訪日中国人の「爆買い」に象徴されるように、近年、日本への外国人観光客が増え続けています。その様相は、国内のマーケットはインバウンドを意識せずには成り立たないほど盛り上がりを見せています。増え続けている訪日外国人。中でも、訪日香港人観光客はどんな目的で日本を訪れるのか、何を期待しているのか、観光庁の2014年度調査をもとに迫ってみました。
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香港人には美食家が多い!?旅行のメインはグルメ
観光庁の調査によると、訪日香港人観光客の旅行目的として群を抜いて多かったのが「日本食を食べること」という回答でした。わたしたち日本人から見たら香港こそグルメの宝庫というイメージですが、文化が違えば料理も違うということで、現地で日本食を楽しみたいという人は多いようです。
訪日香港人観光客に人気なのはあの日本食!
百貨店での「北海道展」は日本各地で開催されるたびに大盛況ですが、実は香港でも行われているようで、これをきっかけに日本のグルメに興味を持つ人も多いようです。そんな訪日香港人観光客に人気の日本食といえば、ラーメン。HOT PEPPERが2014年に行った日本観光の「食」に関するアンケートによると、実に46%もの香港人観光客が「美味しかったもの1位」にラーメンを挙げています。もはやラーメンは日本の文化ですね。
旅の目的はやっぱりこれ!ショッピング
最近ではテレビやネットで目にしない日はないほど日常的な言葉になった「爆買い」。メディアでは主に中国人観光客がクローズアップされていますが、訪日香港人観光客にとっても日本でのショッピングは魅力的なようです。ヨーロッパに行けばついブランド物のバッグを買ってしまう日本人と同じ心持ちなのでしょうか。
旅の目的はショッピング!訪日香港人観光客には何が人気?
日本政府観光局(JNTO)が2014年に行った調査では、訪日香港人観光客に人気の商品はカメラなどの家電、医薬品や健康グッズ、着物や民芸品、バッグや衣類など。やはり、日本の家電は海外のどの国の人たちにとっても魅力的なのでしょうか。普段着用の衣類の他に着物がランクインしているというのは興味深いですね。
国が変われば景色も変わる!自然・景勝地観光
訪日香港人観光客の日本への旅行の目的の第3位は自然・景勝地観光でした。島国である日本には、風光明媚な海岸から日本アルプスの雄大な山々、霊峰富士山など、バラエティ豊かな景勝地がそこかしこに点在しています。そうしたところを、温泉やグルメと合わせて楽しみたいという人は多そうですね。
これを見なければ日本への旅行の目的を果たせない!?
四季折々に違った表情を見せる日本の自然・景勝地は、そこに住む日本人にとっても癒やしのスポット。これは訪日香港人観光客にとっても同じのようです。例えば、富士山。最近では「見るだけ」でなく「登る」という外国人観光客も増えてきているそうです。また、桜や紅葉など、その季節ならではの自然の景観を楽しむために来日する人も多いようです。
訪日香港人観光客の来日の目的は中国・韓国と酷似!
上記のように、観光庁が2014年に訪日香港人観光客を対象に行ったアンケートでは、グルメ、ショッピング、自然・景勝地訪問が日本を訪れる主な目的という結果が出ました。訪日中国人観光客、訪日韓国人観光客にも同様の調査を行ったところ、実は上位3位はこれとまったく結果が出たのです。訪れた国の文化よりもまずショッピングという辺り、一昔前の日本人と似たところがありますね。
訪日香港人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日香港人観光客
2015年の日本政府観光局(JNTO)訪日外国人観光客統計によると、香港は前年比64.6%増の152万4300人と中国本土に次ぐ2番目の大きな伸びを示しました。
訪日香港人観光客の特徴
香港は中国の特別行政区ですが、インバウンドマーケティングを行ううえでは同国とは別途対応が必要な地域です。歴史的な事情からイギリスの強い影響を受けており、香港人は中国とは異なる習慣、感性を持っているためです。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月前編】最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか
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