韓国は諸外国の中でも最も距離が近い国です。その近さもあって訪日韓国人観光客は大変多く、平成25年(2013年)までは訪日外客数が実は最も多かった国でした。
中国・台湾からの訪日外客数の急激な増加で、平成27年には訪日外客数・消費額ともに第3位となりましたが、他の国と比較しても多いことに変わりありません。その訪日韓国人観光客が日本滞在中に買うものはなにでしょうか。
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訪日韓国人観光客の訪日旅行の特徴
訪日韓国人観光客は日本滞在中になにを買うのでしょうか。それは「なにを目的にした訪日観光なのか」ということにも関わってきます。観光庁発表の平成27年「訪日外国人観光客消費動向調査」によると、訪日韓国人観光客の平均宿泊日数は5.2日です。
近隣のアジア圏からの訪日外国人観光客は平均旅行期間が短いのですが、その中でも訪日韓国人観光客は特に短い期間となっています。
また、訪問地域は福岡県・大分県が他の訪日外国人観光客と比較して顕著に高い訪問率を示しており、また各国全体で高い訪問率の東京都・千葉県は比較的低い訪問率です。さらに沖縄県への訪問率はやや高くなっています。
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訪日中国人観光客に人気の都道府県ランキング
訪日中国人観光客は、日本のインバウンド市場で人数、消費額ともに最も大きな比率を占めています。訪日中国人観光客に人気の目的地は主に東京や大阪といった大都市ですが、近年リピーターの増加や、地方空港と中国核都市を結ぶ直行便の増加、体験の希少性を求める旅行者のトレンドを背景に、日本全国の各都市に対する関心も高まっています。2019年の訪日外国人数は全国籍3,188万人で、そのうち訪日中国人数は959万4,300万人を記録しました。訪日外国人市場全体で、950万人を超えたのは初めてのことです。また中...
訪日韓国人観光客の旅行目的
訪日韓国人観光客は訪日旅行になにを求めているのでしょう。一回の訪日でいろいろなところを満喫するよりも、手軽な海外旅行として近い空港、目的地を絞ったスポット的観光に訪日韓国人観光客の特徴があると考えられます。
訪日韓国人観光客の日本滞在中の消費額は平均80,529円、そのなかで「買物代」にあたるのは22,195円。宿泊数(滞在日数)が少ないことも影響していますが、訪日中国人観光客の消費額209,898円、買物代161,973円と比べると大きな差があり、日本製品を大量に買う「爆買い」とは全く違う旅行目的と言えるでしょう。
訪日韓国人観光客は買い物代をなにに使っているか
短期間で比較的低予算といえる訪日韓国人観光客ですが、購入率が高いのが「菓子類(78.4%)」です。各国全体の菓子類の購入率65.0%と比べても高い購入率であることがわかります。次いで多いのが「その他食料品・飲料・酒・たばこ(57.9%)で、さらに「医薬品・健康グッズ・トイレタリー(35.5% )」と続きます。医薬品・健康グッズ・トイレタリー商品と菓子類については、購入満足度の高さも特徴的です。
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訪日韓国人観光客の買い物リストの中身とは?:菓子類や医薬品、化粧品などが人気
韓国の人気ポータルサイト「NAVER」で「일본 여행 쇼핑 목록(日本旅行 ショッピングリスト)」と検索して出てくるブログには、どれも驚くほど似た内容のリストが出てきます。どのような商品が、どのような理由で買い物リストに含まれているのか知って、訪日韓国人観光客が買い物をする際の傾向を捉えましょう。 目次訪日韓国人観光客の買い物リストとは買い物リストの内容:中国同様化粧品とや医薬品などの日用品類が多数訪日韓国人観光客に人気の菓子類買い物リストに入るお菓子とは日本製の医薬品に対して良いイメージ...
訪日韓国人観光客があまり買っていないものはなにか
各国全体と比較して購入率が少ないものは「カメラ・ビデオカメラ・時計(2.7%)」「電気製品(3.8%)」「和服(着物)・民芸品(5.4%)」です。欧米からの訪日外国人観光客と比べると日本の伝統文化への関心は低く、ハイテク商品は自国内の買い物で間に合っているということが示されています。また、宿泊日数や予算からみて、高額商品の購入よりも低予算で気軽な海外旅行との傾向があると言えるでしょう。
訪日韓国人観光客が買う商品
韓国では、日本からの独立後、韓国内のテレビで日本のドラマや映画、日本語の歌の放送が法律で禁止されていました。しかしながら、1998年から2004年にかけて、日本の大衆文化が段階的に開放されたことにより、今ではポップカルチャーなどの文化交流が盛んに行われています。
韓国ドラマ、K-POPが日本で知られ、また日本の歌手やアイドルなどが韓国で知られるなど馴染みの深い国です。ポップカルチャーだけでなく、日本の菓子類は韓国内でも人気があり、訪日韓国人観光客にとって日本滞在中に気軽に手が出やすいものと言えるでしょう。
日本の医薬品などをよく知る訪日韓国人観光客
韓国内にも世界的なハイテク企業があり、日本製の品質に期待する買い物がやや少ない訪日韓国人観光客ですが、その中でも日本製を求める買い物が医薬品・健康グッズ・トイレタリー商品です。風邪薬・抗アレルギー薬・湿布薬・ハンドクリーム・洗濯用柔軟剤などが土産として購入されています。
まとめ:短期間・低予算で比較的単価の低いものを買う傾向
滞在中になにを買うのか、訪日韓国人観光客の訪日旅行の期間や予算とともに紹介しました。日本人がアメリカに電気製品を買いに行くことがないのと同様に、韓国人もまた日本にそのようなものは求めていないことがわかります。なにかを買うことを主目的にした旅行というよりも、近くて手軽な海外旅行が目的と考えられます。
<参照>
訪日韓国人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日韓国人観光客
2000年代から、日本語を学ぶ学生が増えています。その理由は、日韓交流の増加により日本語が就職に有利と判断され始めていること、日本文化に対する関心が高くなってきていることなどが挙げられます。実際に、韓国の日本語学習者数は約91万人(2006年)と世界の中でもトップで、世界の日本語学習者の約3割(30.6%)を占めていることになります。
訪日韓国人観光客の特徴
日本の製品やコンテンツに強い関心を持っており、距離的にも近い韓国はインバウンド消費を狙ううえで無視できない国のひとつです。リピーターが多く、自分の興味に合わせた旅行プランを練る傾向のある韓国人観光客は、東京都などの定番観光スポット以外にも足を運びます。
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