大相撲・だんじり祭など日本の魅力を躍動感とともに味わえる インバウンド観光客も訪れる日本国内の注目イベントまとめ【2026年9月】

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9月は、日本の暑さが少し落ち着くタイミングであるため、一定の訪日需要が見込まれる時期です。また、中秋節秋夕(チュソク)など東アジアの行楽シーズンとも重なっています。

本記事では、日本各地で9月に開催される訪日外国人にも人気があるイベントを、訪日ラボ編集部が紹介します。

1. 大相撲九月場所

  • 開催地:両国国技館(東京都墨田区)
  • 開催期間:2026年9月13日〜27日
▲大相撲九月場所の案内:日本相撲協会英語版サイトより
▲大相撲九月場所の案内:日本相撲協会英語版サイトより

大相撲九月場所の概要

日本の伝統的競技の一つとして、世界の人々にも親しまれる相撲。日本相撲協会が主催する興行「大相撲」は、年6回奇数月に開催され、それぞれの興行は「○○場所」という名で呼ばれています。

9月に東京の両国国技館で開催される「九月場所(秋場所)」は、その年最後に東京で開催される大相撲です。東京では、このほかに1月開催の「一月場所(初場所)」、5月開催の「五月場所(夏場所)」と計3回大相撲が開催されています。これ以外に、大阪で「三月場所(春場所)」、名古屋で「七月場所(名古屋場所)」、福岡で「十一月場所(九州場所)」が開催され、15日間の取組(試合)の成績に応じて、力士の番付が編成されます。

会場となっている両国国技館の収容人数は約1万人。土俵のすぐ近くのタマリ席では、迫力ある力士のぶつかり合いを臨場感ある距離で見ることができます。また、両国国技館はグルメも充実しており、タマリ席以外の座席では観戦しながらフードやドリンクを楽しむことも可能です。

大相撲九月場所のインバウンド動向

外国籍の力士も多数活躍する大相撲は、海外からも関心を集めています。訪日外国人旅行客の間でも観戦ツアーは人気で、JTBグローバルマーケティング&トラベルが「サンライズツアー」で大相撲観戦ツアーを販売するなど、各社が展開中です。2026年には、はとバスも大相撲観戦ツアーを再開しています。

パラサポWEBに掲載された、日本相撲協会で広報を務める西岩親方のインタビューによると、特に外国人観戦客の増加は顕著で、本場所を訪れる観戦客の2.5〜3割ほどは外国人が占めているそうです。こうした動きを受け、協会では英語版のWebサイトを展開するほか、英語YouTubeチャンネル「SUMO PRIME TIME」で各場所のダイジェスト映像や、海外での公演の様子を配信しています。

チケット販売情報は、日本相撲協会の英語版サイト「Japan Sumo Association」から得られますが、チケット争奪戦は熾烈なものだといわれており、実際に2026年9月開催の大相撲九月場所もすでに全席種のチケットが完売となっている状況です。

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2. 東京ゲームショウ2026

  • 開催地:幕張メッセ(千葉県千葉市)
  • 開催期間:2026年9月17日〜21日
▲東京ゲームショウ2026告知ポスター:東京ゲームショウ2026 公式サイトより
▲東京ゲームショウ2026告知ポスター:東京ゲームショウ2026 公式サイトより

東京ゲームショウ2026の概要

東京ゲームショウは、1996年より開催されている一般社団法人 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催するゲームイベントで、今年で30周年を迎えます。毎年秋に幕張メッセで開催され、世界中のゲームと人が集う場として親しまれるイベントです。

2025年は4日にわたって開催され、26万3,101人が来場。出展社数は1,136社、うち海外からの出展社は615社にのぼり、47の国・地域から出展がありました。2026年はこれを上回る51の国・地域が出展する予定だと、CESAは発表しています。

2026年は史上最長の5日間開催となり、30万人近い来場者数が想定されています。30周年を記念した特設サイトが開設され、当日には30周年を迎えるビッグタイトルのゲームプロデューサー陣を迎えたトークステージが繰り広げられるなど、今年ならではの企画も用意されているのが特徴です。

東京ゲームショウ2026のインバウンド動向

東京ゲームショウ2025の公式レポートによると、ビジネスデイに訪れた海外来場者数は4,549名と報告されています。2025年のビジネスデイ2日間の合計来場者数は10万人超と発表されているため、約4%が海外から訪れていたことになります。

ただし、これはゲストパス保持者、海外プレス関係者、出展社パス保持者を除いた集計であることに加え、一般公開日の集計データは公開されていないため、限定的なデータといえます。全日程を通じた海外来場者数は公式には発表されていませんが、公式サイトが英語簡体字繁体字韓国語に対応しており、海外来場者に向けたアクセスやサポート体制を紹介するページが用意されていることからも、情報を求める人の多さがうかがえます。

