日本の交通機関は、サービスの品質の高さから訪日外国人観光客から高い評価を得ています。しかし、鉄道やバスなどの移動手段は、まだまだ案内表示や多言語対応の問題など課題は山積みとなっています。
こちらの記事では、訪日台湾人観光客が利用するJRや地下鉄などの移動手段と、満足度調査のデータについてご紹介していきます。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)
訪日台湾人観光客は台湾最大の桃園空港を利用する
桃園市大園区に位置する台湾桃園国際空港はチャイナエアラインとエバー航空がハブ空港として利用しており、毎日台湾内外から多くの飛行機が行き交っています。
訪日台湾人観光客のほとんどがこの桃園空港を利用しており、目的地は成田・羽田ラインが最も多くなっています。
日帰り観光として台湾から近い福岡空港や那覇空港なども人気
桃園空港や台北松山空港、高雄国際空港など台湾の主要空港から2時間半で行ける福岡空港や、1時間で行ける那覇空港も訪日台湾人観光客が増えており、新定番の観光スポットと位置づけられています。
福岡へは日帰りでショッピングやグルメを楽しむ訪日台湾人観光客が多く、沖縄へは海を中心とした自然やグルメを目的として訪れています。
訪日台湾人観光客のメインとなる移動手段とは?
ほとんどの訪日台湾人観光客が成田・羽田・関西空港から訪日し、東京や大阪観光を中心としたグルメやショッピング、景勝地観光を楽しんでいます。
その間に最も利用される移動手段はJRで43.3%、続いて地下鉄が23.3%となっています。なお、交通パスは全体のおよそ9割以上が利用しており、台湾人は特にチャージ式のICカードパスの利用比率は他国を上回っています。
訪日台湾人観光客のタクシーやバスの利用客が少ない理由とは?
訪日台湾人観光客のタクシーとバスの利用率はともに8.0%と低くなっています。両者を使わない理由としてはタクシーは運賃が高いことがネックに感じるから、そしてバスは利用するための手段が分からない、情報が手に入らなかったという回答が最も多くなっています。
これらのことから、日本国内のバス会社は観光立国に向けたインバウンド対策が急務になっていると言えるでしょう。
訪日台湾人観光客の移動手段利用による満足度
JRを利用した訪日台湾人観光客の100%が程度に差はあっても「満足」だと回答しています。また、地下鉄については0.8%を除いて満足だという結果になっています。これらの満足した主な理由については、「快適さ」と「分かりやすさ」が挙げられています。
移動手段の分かりにくさが訪日台湾人観光客を悩ませている
JRや地下鉄などの移動手段の利用についてほとんどの訪日台湾人観光客が満足だと回答していますが、問題となっている点もあります。
「目的地を定める」「切符を買う」といったことに対する不満は他国の旅行客よりも半分以下となっていますが、「電車を乗り換える」「目的地に近い出口を探す」といった点については他国よりも若干悩む傾向にあるようです。
まとめ:移動手段のインフラ整備の充実化が求められている
近年、観光立国を目指すことを打ち出した日本政府ですが、交通機関の訪日外国人観光客へ向けたインフラ整備はまだまだ整ってはいない状況です。
今後、急速に対策が進むと思いますが、リピーター獲得のためにもまずはスマートフォンの交通アプリや観光サイトの充実が重要になると考えられます。
訪日台湾人観光客インバウンドデータ集
【10/16開催】宿泊施設の自社予約を増やす3つのポイントを解説!〜施設の認知拡大・予約導線づくり・予約率向上〜
株式会社movとtripla株式会社の共催により、「自社公式サイトの予約率向上に向けた最新施策」をテーマにセミナーを開催します。
インバウンド需要回復や国内旅行需要の高まりにより、宿泊施設に訪れるお客様は増えています。しかし、依然としてOTA経由の予約比率が高く、自社公式サイトの予約率が上がらない課題を感じている施設も少なくありません。
本セミナーでは、宿泊施設の認知向上と自社予約につなげるために必要な Googleビジネスプロフィール(GBP)・Googleマップの活用や口コミの重要性についてmovから解説。
そしてtripla社からは、公式サイト予約システムの最適化とGoogleマップとの連携によって、OTAと併用しながらも、自社予約を着実に伸ばしていくための実践的な施策をご紹介します。
<セミナーのポイント>
- Googleマップが施設の認知拡大・集客につながる具体的な事例を学べる!
- 自社予約システムとGoogleマップの連携による予約導線の作り方がわかる!
- 公式サイトで予約を確実に獲得するUI/UXがわかる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→【10/16開催】宿泊施設の自社予約を増やす3つのポイントを解説!〜施設の認知拡大・予約導線づくり・予約率向上〜
訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!
訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。
アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。
参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。
【インバウンド情報まとめ 2025年9月前編】PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に9月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年9月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!