訪日中国人の金銭感覚を調査 中国より日本の方が高いと感じるサービスは、ダントツで「交通費」と判明 訪日ラボと中国トレンドExpressの共同調査で

一時期は「爆買い」現象によってインバウンド業界のみならず、あらゆる業界で一躍有名になった訪日中国人観光客。しかしながら、円高が続いた2016年以降、いわゆる「爆買い」、つまり高額商品の大量購入は収まっています。しかしながら、現在でもインバウンド市場では訪日外客数・消費額の観点からも最大の市場であることは変わりなく、また日用品類では未だ「爆買い」状態は続いている と言えます。

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訪日中国人の爆買いは本当は終わっていない - インバウンドレポート

2016年の約2404万人のうち637万人でおよそ27%、インバウンド消費額3兆7476億円のうち1兆4755億円でおよそ39%を占めているのが訪日中国人です。2016年、「爆買いは終わった」とメディアで喧伝されたのは記憶に新しいですが、その訪日中国人の消費行動について『爆買いは本当に終わったのか?』という視点で、解説

このようにインバウンド市場で最重要市場である中国市場。その主役である訪日中国人観光客は、実際のところ日本の何を高いと感じているのでしょうか?今回、訪日ラボは、ソーシャル・ビッグデータ分析に強みを持つ株式会社ホットリンクグループである株式会社トレンドExpressと共同で、訪日経験のある中国人に、中国のSNS weibo(ウェイボー)上で日本の物価に関する意識調査を実施しました。

訪日中国人の日本の物価に関する意識調査 概要

今回の調査では中国のSNS weibo(ウェイボー)を活用しました。調査期間は2017年5月で、調査対象はweibo(ウェイボー)上で「日本に行った」と書き込んだ男女50名ずつ合計100名となっています。

訪日中国人の日本の物価に関する意識調査その1「中国より日本の方が高いと感じる"サービス"は?」

「中国より日本の方が高いと感じるサービス」についてアンケートを取ったところ(複数回答可、カッコ内は回答者人数)、回答者全員がタクシー運賃を選択し、ダントツの1位 となりました。続いて2位が電車運賃(68名)、3位バス運賃(44名)という結果に。中国より高く感じる日本のサービストップ3は交通費が占めており、訪日中国人は日本の交通費に関する不満を持っているということがわかります。

4位が宿泊料(23名)となっているものの、今後、民泊新法の成立により民泊サービスの普及が、より進むことが見込まれるため、このカテゴリーにおいては「中国より高い」と思われることは減っていくものと見られます。

また6位の「カフェ」(8名)、8位「食事」(6名)、8位タイ「居酒屋・バー」(6名)であることから見るに、日本での食事については「中国より高い」というイメージはない模様 です。実際にweibo(ウェイボー)での書き込みでは、「高くないのに新鮮!」と回転すしが紹介されたり、「コンビニの安いカップ麺もおいしい」と感激が表現されていたりしており、コストパフォーマンスにこだわる様子がうかがえます。

一方、日本料理店での食事に「本当においしいけど、高すぎる」という書き込みも見られました。そのため、雰囲気やシチュエーションへの対価としての高額な価格設定には納得感を持っていない層が一部いることが伺え、やはり コストパフォーマンスを重視している ことが、より鮮明にわかります。

「中国より日本の方が高いと感じる"サービス"は?」から見えること

今回の調査では、訪日中国人は特に日本のタクシーの交通費の高さに不満を持っていることがわかりました。以前、訪日ラボでもお伝えしたとおり、訪日中国人は「日本のタクシーは高い・使う必要がない・わかりにくい」というイメージを持っています。

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訪日中国人観光客のタクシー利用:「コストが高そう」「分かりにくい」というイメージを払拭するには

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昨今のインバウンド政策では地方誘致の必要性が叫ばれていますが、地方において訪日外国人に周遊してもらうには、拠点空港や駅から観光地までの交通手段である「2次交通」が重要 になります。その2次交通の主役になるのがタクシーやバスであり、これらの運賃の調整や、わかりやすさの改善は今後のインバウンド市場において取り組むべき重要な課題となるでしょう。

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タクシー初乗り料金を値下げする実証実験:都内2km730円→1km410円で利用者が増大する結果に

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訪日中国人の日本の物価に関する意識調査その2「次に日本に来た時に買いたい"モノ"は?」

アンケートでは他に、訪日リピートしたさいに買いたい「モノ」についても質問しました(複数回答可、カッコ内は回答者人数)。

1位は生活用品(27名)で、2位の医薬品(16名)に大きく差をつけています。「次に日本に来た時に買いたい"モノ"は?」という質問なので、この結果から、実際に訪日時に購入して満足度が高かったモノを垣間見ることが出来ます。ここから、訪日経験のある中国人の日常生活において、日本の生活用品が浸透してきている という様子がうかがえます。

weibo(ウェイボー)での書き込みでは、泡せっけんや虫刺され後のケア用品を「日本の日用品は本当に使いやすい」とのコメントが見られ、また、柔軟剤では「安心できる」、幅の広い歯ブラシを「安くて使いやすい」と紹介する投稿が見られます。ここから、モノに対しても、性能や安全性、そしてコストパフォーマンスを重視する姿勢 がうかがえます。

「次に日本に来た時に買いたい"モノ"は?」から見えること

一時期よりは「爆買い」は鳴りを潜めたものの、日本製「生活用品」「医薬品」、さらには「食品」「ベビー用品」「化粧品」などは、未だ訪日中国人観光客から厚い支持を集めているようです。これらの商品は、ソーシャルバイヤー(代理購入)の主要利用者層である子持ち夫婦のニーズとも合致しており、近年上昇してきたニーズが、さらに確固たるものになっていることが推測されます。

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中国で19兆円の市場規模!代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の実態とは

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これらの 「生活用品」「医薬品」の特徴は消耗品類 であることです。そのため、今後のリピーターに繋げやすく、インバウンドにおける主力商品になっていきそうです。

まとめ:今後も訪日中国人観光客の動向には注目 中国経済動向も

いまなおインバウンド市場における中国市場は訪日外客数・消費額の両面からも最重要市場となっており、この構図は中国での政治的・経済的激変がない限りは、2020年の東京五輪まで続くものと思われます。

しかしながら、細かく見てみれば訪日中国人観光客のトレンドは刻一刻と変化しています。2015年までは「爆買い」「団体旅行」「ゴールデンルート」がキーワードだった訪日中国人観光客が、現在では「コト消費」「個人旅行(FIT)」「地方」に全面的ないし一部的にシフトしつつあります。

また、中国の経済成長はめざましく、徐々に日中間の物価格差は少なくなってきており、むしろ北京、上海、広州、深圳などの主要都市部では、東京よりも物価が高騰しているケースもあります。そのため、日本人目線での「中国人から見たら日本のものは全部高そう」などといったイメージのみでは判断を誤りかねず、やはりインバウンドマーケティングにおいては、 - ターゲットとする国の国民性を知る - ターゲットとする国の経済・政治状況を知る - ターゲットとする訪日外国人観光客のニーズを知る

といったことを、データを基にして戦略を立てていくことが必要になっていきます。

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日本企業にとってインバウンドの枠を越えた“中国にいる日本に興味を持つ中国人消費者”に情報を提供することは新たなビジネスチャンスとなっています。 「トレンドPR」は、クチコミ情報を重視する中国人消費者に対して情報を露出・拡散、最小コストで最大効果のブランディングを実現します。

 

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