なお、東京ゲームショウ2026では、海外在住者向けに旅行代理店プランも提供されています。現時点で用意されているのは香港発着のプランで、チケットと宿泊込みで3,410香港ドル(日本円で6万7,831円*)からとなっています。入場券のみの購入を希望する場合は、ローチケやTrip.comから申し込むことが可能です。

*1香港ドル=19.89円で訪日ラボ換算

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3. おわら風の盆

  • 開催地:八尾町旧町を中心とした計11の町(富山県富山市)
  • 開催期間:2026年9月1日〜3日
▲おわら風の盆の様子:おわら風の盆行事運営委員会公式サイトより
▲おわら風の盆の様子:おわら風の盆行事運営委員会公式サイトより

おわら風の盆の概要

おわら風の盆は、富山県富山市八尾町で毎年9月1日〜3日に行われる伝統行事です。

起源は、江戸時代中期の元禄時代にまでさかのぼるとされ、八尾町の開祖・米屋少兵衛家が所有していた、町をつくるうえで必要な許可証を取り戻したことを祝うために、三日三晩にぎやかに町を練り歩いたのが祭りの始まりだといわれています。

当時は三味線、太鼓、尺八などをにぎやかに鳴らし、俗謡、浄瑠璃などを唄いながら仮装して練り回るお祭りとされていましたが、その後盂蘭盆会(うらぼんえ、旧暦7月15日)に開催されるお祭り、さらには農家の厄日とされる二百十日に風神鎮魂を願う「風の盆」と形を変え、現在の呼び名が定着したと伝えられています。

現在は、八尾町で旧町と呼ばれる11の町それぞれに「富山県民謡越中八尾おわら保存会」の支部が組織されており、期間中は支部ごとに演奏、踊りが行われます。9月1日・2日は17時から23時、3日は19時から23時にかけて開催されました。

おわら風の盆のインバウンド動向

おわら風の盆は、3日間で約20万人もの観客が訪れるお祭りとされていますが、外国人来場者数について具体的な数字は発表されていません。

しかし、米ニューヨーク・タイムズ紙が「2025年に行くべき52か所(52 Places to Go in 2025)」と題した特集記事富山市を選出し、魅力としておわら風の盆が紹介されるなど、近年注目度が高まっています。富山市や行事運営委員会でも、開催期間のオーバーツーリズムについては課題の1つとして認識されており、来訪者が楽しめる行事となるよう改善を図ることは重要だと市民からの意見・要望に対して回答しています。

なお、日本銀行金沢支店が発表するレポートによると、日本政府が掲げる2030年までの目標から算出した2025年時点での富山県訪日客数と消費額の乖離は88万人・1,093億円で、「目標達成にはかなりの努力を要する」と分析されています。県内に設置されている富山空港はコロナ禍以降も依然として多くの路線で運休が続いており、利用者数の減少が課題になっているのが現状です。

同空港はインバウンド市場の獲得に向けた認知度向上と、広域周遊観光の促進を図る目的で、2026年7月に愛称を「富山きときと空港」から「富山高山すし空港」へと変更しました。今後は「寿司といえば、富山」といった発信を強化するなどのブランディング戦略を進め、さらなる市場の開拓につなげる方針です。

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4. 岸和田だんじり祭

  • 開催地:岸和田地区・春木地区(大阪府岸和田市)
  • 開催期間:2026年9月19日~20日(市内の別地区では10月に開催)
▲岸和田だんじり祭の様子:岸和田市公式サイトより
▲岸和田だんじり祭の様子:岸和田市公式サイトより

岸和田だんじり祭の概要

岸和田だんじり祭は、大阪府岸和田市で行われているお祭りです。岸和田地区と春木地区では9月に、そのほかの地区では10月に開催されます。

江戸時代中期の元禄時代、当時の岸和田藩主・岡部長泰氏が京都・伏見稲荷を岸和田城の三の丸に迎えて祀り、五穀豊穣を祈願して行った稲荷祭が始まりだといわれています。

歴史あるこのお祭りでは、重さ4トンを超えるだんじりが勢いよく走りながら交差点を直角に曲がる「やりまわし」が大きな見どころです。その迫力とスピードは、ほかのお祭りにはない魅力だといえます。

岸和田だんじり祭が開催される岸和田地区・春木地区は、南海電鉄南海本線の蛸地蔵駅、岸和田駅、和泉大宮駅、春木駅が含まれており、お祭りの期間中は交通規制が行われます。

なお、9月19日の宵宮、20日の本宮に先がけ、9月6日と18日の2日間にかけて試験曳きが実施されます。これはいわゆるリハーサルですが、この期間にも一部エリアでは交通規制が行われるため、注意が必要です。

