インバウンド市場は年々拡大の一途となっており、昨年2017年の訪日外客数は前年比+19.3%の2,869万人という結果で、2018年は3,000万人時代が射程圏内と見られます。2020年を目前に控えた今、インバウンドビジネスは、外国人による需要の面からも、日本側の受け入れ体制の面からも次のステップに進みつつあります。
2015年から2017年にかけて、インバウンドは「モノ消費」から「コト消費」へ大きな転換を見せました。これによって、インバウンドはまさに多様化の時代に突入しており、インバウンドビジネスもさまざまな広がりを見せています。
そこで、日経BP社では、この激動のインバウンド市場において情報収集・交流の場として、「海外&インバウンド マーケティング2018」を開催します。7月18日(水)から20日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催するこのイベントについて「地方」「富裕層」「ナイトタイムエコノミー」の3つの視点からおすすめのポイントをご紹介しましょう。
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「海外&インバウンド マーケティング2018」開催:7/18〜20@ビッグサイト
日経BP社では、日本の国際競争力を高めるための総合イベント「グローバルビジネスWEEK」を2018年7月18日から20日にかけ、3日間開催します。
本開催では、2015年から2年連続で開催してきた「インバウンド・ジャパン」をパワーアップさせ「海外&インバウンド マーケティング2018」装いを新たにして開催しています。インバウンドのみならず、海外展開や越境ECなどにもフォーカスをあて、「日本を世界に売り込む」ための総合見本市、および関連ビジネスの情報交換の場として期待されます。
また、「グローバルビジネスWEEK」では、インバウンドと海外ビジネスに関連する領域として、海外展開や進出をするためのノウハウ・ソリューション情報を得られるイベント「グローバルビジネスサポート2018」、そして、海外関連事業に取り組む上で大きな課題となる人材育成や海外人材活用をテーマにしたイベント「グローバル人材2018」も同時開催され、まさに「グローバルビジネス」の総合展といった装いとなっています。
「海外&インバウンド マーケティング2018」で気になる3つの視点
さて、今回の「海外&インバウンド マーケティング2018」においては、昨今のインバウンドビジネスにおいて重要なキーワードとなる領域において、さまざまなセミナー、出展が予定されています。
そのなかでも、最も注目すべき3つの視点があります。すなわち「地方」「富裕層」「ナイトタイムエコノミー」です。それぞれの視点がなぜ重要なのか?それに関連する「海外&インバウンド マーケティング2018」のコンテンツについてご紹介しましょう。
「地方」の活性化がなぜ重要?
インバウンドビジネスにおいて「地方活性化」や「地方創生」が一つのキーワードとなっているのは訪日ラボで幾度となくお伝えしているとおりです。あらためて解説するのであれば、インバウンドと地方活性化の相性が良い理由は「交流人口」という考え方が、その背景にあります。
そもそも、「観光立国」「インバウンド」といった観光で日本経済を盛り上げよう、という方向に日本がかじを切ったのも、日本の内需縮小にあります。この少子高齢化の時代にあって、同時に、東京など大都市への一極集中が止まらない中、地方の人口流出に歯止めがきかない、つまり「定住人口」が減り続けている現状があります。
そこで、減ってしまった定住人口分の消費を補填するために、仕事や観光などで”外”からの流入する「交流人口」が重要です。その補填のためには、交流人口1人あたりの消費額の大きい訪日外国人の誘致が非常に重要であり、したがって地方活性化のためにインバウンドが話題となっているのです。
「地方活性化」関連のおすすめのセミナー
- タイトル:インバウンド誘客を中心とした地域への貢献
- 登壇者:日本航空 常務執行役員 二宮秀生氏
- 日時:2018/07/19 11:00 ~ 11:40
- 概要:
- 日本航空では、2020年の政府目標のインバウンド4,000万人時代に向けて、色々な取り組みをしています。本セミナーではインバウンドの現状から地方誘客の重要性や日本航空の目指す方向性及びインバウンドの具体的取り組みについて講演します。
<このセミナーに申し込む>
https://ers.nikkeibp.co.jp/user/contents/2018y0718gbw/index.html#K23-21A
「富裕層」の獲得がなぜ重要?
今後の日本のインバウンドにおいて、「富裕層」需要の取り込みは重要な課題だと考えられています。観光庁がまとめた「訪日プロモーション事業等について」においても、プロモーション強化について言及されています。
富裕層需要は、通常のインバウンド需要とは全く別の市場と捉えることができます。同じ国籍だったとしても、情報収集先や興味・関心、訪日旅行に求める事などに違いが見られ、適切なターゲティングが必要だとされています。
例えば、富裕層は日本旅行において「リラックス」を求める傾向が強いです。したがって、地方の1箇所を拠点とし、その周辺を周遊し、消費するという行動パターンがあります。
前項でも触れたとおり、インバウンドが注目を浴びたのは日本経済の内需減退の補填をどうするか?という文脈があります。交流人口による消費額の増大において、このように、ひときわ「コト消費」的な行動をし、なおかつ消費ポテンシャルの大きい富裕層インバウンドは、地方において特に重要となるのです。
「富裕層」関連のおすすめのセミナー
- タイトル:インバウンドを起点とした上質な体験サービスの作り方 地方創生推進交付金の活用法
- 登壇者:内閣府 地方創生推進事務局 総括参事官 堺井 啓公 氏
- 日時:2018/07/19 12:00 ~ 12:40
- 概要:
- 政府は2020年に訪日観光客4000万人を目標にしています。観光客に上質な体験を提供するための環境づくりが必要です。内閣府は年間1000億円の地方創生推進交付金として、自治体による自立を目指した取り組みを支援しています。交付金の概要のほか、インバウンドを起点とした上質な体験サービスの作り方について紹介します。
<このセミナーに申し込む>
https://ers.nikkeibp.co.jp/user/contents/2018y0718gbw/index.html#P22-22A
「ナイトタイムエコノミー」の発掘がなぜ重要?
