こんにちは、ビヨンドの道越です。2017年も終わりが近づいてきました。本当に一年あっという間ですね。私は全国で講演させていただく機会や、地方の魅力を発信する機会に恵まれ充実した一年を過ごせました。みなさんはどんな一年でしたか?
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【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
インバウンドマーケティングの考え方についての話が聞きたい!〜忘年会で出会った方のつぶやき〜
先日、とある旅行関係者が集まる忘年会でとある方から「なんでインバウンド向けのセミナーって、4000万人行きますよ、6000万人行きますよ!というような、 超総論 の話か、中国では電子決済がスタンダードでアリペイを導入すると受け入れ力が・・といった 超各論 の話ばかりなんですか?」という話が出ました。
なるほど、私もセミナーに参加すると、そういった場面によく出会います。ですので、今日は 超総論と超各論の間をつなぐお話をインバウンドマーケティングの考え方 について考えてみようと思います。分かりやすく、インバウンドマーケティングを プロ野球に例えてお話します。
インバウンド対策を野球に例えると、攻撃と守備は?プロモーションも環境整備もどちらも大事!
インバウンドが野球だったら 攻撃はプロモーション で、守備は受け入れ環境整備 でしょうか。野球で守りは重要ですが、バッターが頑張って点を入れてくれないと試合に勝てないのと一緒で、いくら体制を万全に整えても、地方に外国人が来て宿泊や体験・消費を通じて経済貢献してくれないと税金や予算を投じて取り組む意味はありません。
でもどうしても人は「怒られたくない」「安心なところから始めたい」「目の前のことから始める」という守りの意識の方が強いので、ついつい守りから入ってしまいがち です。「国立公園を整備するぞ!」って号令がかかると「まずは綺麗なトイレを整備しよう」といったことから取り組んでしまうパターンですね。まずはトイレを使ってくれる外国人が来ないことには始まらない です。守備だけじゃなく攻撃も同様か、それ以上に投資をしないと試合には勝てません。もちろん野球もバンバン点が入るゲームは見ていて気持ちが良いように、インバウンドも旅行者がたくさん来て経済的に潤ってほしいものですね。
ですので、まずは自分たちの情報を発信して、来てもらわないことには始まらないのです。体制を整えて、準備万端になった!さあ誰もこない、では意味がありませんよね。外国人が来るようになって、初めて見えて来る課題やニーズもたくさんあります。ですので守備も攻撃もどちらも大切。集客や発信を始めながら、同時並行で、環境整備や受け入れ体制も整えて行けばいいのです。
良いバッターとはどんなバッター?インバウンドプロモーションのポイントは勝負コンテンツを明確にすること!外国人の視点やニーズを忘れずに。
さてインバウンドプロモーションが野球における攻撃でるとしたら、どうすれば点数が取れるのでしょうか?シンプルに考えると 良いバッター=良い観光資源をそろえることが大切 です。ただここでよく陥りがちな間違いなのですが、日本人向けの旅行での観光地が必ずしもインバウンド(外国人ピッチャーとの対戦)においては良いバッターではない ということです。
前回の記事で、スマホで撮影した「ホルモン焼きそば」の動画が口コミで拡散された事例を、紹介させていただきましたが、これは外国人向けには非常に良いバッターだったということです。なんでもかんでも狙いを定めずに、あらゆるものを「多言語化・多言語化」と進めるのは、費用とリソースだけかかってしまって、もしかすると日本人向けピッチャーだけの成績を頼りに打線を組むようなものです。外国人のピッチャーの球は非常に癖があり「歴史大好きボール」や「とにかく美味しいものが食べたいグルメボール」や「自然・絶景見たいですボール」を投げてきたり、またはゴールデンルートにしか投げてこないピッチャーなど、日本人ピッチャーと比較すると多様なニーズを持っています。
