訪日客宿泊者数 3年でなんと6倍!伊勢志摩サミット後の「海女小屋体験」ブームに沸く鳥羽市:MICEの経済効果を一瞬で終わらせない秘訣とは?

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平成28年5月26・27日に三重県で開催された伊勢志摩サミット。サミットはMICEの一つであり、その位置づけや規模からもMICEの経済効果を検証するための重要なサンプルと考えられます。

伊勢志摩サミットは開催地域に経済的な恩恵・いわゆるMICE経済効果をもたらしたのでしょうか? 伊勢志摩サミットが開催された三重県鳥羽市の観光課が発行した平成28年度・29年度の観光統計資料から検証しました。

MICE(マイス)参加外国人

国際会議に代表されるMICE(マイス)。そのMICEを誘致することの経済効果は非常に大きいと言われています。観光庁の調査では、日本全国の 2015年のMICEによる経済効果の総額は5905億円 となり、会議に参加した外国人1人当りの消費額は約26万4000円 で、一般的な訪日外国人1人あたりの旅行支出を 10万円程度上回る 結果となり、今後の日本のインバウンド市場の底上げに貢献するものとして期待が集まっています。インバウンド受け入れ環境整備についてより詳しい資料のダウンロードはこちら「翻訳...

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伊勢志摩の三重県鳥羽市は古くから「お伊勢さん」として親しまれた観光都市

伊勢志摩サミットが開催された三重県鳥羽市は日本国内でも有数の観光の街です。古来より伊勢神宮を擁し、江戸時代にはお伊勢参りで一度は訪れたいと日本中の人々が憧れていた街です。

年間を通してみると修学旅行生が訪れる季節と年始の初詣に観光客が増えます。20年に一度の伊勢神宮の式年遷宮や、皇室行事(元号の変わるとき)などに宿泊数が増えるという特徴があります。

もともとおもてなしに慣れた土地柄で多数の観光客を受け入れてきた伊勢志摩地区ですが、サミット後の鳥羽市の宿泊者数はサミットをきっかけにどのように変化したのでしょうか?

鳥羽市の訪日外国人観光・好調さが宿泊者数の激増から確認できる

平成26年のサミット後、鳥羽市を訪れる人の数は全体でみると伸び悩み・もしくは減少しているような印象すら受けます。(三重県鳥羽市観光課作成の観光統計資料による)

三重県鳥羽市観光課「H29観光統計資料」より抜粋

三重県鳥羽市観光課「H29観光統計資料」より抜粋

しかしサミット後、訪日外国人の宿泊数は毎年伸びています。鳥羽市観光課が作成した上のグラフから、近年の訪日外国人の宿泊者数推移だけを抜粋して作成したグラフが下です。

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

リーマンショック・東日本大震災を経て低迷していた訪日外国人観光客が、平成28年の伊勢志摩サミット直前から激増**していることが読み取れます。

訪日外国人誘致に繋がった「第2次鳥羽市観光基本計画前期アクションプログラム」

鳥羽市は伊勢志摩サミットで集めた世界的な注目を鳥羽の文化発信に繋ぐための「第2次鳥羽市観光基本計画前期アクションプログラム」に取り組んできました。

インバウンド宿泊38,000人泊を目指す 伊勢志摩サミットで注目を集めた三重県・鳥羽市の今後のインバウンド対策を探る

三重県では三重県誕生から140年の節目である平成28年に伊勢志摩サミットが開催。県内でジュニアサミット、プレスツアーなどが行われ、世界中から注目を浴びました。これを受けて三重県を訪れる訪日外国人観光客の数が増加、鳥羽では海女文化、真珠などがインバウンド注目を集めたようです。一般的にはサミット開催前後で国内外の観光客が増加すると言われていますが、三重県・鳥羽市の場合はどうだったのでしょうか?また、国内外の観光客誘致に対する鳥羽市の今後の方針とはどのようなものなのか見ていきましょう。 目次三重...

三重県鳥羽市観光課が発表した「H29観光統計資料」を分析すると、訪日外国人観光客誘致に関してこのプログラムが高い成果を上げていることが証明されたのです。

「海女小屋体験」は「鳥羽水族館」よりも訪日外国人観光客に人気

下の図が鳥羽市の訪日観光客人気スポットTOP3です。「第2次鳥羽市観光基本計画前期アクションプログラム」で推した海女小屋体験アクティビティが人気急上昇となっているのがわかります。

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

国内観光客の人気スポットと比べるとその傾向の違いがよくわかります。

国内観光客には鳥羽水族館が圧倒的な人気です。ミキモト真珠島は人気5位・海女小屋体験アクティビティはランク圏外となっています。

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

海女小屋体験の中でも人気断トツの「はちまんかまど」外国人の心にささるホームページ作りを実践

三重県鳥羽市観光課の資料に掲載されている海女小屋体験は3件あります。「海女文化資料館・海女の家五左屋」「相差かまど」そして「はちまんかまど」です。

その中でも群を抜いた成長ぶりを見せているのが「はちまんかまど」です。

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

三重県鳥羽市観光課 H28・29観光統計資料より・訪日ラボ制作

「はちまんかまど」のホームページを見てみると、その人気の秘密がわかります。

訪日外国人向けホームページ成功の秘訣①見て楽しい

写真を多用した、視覚に「楽しい」と訴えかけるデザインです。ターゲットとする外国人の笑顔写真を使用し「ここなら楽しい体験ができそうだ」と思わせます。

訪日外国人向けホームページ成功の秘訣②わかりやすい英語

英語版ホームページは分かりやすい英語表現です。センテンスは短くシンプル英語ネイティブでない人も理解しやすい表現です。

訪日外国人向けホームページ成功の秘訣③大事なメッセージは「ど真ん中」中央に配置

明確なメッセージの発信です。ホームページのど真ん中に「バス送迎」「WiFi可」「礼拝所あり」を打ち出しています。外国人が感じる交通機関や通信への不安や、宗教上の懸念を払しょくしています。

まとめ:伊勢志摩サミットで集めた注目を地元文化発信に結び付け、それをアクティビティ化するという見事な流れを作った三重県鳥羽市

MICEで会議やミーティングを地元に招致したところで、実際はどれほどの経済効果があるのか、迷っている場合も多いかと思います。

伊勢志摩サミットを行った三重県鳥羽市の例をとると、国際的な会議で集めた注目を地元文化発信に結び付け、それをアクティビティ化するという見事な流れを作り出しており、成功したということができそうです。

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<参考>

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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

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  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

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【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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