【野球で例えるインバウンド対策:前編】わざわざ日本に来たいと思わせる「ホームランコンテンツ」と周遊を狙う「内野安打コンテンツ」を使い分けることの重要性

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こんにちは、ビヨンドの道越です。2017年も終わりが近づいてきました。本当に一年あっという間ですね。私は全国で講演させていただく機会や、地方の魅力を発信する機会に恵まれ充実した一年を過ごせました。みなさんはどんな一年でしたか?

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インバウンドマーケティングの考え方についての話が聞きたい!〜忘年会で出会った方のつぶやき〜

先日、とある旅行関係者が集まる忘年会でとある方から「なんでインバウンド向けのセミナーって、4000万人行きますよ、6000万人行きますよ!というような、 超総論 の話か、中国では電子決済がスタンダードでアリペイを導入すると受け入れ力が・・といった 超各論 の話ばかりなんですか?」という話が出ました。

なるほど、私もセミナーに参加すると、そういった場面によく出会います。ですので、今日は 超総論と超各論の間をつなぐお話をインバウンドマーケティングの考え方 について考えてみようと思います。分かりやすく、インバウンドマーケティングプロ野球に例えてお話します。

インバウンド対策を野球に例えると、攻撃と守備は?プロモーションも環境整備もどちらも大事!

インバウンドが野球だったら 攻撃はプロモーション で、守備は受け入れ環境整備 でしょうか。野球で守りは重要ですが、バッターが頑張って点を入れてくれないと試合に勝てないのと一緒で、いくら体制を万全に整えても、地方に外国人が来て宿泊や体験・消費を通じて経済貢献してくれないと税金や予算を投じて取り組む意味はありません。

でもどうしても人は「怒られたくない」「安心なところから始めたい」「目の前のことから始める」という守りの意識の方が強いので、ついつい守りから入ってしまいがち です。「国立公園を整備するぞ!」って号令がかかると「まずは綺麗なトイレを整備しよう」といったことから取り組んでしまうパターンですね。まずはトイレを使ってくれる外国人が来ないことには始まらない です。守備だけじゃなく攻撃も同様か、それ以上に投資をしないと試合には勝てません。もちろん野球もバンバン点が入るゲームは見ていて気持ちが良いように、インバウンドも旅行者がたくさん来て経済的に潤ってほしいものですね。

ですので、まずは自分たちの情報を発信して、来てもらわないことには始まらないのです。体制を整えて、準備万端になった!さあ誰もこない、では意味がありませんよね。外国人が来るようになって、初めて見えて来る課題やニーズもたくさんあります。ですので守備も攻撃もどちらも大切。集客や発信を始めながら、同時並行で、環境整備や受け入れ体制も整えて行けばいいのです。

良いバッターとはどんなバッター?インバウンドプロモーションのポイントは勝負コンテンツを明確にすること!外国人の視点やニーズを忘れずに。

さてインバウンドプロモーションが野球における攻撃でるとしたら、どうすれば点数が取れるのでしょうか?シンプルに考えると 良いバッター=良い観光資源をそろえることが大切 です。ただここでよく陥りがちな間違いなのですが、日本人向けの旅行での観光地が必ずしもインバウンド(外国人ピッチャーとの対戦)においては良いバッターではない ということです。

前回の記事で、スマホで撮影した「ホルモン焼きそば」の動画が口コミで拡散された事例を、紹介させていただきましたが、これは外国人向けには非常に良いバッターだったということです。なんでもかんでも狙いを定めずに、あらゆるものを「多言語化・多言語化」と進めるのは、費用とリソースだけかかってしまって、もしかすると日本人向けピッチャーだけの成績を頼りに打線を組むようなものです。外国人のピッチャーの球は非常に癖があり「歴史大好きボール」や「とにかく美味しいものが食べたいグルメボール」や「自然・絶景見たいですボール」を投げてきたり、またはゴールデンルートにしか投げてこないピッチャーなど、日本人ピッチャーと比較すると多様なニーズを持っています。

対戦相手が左ピッチャーだったら、左に成績の良いバッターを打線を組むことは野球では常識です。ただまだインバウンドでは、外国人ピッチャー別の打率を見た上でバッターを決めるといった取り組みにまでは発展しきっていないと感じています。対象国のピッチャーにだけヒットを打つバッターを打線に加えたり、日本人ピッチャーに強いバッター(特に国内の日帰り旅行で行くような穴場)をあえて外すといったことが、インバウンドで誘客をするには大切ではないでしょうか

