |
言語 | 連邦公用語はヒンディー語、他に憲法で公認されている州の言語が21言語 |
宗教 | ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教など |
1人当たりGDP |
2,485米ドル(2023年、世銀) |
23万3,061人(2024年) |
インドは南アジアに位置する世界第7位の広さを持つ国で、面積は約328.7万平方キロメートルです。人口は14億3,807万人で、2023年には中国を上回り世界1位となりました。
首都はニューデリー*で、他にも「インドのシリコンバレー」と呼ばれるバンガロールやインド最大の都市ムンバイなどがあります。宗教に関しては、ヒンドゥー教が80%程度を占め、そのほかにイスラム教、キリスト教などがあります。
1人当たりGDPは2,485米ドル(2023年)となっています。
*一般には「デリー」という呼称も使用されるが、インド政府は「ニューデリー」を正式な首都としている
日本との距離
インドから日本は、成田空港や羽田空港との間で直行便が運航されており、インドから日本への飛行時間は約8時間です。ほかにも東南アジアを経由した乗り継ぎ便も多く利用されています。
日本とインドの時差は3時間30分で、日本のほうがインドよりも時間が進んでいます。比較的時差が小さいため、渡航の際に大きな影響が出ることは少ないといえます。
インバウンドデータ
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2024年の訪日インド人数は23万3,061人となり、コロナ前の2019年比で32.5%増、2023年比で40.1%増となり過去最高を記録しました。

また観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年の訪日インド人旅行消費額は562億円で、2019年比105.0%増、2023年比45.8%増となり、こちらも過去最高を更新しています。
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インドと日本の関係をわかりやすく解説
インドと日本は、政治や経済、文化などさまざまな分野で強いつながりを持っています。ここでは、両国関係のポイントをわかりやすく紹介します。
友好的な政治関係を維持
インドと日本は1952年に国交を樹立して以来、インド国内の強い親日感情に支えられながら、友好関係を維持しています。
2000年に「日印グローバル・パートナーシップ」を構築することで合意して以降、ほぼ毎年交互に両国の首脳が相手国を訪問し、会談を実施しています。2014年には、両国関係は「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」に格上げされました。
2023年には日本がG7議長国、インドがG20議長国を務め、両国の連携を確認しつつ、二国間関係をさらに強めていく方針を示しました。
経済的な支援協力が続く
インドは過去数十年にわたり、日本の円借款*の最大の受け取り国となっています。2023年度の融資額は、8,094億円でした。
またインドでは、日印関係の旗艦プロジェクトとして、日本の新幹線システムを導入した高速鉄道の建設が進められています。
*開発途上国に対して低利で長期の条件で資金を貸し付け、経済基盤や社会インフラの整備を支援する仕組み
インドで日本のさまざまな文化が浸透
インドでは、日本食やアニメといったさまざまな文化が親しまれています。
日本食への関心高まる 食の受け入れ対応は必須
インド人の日本食への興味・関心は、近年高まりつつあります。大都市圏を中心に日本食レストランが増加しており、農林水産省のデータによると、2023年時点でインド国内には約400店舗の日本食レストランがあります。
刺身などの生魚は一般家庭では食されないものの、日本料理店の増加やグローバル化により、訪日可能な所得層の間では、外食で寿司や刺身を楽しむことが身近になりつつあるようです。
また、人口の80%以上を占めるヒンドゥー教では牛肉、15%を占めるイスラム教では豚肉が禁忌となっており、豚肉はムスリム以外でも食べる習慣がない人が多くなっています。インドは世界最大のベジタリアン人口を抱える国でもあるため、インド人の集客を考える際には、食への対策が必須となるでしょう。
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若年層を中心に日本のアニメが人気
インドでは、ここ数年で日本のアニメが急激に人気を集めています。インドのアニメーション市場規模は2032年には約8,600億円規模に達すると予想されており、特に若年層を中心にファン層が広がっています。
2024年9月には、ニューデリーでインド初の本格日本アニメイベント「Mela! Mela! Anime Japan!!」が開催されました。「呪術廻戦」「進撃の巨人」などの人気作品が展示され、4万7,200人の来場者を記録するなど大盛況となりました。
インド人が日本に抱くイメージ
インド人は親日度が高い国で、基本的に日本に対して好印象を持っています。ここでは、インド人が抱く日本のイメージについて紹介します。
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インドは親日度が高い国
外務省が2023年に実施したインドにおける対日世論調査によると、97%が「日本と友好関係にある」と回答しており、インド人の多くが日本との友好関係を高く評価していることがわかります。
また、「今後の重要なパートナーとなる国」として日本を挙げた割合は50%にのぼり、米国に次いで2位となりました。さらに、約96%が「日本は友好国として信頼できる」と答えており、インドにおける日本の信頼度が非常に高いことがわかります。
海外旅行の需要増加 日本では広島が人気
インドは約14億人の人口を抱えるものの、パスポート保有者は約9,600万人(2024年2月時点)で、そのうち2023年度に海外旅行をした人は約2,727万人です。海外旅行需要は経済成長とともに増加しており、訪日数も増加傾向のため、ポテンシャルの高い市場として認識されています。
訪日インド人数はまだ少ないものの、外国慣れしている高所得者層を中心に、日本をはじめとした東アジアへの注目が高まっています。
訪日インド人の特徴として、ゴールデンルートに広島を加える旅程が多いことが挙げられます。学校教育の影響で、原爆ドームや平和記念資料館への関心が高いようです。
また、インド国内で新幹線の技術を導入した高速鉄道の建設が進んでいることから、新幹線に乗ること自体が人気のアクティビティとなっています。
訪日旅行は今後のポテンシャルに期待
長年にわたって政治・経済の関係を築いてきたインドと日本。最近では、日本文化への関心がインド国内で高まり、文化的な交流も盛んになっています。
経済成長に伴う海外旅行需要の拡大も見られており、今後の訪日インド人の増加が期待されます。
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- 外務省:
- World Bank:Population, total-India
- 日本政府観光局(JNTO):
- 観光庁:インバウンド消費動向調査
- 農林水産省:海外における日本食レストランの国・地域別概数
- Polaris Market Research:India Anime Market Size Worth USD 5,036.0 Million by 2032
- 電通:電通グループ、インド初の本格日本アニメイベント「Mela! Mela! Anime Japan!!」の開催を支援
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