世界的に見ると旅行手配の方法はオンラインが主流となっています。とすれば、訪日外国人観光客も団体旅行・個人旅行にかかわらずオンラインで旅行の手配をするケースが多く、オンライン上で旅行手配が完結するOTA(Online Travel Agent/オンライントラベルエージェント)のインバウンド市場における重要度は高いと言えます。
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OTAとは?
OTA(Online Travel Agent/オンライントラベルエージェント)とは、オンラインのみ、つまりインターネット上だけで旅行商品の取引を行う旅行会社のことです。そのため、実店鋪を持つ旅行会社がオンラインでも旅行商品を販売している場合はOTAとは呼びません。
旅行者にとってのメリットは、店鋪と違い営業時間に縛られないため、24時間いつでも旅行商品を検索・比較・検討できることにあります。また、OTAでは宿泊と航空のセット販売を行うことが多くあります。実店舗や営業員のコストを削減できるこのOTAでは、これらのセット商品が格安で販売されているも人気の要因となっています。
OTAの代表的な企業は?
と、これだけではどのようなものがOTAかイメージがつかないと思われます。代表的な例を挙げると、国内企業では、楽天トラベル、じゃらん、一休.com、そして海外ではExpedia(エクスペディア)、Booking.com(ブッキングドットコム)、Agoda(アゴダ)などが有名です。

これらの旅行会社は、大手旅行代理店のJTBやH.I.Sなどと違って実店舗を持たず、オンラインのみでの旅行商品の販売となるため、OTAと区分されます。インバウンドにおいては、海外のExpedia(エクスペディア)、Booking.com(ブッキングドットコム)、Agoda(アゴダ)などが重要キーワードとなります。
国内外のOTA市場

それでは、国内外のOTAの市場規模はどうなっているのでしょうか?国土交通省により公表されている資料によれば、国内のOTA市場での総販売額は、2011年には9,895億円だったのが、2年後の2013年には26%増の1兆5,699億円まで成長しています。

対して、米国および欧州では、2013年時点でそれぞれ4兆5,960億円、4兆5,870億円の市場規模があり、日本のOTA市場の3倍の規模があります。
日本のオンライン販売比率は2013年時点で3割強程度であり、海外基準と比較し、日本はOTAの活用がまだ進んでいないことがわかります。
これには2つの要因が考えられ、1つは、日本国内の一般消費者におけるOTA認知の低さ、そして2めには、旅行商品を取り扱う事業者の消極的なOTA利用が考えられます。しかしながら、上記の画像を再掲すると、

と、海外OTAを含む「その他」のシェア率が2年間で2.4倍の急成長を遂げており、日本のOTA市場の底上げを担っているのは、国内消費者ではなく、インバウンド需要であることが推測されます。
まとめ:OTA市場は今後インバウンドで更なる成長か
インバウンド需要の高まりによって、海外OTAの活用の重要性が増してきています。
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この記事でも解説したとおり、国内OTAと比較し、海外OTAは圧倒的に閲覧者数が多く、したがってインバウンドを狙うのであれば海外OTAの活用は不可欠と言えるでしょう。
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<参考>
- JTB総合研究所:OTA
- トラベルボイス:旅館・ホテルと旅行会社・OTAの新たな関係、リアルエージェントに求められることは? -JATA経営フォーラム
- 国土交通省:日本のオンライン旅行市場
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