岸和田だんじり祭のインバウンド動向

岸和田だんじり祭の2025年の来場者数は推計37万人といわれていますが、外国人の来場者数や比率は公式には発表されていません。

ただし、岸和田市国際親善協会では外国人観光客需要をとらえ、南海本線の高架下にある岸和田市シルバー人材センターにてお祭り期間中に「だんじりインフォメーションセンター」を開設し、12か国語(英語韓国語簡体字繁体字インドネシア語、スペイン語、フランス語、ベトナム語、ポルトガル語、ドイツ語、ネパール語、日本語)で案内マップを配布しています。同センターには毎年延べ200人前後、約30か国の外国人観光客が訪れていると発表されており、岸和田だんじり祭を目指して訪れるインバウンドの多さがうかがえます。

なお、近年の岸和田だんじり祭では、やりまわしを間近で観覧できる有料のビューイングシートが販売されています。チケットはイープラスに加え、外国人観光客向けにTrip.comKlookで販売されており、英語など各サイトでの対応言語を使って購入することが可能です。

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5. 沖縄全島エイサーまつり

  • 開催地:沖縄市コザ運動公園陸上競技場・胡屋十字路周辺(沖縄県沖縄市)
  • 開催期間:2026年9月4日〜6日
▲沖縄全島エイサーまつりの告知画像:沖縄全島エイサーまつり実行委員会公式サイトより
▲沖縄全島エイサーまつりの告知画像:沖縄全島エイサーまつり実行委員会公式サイトより

沖縄全島エイサーまつりの概要

沖縄全島エイサーまつりとは、旧盆明け最初の週末に毎年行われるお祭りです。1956年、旧コザ市誕生を機に「コザ市・エイサーコンクール」として開始し、沖縄の夏の風物詩として定着しました。

当時、米国基地があることで商業都市として発展していたコザ市でしたが、米国民政府による「オフ・リミッツ(米軍人・軍属・家族が民間地域へ出入りすることを禁ずる規制)」によって地元経済は大きな打撃を受けました。元気を取り戻すため、当時戦後復興のシンボルとして親しまれ、コザ市でもさかんに行われていたエイサーのコンクールが開催されたのが、このお祭りの起源です。

当初は審査制のイベントでしたが、地域によって美的価値の違うエイサーに優劣をつけることに対する賛否を受け、1977年に開催された第22回より現在の形式に変更されています。

今では3日間で30万人以上もの観客を動員する県内最大のエイサーまつりとして発展し、沖縄市コザ運動公園サブグラウンドで同時開催される「ビアフェスト」と併せて夜遅くまで賑わうお祭りとして親しまれています。

沖縄全島エイサーまつりのインバウンド動向

2025年の沖縄全島エイサーまつりは、3日間で延べ来場者数約38万人を記録していますが、外国人の来場者数について具体的な数値は記されていません。

ただし、沖縄全島エイサーまつりに協賛する沖縄アリーナ株式会社が2024年の開催後に発表したプレスリリースでは、「海外からも多くのエイサーファンが会場を訪れ」と言及されており、実際には訪日観光客の姿も多くみられたことがわかります。

なお、沖縄全島エイサーまつりの公式サイトは、英語でも閲覧できるようになっており、開催概要やアクセス方法などの情報を得ることが可能です。

また、過去には創作太鼓集団のなかに留学生が加わったり、外国人を中心とした国際交流協会エイサーチームが出場したりと、お祭りの参加者も多国籍となっていた様子がうかがえます。

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訪日ラボ編集部のコメント

近年は訪日客の国籍の多様化が進み、北米からの訪日客も右肩上がりで伸びています。

なお、観光庁が発表している「インバウンド消費動向調査(2025年暦年)」によると、アメリカ人の平均泊数は12.0泊で、比較的長期間滞在する傾向があります。広大な国土を有する北米に住む人にとって、数時間のフライトや電車移動で済む日本国内の移動は心理的ハードルが低いため、長い滞在期間の間に複数の都市を巡るケースも非常に多いです。

滞在期間中に複数の土地をめぐり、何百年もの歴史を誇る伝統行事に加え、東京ゲームショウのような最先端のイベントまで一挙に体験できるのは、日本ならではの大きな魅力だといえるでしょう。大相撲などのスポーツコンテンツは事前予約やチケット手配のハードルが高いですが、おわら風の盆だんじり祭エイサー祭りといった野外で行われるお祭りは訪日客も現地で直接体験しやすく、日本文化を知ってもらう意味でも大きな強みです。

北米からの訪日客には、まずイベントやお祭りの存在を知ってもらう必要があります。多言語でしっかりと最新情報を届ける仕組みを整えれば、どの地域でも訪問してもらえるチャンスを生み出すことは可能です。チャンスをつかむためにもぜひ対策をしてみてはいかがでしょうか。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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