2018年1月〜6月までの訪日外客数は、昨年の15%増で伸びており、このままのペースで行くと、3,000万人を超えると予想されています。このように、訪日外客数は今後も増えていくことが予想され、日本に訪れる外国人はさらに増えていくでしょう。
そんな中でFITが増加傾向にあり、日本全国各地に訪日外国人が訪れております。そんな中で、人気スポットの1つとして挙げられるのが、上野アメ横市場です。今回は、訪日ラボが上野アメ横市へ行き、現地をレポートしてきました。
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訪日外国人が集まる上野アメ横市を現場リポート
近年、上野アメ横市場が訪日外国人で賑わいを見せています。2016年に台東区が発表している年間観光客数は5061万人でした。そのうち、外国人観光客数が830万人を記録しているとのこと。
このように、訪日外国人から人気を得ている上野アメ横市。ではなぜ、人気なのでしょうか?その理由を探るべく、訪日ラボが上野アメ横市に実際に行ってみて、調査をしてきました。
訪日客が買い物に殺到する「多慶屋」のインバウンド対策
御徒町駅を降り、アメ横へ行く前にまず初めに足を運んだのが、紫色のディスカウントショップで有名な多慶屋です。わざわざ、多慶屋に買い物に来るために、上野に訪れる訪日外国人もいるほど人気のお店です。
人気の秘訣としては、家電製品、お菓子、ブランド物、日用品、衣類など様々なものが安く買えるということが挙げられます。ドン・キホーテに近いようなお店の構成になっています。
お店の入口には、多言語でのフロアガイドが配られていました。このような所からインバウンドに力を入れているのが伺えます。
訪日外国人から人気の化粧品コーナーには、バーコードをかざすだけで、商品情報を多言語で表示をしてくれるPaykeが設置されていました。Paykeを活用すると、訪日外国人向けの商品説明の時間が短縮されます。
さらに、今まで商品情報を知ろうと思っても、知ることができなかった訪日外国人にも、知ってもらうことができます。そのため、商品について理解することができるので、購買され、売上を上げることができます。
レポートに訪れた当日も、訪日外国人がPaykeを活用している姿が見られました。
導入で売上36%アップも!訪日客に”正しい商品情報をもれなく伝える”ためのインバウンド向け販促アプリ「Payke」とは?【インタビュー】
株式会社Paykeが提供する商品の多言語化対応ソリューション「Payke」が話題をよんでいます。2017年3月8日に開催された「起業家万博」(総務省、国立研究開発法人情報通信研究機構主催)では、最優秀賞の「総務大臣賞」を獲得。2017年中旬頃には約2億円の第三者割当増資を実施しています。そもそも、Paykeとはどんなサービスなのか?どのような活用事例があるのか?株式会社Payke 代表取締役の古田奎輔氏にインタビューをしてきました。株式会社Paykeのインバウンドソリューション資料を無料で...
訪日中国人の中で最近話題になっているのがこの水筒です。水筒のカバーが中国人ウケするデザインらしく、お土産として買っていく訪日中国人が多いとのこと。WeiboやWeChat上で話題となっています。
お菓子コーナーでは、このようにポップを作成してアピールしています。抹茶などの訪日外国人ウケするフレーバーのお菓子が多く置いてありました。
いざ、アメ横へ
多慶屋を後にした訪日ラボは、上野アメ横市場に向かいました。平日の18時頃に上野アメ横市場に到着。活気があり、東アジア圏の訪日外国人だけではなく、白人の方や、イスラム系など様々な人種の方々がいました。
たこ焼き屋に並ぶ、訪日外国人
たこ焼き屋に並ぶ訪日外国人の方々。数日前に、大阪城付近でたこ焼き屋を行っていたお店が3年間で5億円も売上、その売上を脱税していたことがバレてしまったというニュースがありました。
その売上のほとんどが訪日外国人による売上だったとのこと。たこ焼きが訪日外国人から人気の食べ物だということがよくわかりますが、上野でも上記のように行列ができるほどたこ焼きが人気でした。
WeChatPayが使える八百屋
上野アメ横市場を歩いていると、お店にWeChatPayが使えるお店が多く見られます。上記の写真では、八百屋でWeChatPayを導入しておりました。
訪日外国人を受け入れる上で、重要になってくる決済対応。特に訪日中国人は現金を持つ習慣がなく、ほとんど、AlipayやWeChatPayで支払いを行います。訪日中国人を受け入れる上で、決済対応することは、必須の対応になるでしょう。
上記のように、お店の前で購入したものを食べる訪日外国人の方々。上野アメ横市場は東アジアの方々が多そうな印象がありますが、意外にも、イスラム系や欧米系など様々な訪日外国人がいました。
買い物ができるだけではなく、食べ歩きができるということから、食に関心が高い、欧米系の外国人も多いのではないかと考えられます。
さらに、アメ横市場は、アラブやトルコにあるスークと呼ばれる市場と雰囲気が似ているため、イスラム系訪日外国人が訪れやすいのではないかと考えられます。
上野アメ横市場に訪日外国人が集まる3つの理由
今回、上野アメ横市場に訪れてみてわかった、訪日外国人から人気の理由をまとめてみました。
1.食べ歩きができる
観光庁が公開している「訪日外国人消費動向調査、平成29年 年次報告書」によれば、訪日前に期待していたことを複数回答で尋ねたところ、「日本食を食べること」が68.3%と最も多い回答となっております。
このように、訪日外国人が日本旅行において、日本食を食べることに期待しています。上野アメ横市場では、たこ焼きや日本の美味しいフルーツ、海鮮物などが、わかりやすい価格で、食べ歩きすることができます。
価格がわかりやすく、手軽に食べ歩きができるということで、訪日外国人から上野が人気なのであると考えられます。
2.買い物ができる
先ほどもお伝えした「訪日外国人消費動向調査、平成29年 年次報告書」の訪日前に期待知っていること調査によると、日本食を食べることの次に、ショッピングをすることを期待しています。
上野アメ横市場で、買い物をすることができますし、上野アメ横市場のすぐ近くに、多慶屋もあります。訪日外国人にとって買い物をするには、上野アメ横市場はとても良い立地なのではないでしょうか。
3.アクセスが良い
3つ目はアクセスが良いことが挙げられます。東京駅からも歩いていけますし、電車で数分で着きます。さらに、羽田や成田空港からも、バスや電車で約1時間程度で訪れることができます。渋谷などの訪日外国人に人気な観光地からも近いです。
観光をする上で、アクセスが良いことはとても重要です。様々な場所からアクセスがいいため、上野アメ横市場は、訪日外国人から人気なのだと考えられます。
まとめ:ポイントは食!明朗会計は訪日客を取り込む上で必須!
観光庁が公開している「訪日外国人消費動向調査」にもある通り、訪日外国人は、日本で食事をすることに期待しています。実際に上野に訪れてみると、数多くの訪日外国人が食べ歩きをしていました。
モノ消費よりも、コト消費が騒がれてきておりますが上野アメ横市場は、日本食を手軽に食べられる市場として、訪日外国人から人気の模様。さらに、価格もわかりやすく表示しているので訪日外国人からしたら安心して買うことができるのでしょう。
今後も上野アメ横市場に訪日外国人が集まってくるポテンシャルを感じました。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
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