バッター同士の役割は?プロモーションの軸になる“目的地になるコンテンツ”と国ごとにその他のコンテンツを分けよう。

野球にも一番バッターと四番バッターで役割が違うように、インバウンドのプロモーションにも役割の違いを分けて考えてみましょう。例えば広島県であれば、海外から わざわざこれを見にこようと言えるバッター は「平和記念公園」「宮島」でしょうか。打線で言えば不動の3番・4番 ですね。ただ口コミサイトを見ると欧米ピッチャーにはめっぽう強い「平和記念公園」は、中国の口コミサイトを見てみると大して人気ではないようです。(歴史を考えれば当然ですね)

バッター同士の役割で言えば、欧米に対して強い集客力を誇る「平和記念公園」ですが、それを見た後はどこにいくんでしょうか?「お好み村」も日によっては半数以上が外国人という日もあるようです。「お好み焼き」も良いバッターです。ただ「お好み焼き」を目当てに海外旅行をする外国人はかなり少ない と思います。「平和記念公園」や「宮島」の風景を見たくて広島に来て、結果「お好み焼」や「牡蠣」を食べるというこの順番を間違えてしまうといけません。

”目的地”になるホームランコンテンツと、内野安打コンテンツ

海を越えて「わざわざ日本にこよう」と思えるホームランバッターの様な観光地はそこまで多くありません。ホームランバッターがある地域はそれを軸に打線を組めばいいのですが、ホームランバッターがいない地域はどうすればいいでしょうか。

それは 上手く自分達のエリア以外のホームランバッターと打線を組むこと です。日本の行政区分は日本人にとっての常識ですが、外国人はそんなことは気にしません。私たちもラスベガスに旅行をしようと思う際に「ネバタ州に行ってくる」という意識はないのと同じです。

城崎温泉 のある豊岡市はこのバントヒットのような方法で上手く外国人を集客しています。それは旅マエでのPR(ホームランバッターの戦い方)はもちろんのこと、旅ナカでのPR(バントヒット)にも注力した戦い方です。京都や姫路に既に今来ている外国人に向けてPRをするという手法をとっています。

「旅行は事前に計画を決めて宿をとっているものでしょ?」と思われるかもしれません。英語で大手海外OTAでも 2割は当日予約 というデータもあります。つまり2割外国人はその後の予定を立てておらず、JRパスだけ持って日本に来てから行先を探しています。こういった守備の隙をついてボールを転がすという戦い方も可能です。訪日前からの情報発信で目的地にしてもらう事は、プロモーションでとても重要ですが、すでに勝負コンテンツを持っている地域や、たくさんの人が来ている観光地に今来ている外国人向けにPRしたり、周辺の地域と一緒にツアーを組んでPRするという手法も有効ですね!

まとめ

初心者の方にわかりやすいかな?と思い野球に例えてみましたが、逆に複雑になってしまった気もしますが・・・いかがでしょうか?弊社ビヨンドではSNSを使って訪日前・訪日中の外国人へピンポイントでターゲティング発信を施策として活用しますが、位置情報広告や動態データ分析ができるワイヤ・アンド・ワイヤレス社と在日外国人リサーチャーによる調査やコンテンツが作れるDeepJapanと一緒にインバウンドトライアングルというサービスをリリースしています。

こちらは野球で言えば打撃コーチのようなサービスで、クライアント様(監督)の右腕となって地域のバッターの打撃力を向上させています。また次回は具体的な事例や手法についてもご紹介したいと思います。次回もお楽しみに!

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この記事の筆者

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株式会社BEYOND

株式会社BEYOND 代表取締役兼SNSマーケティング・インバウドマーケティングプロデューサー、道越 万由子。新卒から10年以上IT業界でWEBマーケティングに従事し、インバウンドPR・SNSマーケティングプロデューサーとして活躍。2015年より、海外・SNSマーケティング事業を立ち上げ、自治体や大手企業の海外マーケティングの運営やインバウンド集客の100社以上のプロデュースに携わる。また、現在は日本のインバウンドをSNSで盛り上げるため社団法人JIF日本インバウンド連合会の理事なども務め年間50回以上全国の自治体や企業向けにも多数講演を実施。

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