「ナイトタイムエコノミー」というと非常に専門的なイメージが付きまといますが、簡単に言えば、『夜消費できる場所を提供する』ことです。それは、盛り場などの「ナイトライフ」的なものに限らず、レストランなどの飲食店、ドラッグストアなどの小売店、さらには美術館や博物館などの観光スポットも含みます。
このナイトタイムエコノミーに積極的な取組を見せているのが大阪です。大阪観光局 マーケティング室の「外国人夜間動向調査」によれば、大阪を観光する訪日外国人は、22時を境にして活動している人が大幅に減少しています。
また、施設別に活動を見ていくと、20時〜22時代と早めの時間帯にホテルに戻っている訪日外国人が多いこともわかり、この調査から、訪日外国人向けの夜間の観光資源が魅力だと考えられていない、もしくはその存在を知られていないという示唆が得られます。
大阪府でさえ、この様子であることから、各店舗や施設の閉店時間が都市部より早い地方においては、よりナイトタイムエコノミーの発掘が重要になると考えられます。
「ナイトタイムエコノミー」関連のおすすめのセミナー
- タイトル:世界の高みを目指して 〜24時間国際観光都市大阪のチャレンジ〜
- 登壇者:大阪観光局 理事長(局長) 溝畑 宏 氏
- 日時:2018/07/20 12:00 ~ 12:40
- 概要:
- 大阪は東京一極集中に対抗した一極を担うため観光を基幹産業として官民あげて取り組んでいます。昨年外国人旅行客数1111万人、消費額1.2兆円、今後は2019年G20開催、ワールドカップラグビー、2020東京オリパラ、関西ワールドマスターズ、IR(カジノを含む統合型リゾート)、2025大阪万博誘致などで世界の高みを目指します。
<このセミナーに申し込む>
https://ers.nikkeibp.co.jp/user/contents/2018y0718gbw/index.html#K23-32A
3つの視点に対応する「海外&インバウンド マーケティング2018」のコンテンツ
以上、最近のインバウンドにおいて重要な3つのキーワード「地方」「富裕層」「ナイトタイムエコノミー」について解説しましたが、どのキーワードにおいても『地方』に集約されることがおわかりいただけたかと思います。
冒頭でご紹介した「海外&インバウンド マーケティング2018」では、これらのキーワード、特に「地方活性化」に関連したコンテンツが豊富に用意されています。「グローバルビジネスWEEK」全体で、7月10日現在、77件のセミナーが開催予定となっています。
そのなかでも、「地域活性化」をテーマにしたセミナーだけで10件が予定されており、本イベントがいかに地方活性化に力を入れているかが伺えます。 また、地方活性化関連ソリューションはもちろんのこと、さまざまなインバウンドビジネスに関する悩みや要望に応える各社の出展が予定されています。
なお、おすすめのピックアップセミナーは、以前の記事もご確認下さい。
地域活性化、ナイトタイムエコノミー、コト消費、外国人視点…最近インバウンドで話題のキーワードをおさえたセミナーが続々!「海外&インバ
政府目標の節目、そして東京五輪のある2020年に向けてインバウンドビジネスが年々盛り上がりを見せています。2017年のインバウンド市場は、訪日外客数にして前年比+19.3%の2,869万人、消費額にして前年比+17.8%で大台超えの4兆4,162億円と、大躍進を遂げました。今でも記憶に新しい「爆買い」現象が2015年に最盛期を迎え、失速するにつれインバウンド市場は多様化と激動の時代となりました。大きな変化として「コト消費」が進み、また最近では「夜遊びができない」ナイトタイムエコノミーが声高...
まとめ:最新のインバウンドビジネスの潮流を掴む
今回ご紹介した「地方」「富裕層」「ナイトタイムエコノミー」などのキーワードの出現からもわかるように、インバウンドビジネスは多様化と明確化が進んできており、それに合わせた対応が必要になってきています。
すなわち、一昔前のインバウンドのように「多言語化すれば大丈夫」「とりあえず免税店対応」といった単純な施策では効果があまり望めないものになりつつあります。
だからこそ、最新の情報を常にキャッチアップすることが重要であり、今回ご紹介した「海外&インバウンド マーケティング2018」などは、その情報収集の場として活用することをおすすめします。
なお、セミナーについては予定人数を超えた場合申込みが締め切られてしまうとのことですので、興味があるセミナーについては、早めに申し込みをしておくと良いでしょう。ただし、もし事前登録が締切になっていても、当日会場での受け付けで受講できるケースもありますので、会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
<問い合わせ>
「海外&インバウンド マーケティング2018」の来場に関する詳細情報はこちらから。お問い合わせは以下まで。
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中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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