【速報】2016年のインバウンドは過去最高の2403.9万人!

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昨日2017年1月17日、JNTOより訪日外客数統計の2016年年間値が発表され、2016年のインバウンドは過去最高の2403万9千人であったことがわかりました。2015年の1973.7万人に対し、前年比21.8%増となり、初の2000万人突破。JNTOが統計を取り始めた1964年以降、最多の訪日者数となりました。

 

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2016年 2400万人突破!

JNTOの発表によれば、2016年のインバウンドは過去最高の2403万9千人となりました。当初の目標「2020年までに2000万人」を大幅に上回るペースでインバウンド需要が加熱。2000万人突破は2016年の10月30日時点で達成していました。

年間訪日外国人客数がついに2000万人突破! 熊本地震、爆買い終焉を乗り越えられた理由とは?

観光庁は平成28年(2016年)10月30日、訪日外国人客数が年間2000万人を突破したことを発表しました。従来、インバウンド需要拡大の目標とされていた数値で、達成されたのは今回が初。今年は熊本地震や爆買いバブルの終焉などネガティブな話題が散見されましたが、無事に1つの節目を迎えたかたちになります。https://twitter.com/Kanko_Jpn/status/792887867554930688さて、インバウンド市場は今後どうなっていくのでしょうか。年間2000万人超えという記...

今回の成果についてJNTOは、

市場別では、主要20市場のうち、ロシアを除く19市場が年間での過去最高を記録した。中でも中国は前年比27.6%増の637万人と全市場で初の600万人台に達し、昨年に引き続き最大訪日旅行市場となった。加えて、韓国が初めて500万人を、台湾が初めて400万人を超え、香港を加えた東アジア4市場は、前年比23.1%増の1,700万人超となった。
また、欧米豪9市場は前年比17.7%増の295万6千人と300万人に迫る規模となり、堅調に増加した。
と説明。
クルーズ船寄港数の増加や航空路線の拡充、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションに加え、ビザの緩和、消費税免税制度の拡充等が、主な増加要因として考えられる。
と分析しています。

このままのペースであれば4000万人も不可能じゃない

2013年からの訪日外客数推移

2013年からの訪日外客数推移

訪日外客数の推移を2013年から見てみると、順調にインバウンド市場が拡大されていることがわかります。

2017年以降については仮に今年の前年比増加率21%に対し、年々3%ずつ増加率が減っていったと仮定した場合の推移です。毎年3%ずつ落ちていった場合、2020年の前年比増加率は9%程度。とはいえ、東京オリンピックによる底上げを期待すれば、その程度で収まるとは考えられません。

現状で、充分に母数が確保されつつあるので、仮に今回の計算のように増加率が徐々に低下しても、4000万人の突破は不可能ではなさそうなことが見えます。

2013年から振り返るインバウンド市場

1つの節目が2015年。この年は円安、ビザ緩和、消費税免税などの影響で訪日中国人観光客が激増した年でした。訪日中国人観光客による「爆買い」が話題になったのもこの年です。

2013年〜2016年のインバウンド市場国籍別シェア率

2013年〜2016年のインバウンド市場国籍別シェア率

この推移をみてわかるように、2013年の訪日中国人観光客のインバウンド市場シェア率は韓国や台湾の後塵を拝するほどでした。しかしながら2014年から中国市場がシェア拡大。2015年には一躍トップに躍り出ます。

ドル円と人民元円の為替相場

ドル円と人民元円の為替相場

この訪日中国人観光客の爆発的な増加は、元円為替の推移と有意な相関があると考えられます。2014年半ばごろから急速に元高・円安に進み、2015年にピークを迎えます。

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このころの訪日中国市場の拡大の裏には、代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の存在もあり、その市場規模は中国国内で19兆円とも言われています。円安により、ソーシャルバイヤーにとって「旨味」が大きかったのが2015年のインバウンド市場でした。

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その後、2014年水準以上の円高になり、中国市場が心配されたものの、2015年に培ったブランディングによって訪日旅行人気が衰えなかったため、2016年もインバウンド市場シェア1位の座を守ったものだと考えられます。

 

各国のインバウンド市場推移

それでは、2013年から2016年までの各国の訪日外客数の推移、および2016年の概況について見ていきましょう。

訪日中国人観光客

中国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

中国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

前述の通り、インバウンド市場において訪日中国人市場が大きく伸びたのは2015年です。2014年の約241万人から499万人まで倍以上の伸びを見せました。2016年は前年比27.6%増の約637万人で、始めて年間600万人を突破。

訪日台湾人観光客

台湾の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

台湾の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

2016年は、台湾は前年比13.3%増で約417万人で過去最高を記録し、始めて400万人を突破しました。台湾での海外旅行先では1月から10月まで連続して首位を持続しており、日本旅行の人気が確立されています。

訪日香港人観光客

香港の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

香港の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

香港の2016年の訪日旅行者数は約184万人で過去最高を記録。リピーターが多い特徴のある香港市場では、地方観光が強かった1年でした。

訪日韓国人観光客

韓国の訪日旅行者数数推移(2013年〜2016年)

韓国の訪日旅行者数数推移(2013年〜2016年)

韓国の2016年の訪日旅行者数は約509万人で、初めて年間500万人を達成。熊本地震の影響を強く受け、心配されていた韓国市場でしたが、韓国で海外旅行ブームが後押しし、過去最高を記録しました。

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訪日タイ人観光客

タイの訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

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2016年のタイの訪日旅行者数は約90万人で、初めて90万人の大台を超え過去最高を記録しました。10月のプミポン国王の崩御をうけ、市場衰退が心配されたものの、11月、12月ともに増加しました。

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訪日米国人観光客

米国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

米国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

米国(アメリカ)の2016年の訪日旅行者数は、2015年に100万人の大台を突破してから更に旅行者数を伸ばし約124万人で過去最高を記録。トランプ大統領就任後の動向が気になるものの、インバウンド市場シェア率5位を誇る主要顧客の座をキープ。

訪日カナダ人観光客

カナダの訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

カナダの訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

2016年のカナダの訪日旅行者数は約27万人で過去最高を記録しました。カナダ国内の経済状況が悪化するなか、暦年と同様の増加率をキープしました。

訪日豪州人観光客

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豪州の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)
豪州(オーストラリア)の訪日旅行者数は、2016年には約46万人となり、過去最高を記録。初めて40万人の大台を突破しました。豪州の特徴は、日本が冬の時期に豪州が夏であること。比較的観光として閑散期になりやすい冬のシーズンを穴埋めしてくれる重要な顧客と言えます。

訪日英国人観光客

英国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

英国の訪日旅行者数推移(2013年〜2016年)

2016年の英国(イギリス)の訪日旅行者数は惜しくも30万人を突破できず約29万人。しかしながら過去最高を記録しています。6月のEU離脱による円高・ポンド安の影響が心配されたものの、今のところ大きな影響はない模様。

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まとめ:このままのペースで目指せ4000万人

2016年のインバウンド市場は、当初の2020年目標2000万人を大幅に超える2403万9千人の訪日外国人観光客が訪日しました。年々前年比の母数が増加しているので、増加率で見ると失速しているようにも見えるものの、現在のペースを維持できれば新目標4000万人への到達は夢ではなさそうです。

<参考>

【インバウンド情報まとめ 2024年11月後編】中国、タイの2025年祝日発表 ほか

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

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中国、タイの2025年祝日発表 ほか:インバウンド情報まとめ【2024年11月後編】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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