中国人が使う地図アプリ「高徳地図」で集客する方法【高徳地図公式パートナーが解説】

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2024年の訪日中国人客数は698万人となり、コロナ前の水準には届かなかったものの、日本のインバウンド市場において今も存在感を示しています。

そんな中国人観光客にとって欠かせないツールの一つが地図アプリです。特に中国で圧倒的なシェアを誇る高徳地図(高德地图 / ガオドゥマップ / Amap)」は、単なるナビゲーション機能にとどまらず、生活に関わる多様なサービスを展開しています。

本記事では、高徳地図について紹介した上で、インバウンド対策としての活用方法を解説します。

関連記事:中国人が使う地図アプリ「高徳地図(Amap)」とは?登録方法や使い方まで徹底解説!

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高徳地図とは:中国で最大シェアの地図アプリ

高徳地図は、中国のIT大手企業「アリババグループ」が運営する地図アプリです。

地図・ナビゲーション機能だけでなく、複数のパートナー企業と提携し、飲食・娯楽・旅行などの生活に関わるさまざまなサービスを展開しており、中国で生活する上で欠かせないアプリです。

▲高徳地図(Amap):訪日ラボ編集部スクリーンショット
▲高徳地図(Amap):訪日ラボ編集部スクリーンショット

若者を中心に人気

高徳地図は、2024年6月には月間アクティブユーザー数が8億人を突破しており、中国国内の地図アプリでナンバーワンのシェアを誇っています。

提携企業が多く、ネット配車サービスホテル予約、チケット購入、「Alipay」連携によるアプリ決済など、幅広いサービスを利用できる点が特徴です。これらの多機能性から、特に若者の利用者が多い傾向にあります。

ほかにも、ナビ機能や交通情報が充実していることから、ドライバーのカーナビとしても人気です。

インバウンド対策にも活用できる

高徳地図は、中国国内だけでなく200以上の国と地域でリアルタイムの位置情報サービスを提供しており、日本でも利用できます。

また高徳地図中国人にとって使い慣れたアプリであることから、訪日旅行の際にも活用されていると考えられます。

そのため、日本のインバウンド事業者が高徳地図を活用することで、中国人に向けた情報発信がより効率的に行えるといえるでしょう。

「百度地図」との違い

中国にはほかにも「百度地図(バイドゥマップ)」という地図アプリがあります。百度地図は中国最大の検索エンジンである「百度(バイドゥ)」が提供する地図検索サービスです。Web・アプリの両方で利用可能で、直感的な操作ができることから、幅広い年代や地図アプリに不慣れな人にも人気です。

また百度地図の強みとして、AIアシスタントによる通訳機能やレート計算など、旅行に役立つさまざまな機能を搭載していることが挙げられます。

高徳地図百度地図は中国人にとって親しみのあるツールであるため、インバウンド対策として活用する際は、それぞれのアプリの特徴と集客したい層を踏まえた上で選ぶのがおすすめです。

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高徳地図で中国人を集客するための方法

中国人にとって欠かせないツールである高徳地図は、日本の事業者でも使用できます。

ここでは、日本のインバウンド事業者が高徳地図を活用して訪日中国人の集客につなげるための方法を紹介します。

代理店経由で店舗情報を登録

現時点では、日本の電話番号では高徳地図のアカウントを作成できません。そのため、中国の電話番号付きSIMカードを用意するか、日本の代理店を経由して店舗情報を登録する必要があります。

代理店の経由が必要となると、SNS口コミサイトによる情報発信と比べてハードルが高いと感じるかもしれませんが、高徳地図上で中国語の情報掲載が実現すれば、集客機会の拡大につながえるといえます。

「訪日ラボ」および「口コミコム」を運営する株式会社movでは、高徳地図と日本国内企業として初の公式パートナー契約を締結し、口コミコムとの提携を開始しました。

これにより、これまで言語や技術的な問題で困難だった、高徳地図への店舗情報登録や最適化が効率的に行えるようになりました。また口コミコムを通じて、高徳地図上の店舗情報を一元管理できます。