対戦相手が左ピッチャーだったら、左に成績の良いバッターを打線を組むことは野球では常識です。ただまだインバウンドでは、外国人ピッチャー別の打率を見た上でバッターを決めるといった取り組みにまでは発展しきっていないと感じています。対象国のピッチャーにだけヒットを打つバッターを打線に加えたり、日本人ピッチャーに強いバッター(特に国内の日帰り旅行で行くような穴場)をあえて外すといったことが、インバウンドで誘客をするには大切ではないでしょうか
バッター同士の役割は?プロモーションの軸になる“目的地になるコンテンツ”と国ごとにその他のコンテンツを分けよう。
野球にも一番バッターと四番バッターで役割が違うように、インバウンドのプロモーションにも役割の違いを分けて考えてみましょう。例えば広島県であれば、海外から わざわざこれを見にこようと言えるバッター は「平和記念公園」「宮島」でしょうか。打線で言えば不動の3番・4番 ですね。ただ口コミサイトを見ると欧米ピッチャーにはめっぽう強い「平和記念公園」は、中国の口コミサイトを見てみると大して人気ではないようです。(歴史を考えれば当然ですね)
バッター同士の役割で言えば、欧米に対して強い集客力を誇る「平和記念公園」ですが、それを見た後はどこにいくんでしょうか?「お好み村」も日によっては半数以上が外国人という日もあるようです。「お好み焼き」も良いバッターです。ただ「お好み焼き」を目当てに海外旅行をする外国人はかなり少ない と思います。「平和記念公園」や「宮島」の風景を見たくて広島に来て、結果「お好み焼」や「牡蠣」を食べるというこの順番を間違えてしまうといけません。
”目的地”になるホームランコンテンツと、内野安打コンテンツ
海を越えて「わざわざ日本にこよう」と思えるホームランバッターの様な観光地はそこまで多くありません。ホームランバッターがある地域はそれを軸に打線を組めばいいのですが、ホームランバッターがいない地域はどうすればいいでしょうか。
それは 上手く自分達のエリア以外のホームランバッターと打線を組むこと です。日本の行政区分は日本人にとっての常識ですが、外国人はそんなことは気にしません。私たちもラスベガスに旅行をしようと思う際に「ネバタ州に行ってくる」という意識はないのと同じです。
城崎温泉 のある豊岡市はこのバントヒットのような方法で上手く外国人を集客しています。それは旅マエでのPR(ホームランバッターの戦い方)はもちろんのこと、旅ナカでのPR(バントヒット)にも注力した戦い方です。京都や姫路に既に今来ている外国人に向けてPRをするという手法をとっています。
「旅行は事前に計画を決めて宿をとっているものでしょ?」と思われるかもしれません。英語で大手海外OTAでも 2割は当日予約 というデータもあります。つまり2割外国人はその後の予定を立てておらず、JRパスだけ持って日本に来てから行先を探しています。こういった守備の隙をついてボールを転がすという戦い方も可能です。訪日前からの情報発信で目的地にしてもらう事は、プロモーションでとても重要ですが、すでに勝負コンテンツを持っている地域や、たくさんの人が来ている観光地に今来ている外国人向けにPRしたり、周辺の地域と一緒にツアーを組んでPRするという手法も有効ですね!
まとめ
初心者の方にわかりやすいかな?と思い野球に例えてみましたが、逆に複雑になってしまった気もしますが・・・いかがでしょうか?弊社ビヨンドではSNSを使って訪日前・訪日中の外国人へピンポイントでターゲティング発信を施策として活用しますが、位置情報広告や動態データ分析ができるワイヤ・アンド・ワイヤレス社と在日外国人リサーチャーによる調査やコンテンツが作れるDeepJapanと一緒にインバウンドトライアングルというサービスをリリースしています。
こちらは野球で言えば打撃コーチのようなサービスで、クライアント様(監督)の右腕となって地域のバッターの打撃力を向上させています。また次回は具体的な事例や手法についてもご紹介したいと思います。次回もお楽しみに!
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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

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