高徳地図への情報掲載について気になる方は、こちらからお問い合わせください。

関連記事:日本初!mov、中国最大級地図アプリ「高徳地図(ガオドゥマップ)」公式パートナーに。口コミコムと連携開始で中国インバウンド集客を強力支援

有料プロモーションを活用

店舗情報の登録と同様に、日本の代理店を経由することで、高徳地図上で有料プロモーションを実施できます。

高徳地図は多くの中国人が使用するアプリであることから、広告出稿やクーポン掲載によって、集客したい層への効率的なアプローチが可能になるといえるでしょう。

また広告出稿の際には、若い世代のユーザーが多いという特徴を踏まえた上でプロモーション方法を選ぶのがおすすめです。

インバウンド対策に高徳地図を使う前に知っておきたいこと

高徳地図インバウンド対策にも有用だといえますが、先述のように、活用にあたっては登録までにハードルがあります。

ここでは、インバウンド対策高徳地図を活用する前に知っておきたいことを紹介します。

日本の情報が充実していない可能性がある

高徳地図はインバウンド対策として活用できるものの、日本国内の店舗や施設の情報がまだ十分に網羅されていない可能性があります。実際に高徳地図のアプリを確認してみると、地域によっては店舗情報が掲載されていなかったり、店名は記載されていても詳細情報がなかったりといったケースも見受けられます。

とはいえ、徐々に店舗情報などは増えているようです。また中国ではGoogleマップを利用できないため、普段から使い慣れている高徳地図を訪日時にも利用するユーザーは多いと考えられます。

そのため現段階では、高徳地図はナビとして利用し、詳しい旅行情報はSNSなどで収集するといったように使い分けられていると考えられます。

日本の情報がさらに充実した場合、高徳地図が訪日中国人客にとって主要な情報収集ツールとなる可能性もありえるため、今から先んじて店舗情報を掲載する価値もあるといえそうです。

関連記事:中国でGoogleマップが使えないのはなぜ?訪日中国人が使う地図アプリの活用方法を解説!

中国人が使うSNS・口コミサイトもチェック

訪日中国人客は、さまざまなSNSや口コミサイトなどを参考にしながら、情報収集や旅の計画を立てています。そのため、日本の事業者が中国人の集客を考える際には、高徳地図と他のツールを組み合わせるのがおすすめです。

特に中国では、政府の規制によってGoogleInstagramなどの海外ツールを利用できないため、訪日中国人が実際に使う独自の口コミサイトSNSを把握しておきましょう。

1. 口コミサイト

中国人は旅行や買い物の際に口コミを重視しています。なかでも中国人にとって欠かせない「大衆点評」や、世界最大級の旅行コミュニティサイトである「トリップアドバイザー」などは注目しておきたいところです。

特に「中国食べログ」とも呼ばれる「大衆点評」は中国最大のライフサービス検索プラットフォームであり、訪日中国人の2人に1人が利用しています。飲食店だけでなく、宿泊施設観光施設など、日本だけでも90万店舗以上が登録されており、訪日中国人の集客ツールとして注目を集めています。

関連記事:訪日中国人の2人に1人が使う「大衆点評」プロモーション活用のポイントは【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.8】

2. SNS

訪日中国人を集客したい場合、中国独自のSNSの活用も有効です。なかでも、次の3つのSNSはぜひ注目しておきましょう。

  • Weibo
  • WeChat
  • RED

Weibo」は中国X(旧Twitter)とも呼ばれる、中国国内最大のソーシャルメディアです。短文のミニブログとして運用可能なほか、「Alipay」と提携したキャッシュレス決済の機能も搭載されています。

WeChat」はメッセンジャー機能を備えた、マルチサービスアプリです。チャットやタイムライン機能だけでなく、「WeChat Pay」という決済機能も搭載されています。

RED小紅書)」は中国Instagramとも呼ばれ、ショッピング機能も搭載されています。特にトレンドに敏感な女性や若い世代が多く利用しており、旅行の情報収集ツールとしても積極的に活用されています。

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高徳地図を活用して効果的なインバウンド集客を

中国最大級のシェアを誇る地図アプリ「高徳地図」は、訪日中国人客にとって欠かせないツールであり、日本の事業者にとっても有効なインバウンド集客の手段となり得ます。

高徳地図インバウンド集客に活用する際には、SNS口コミサイトなどと組み合わせた多角的なアプローチをぜひ検討してみてください。

また、訪日ラボを運営する株式会社movは高徳地図と公式パートナー契約を締結しました。これによって、これまで困難だった高徳地図への店舗情報掲載が可能となります。

訪日中国人客への認知度向上や利用促進に向けて、高徳地図の活用をぜひ検討してみてください。

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<参照>

日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計

百度百科:高徳地図

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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