【事例アリ】Alipay(アリペイ・支付宝) | キャッシュレス社会・基本情報・2つの支払い方法・導入事例3件

中国や欧米を中心にキャッシュレス化が進んでいます。キャッシュレスにも様々な形態がありますが、近年は中国のモバイル決済が注目を集めています。

中国のキャッシュレス化は、プラスチックのクレジットカードを用いた決済ではなく、スマートフォンアプリに表示するQRコードやバーコードによるモバイル決済「Alipay」「WeChat Pay」の普及により、非常に発展しています。

中国ではこうしたモバイル決済がユーザーに支持され、キャッシュレス比率は現在およそ60%にまで達するとの調査結果もあります。

日本のキャッシュレス比率は中国やその他の国と比べても低く、現在約20%程度です。こうした潮流に取り残されまいと、大がかりな広告とポイント還元で注目を集めた電子決済サービスのPayPayが都内を中心に浸透しつつあります。今月には100円ショップのダイソー全店への順次導入が発表されました。

利便性の高いモバイル決済は今後世界中でさらに普及が拡大すると考えられます。海外からの旅行客、特に訪日中国人を対象とした小売りや飲食店、その他様々な施設にとって、こうした決済方法の導入は急務と言えるでしょう。

今回は中国の大手決済サービスである、Alipayについて紹介します。

Alipayとは?中国アリババグループのモバイル決済サービス

Alipay(アリペイ/支付宝は中国のアリババグループの金融関連会社アント・フィナンシャルグループ(蚂蚁金服)が提供している世界最大の第三者決済です。

アリババグループが運営するタオバオ(淘宝網)などのネットショップサイトで利用される決済サービスです。中国モバイルペイメント業界では、約54%のシェア(2017年第一四半期・Ant Financial発表)を占めています。

Alipayの利用者はAlipayアプリから会員登録を完了させることで、アプリを用いてオンラインやオフライン店舗での支払いを行うことができます。Alipayで利用する残高は銀行口座から振替、またはクレジットカードのいずれかを利用することができますが、個人ユーザーが連携させる銀行口座は中国国内のものに限ります。

全世界のAlipayの利用者数は年々増加しています。2018年11月時点のアクティブユーザー数は6億5,000万人、またその三か月後の2019年1月には登録ユーザー数が10億人を超えたことが伝えられています。

世界中に450以上の金融機関パートナーがあり、日本でも2015年以来、訪日中国人の利用を想定したインバウンド施策として多くの店舗に導入されています。日本国内での現在の導入店舗数は4万店に達します。

▲日本法人であるアリババ株式会社の公式サイト
▲日本法人であるアリババ株式会社の公式サイト

Alipayでの支払いのメリットとして、店舗側はおつりのやりとりなどをする必要がなくなりレジの動きが簡略化できます。

消費者側は現金を持ち歩く必要がなくなるため身軽になります。また現金の紛失の心配がなくなり、万一スマホを紛失した場合は利用停止をかければ、現金と異なり第三者に使われてしまうこともなく、チャージしていた金額を取り戻すことができます。

Alipayは訪日中国人観光客に欠かせない決済手段

Alipayは、モバイル決済の普及によりキャッシュレス経済が発展している中国で、最も使われているモバイルペイメントアプリの一つです。

当然、訪日中国人もこの決済アプリを日常的に利用しています。訪日観光中の支払い方法としてAlipayが準備されていれば、支払い時の利便性を向上させることができ、簡単に支払えるなら試しに購入してみようと考える中国人もいます。

同様に、中国向けの越境ECを構築する際には決済手段として用意すべきでしょう。

またAlipayの決済情報とWi-Fiの利用データや投稿したSNSの位置情報などを組み合わせて分析を行えば、訪日中国人の観光動態を把握することも可能になってきます。

訪日中国人の動きをデータから仮説を立て彼らの行動を予想することで、中国人に人気の商材の案内板を効果的な場所に設置するといった対策も可能になります。Alipayの導入は自治体や店舗の中国人向けの観光マーケティングにもメリットがあります。

支払い時の利便性という面では、日常的にモバイル決済に触れている中国人にとっては、現金払いしかできないことはストレスに感じられる可能性もあります。

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Alipayでの決済方法は2種類

続いて、Alipayの決済方法について解説します。決済方法は消費者提示型と店舗提示型の2種類となっています。

1. 消費者提示型

1つ目は従来から日本で取り入れられている「消費者提示型」です。

ユーザー(消費者)がスマートフォンのAlipayアプリからQRコードを表示し、店員がバーコードリーダーを使って読み取り決済します。

バーコードリーダーのタイプは、レシートも印刷可能な端末型と、アプリをダウンロードした日からすぐに使うことができるタブレット型があります。 

▲Alipayアプリのホーム画面。赤く囲った「Pay」からQRコード、バーコードを表示して支払う
▲Alipayアプリのホーム画面。赤く囲った「Pay」からQRコード、バーコードを表示して支払う

2. 店舗提示型

2つ目は中国の飲食店など小規模なお店で多く取り入れられている「店舗掲示型」です。

ユーザーはあらかじめ、店頭にあるステッカーやPOPに掲示されているQRコードをスキャンしておき、支払う金額をユーザー自ら入力して決済する方法です。

日本ではAlipayが2017年12月に初めてサービス提供を始めた方式です。2018年10月からサービスを開始した電子決済サービスのPayPayも同様に、消費者のQRコード読み込みによる支払い方法があります。

店舗はステッカーだけを用意すればよいので、安価で簡単に対応することができます。

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Alipayを導入している店舗の事例

では、Alipayがどのようなものかについて理解したところで、実際にAlipayを導入している店舗の事例を紹介します。Alipayを使用したインバウンド対策の参考にしてみてください。

1. えびす屋浅草:Alipay導入で客単価がアップ

人力車の運行をしているえびす屋浅草では、Alipayを導入することで、現金をあまり持ち歩いていない客に少し高いコースを選んでもらうことができ、客単価が上がるというメリットがありました。

また、支払いの際のコミュニケーションがとても簡単になったため、支払いに関してのトラブルが無くなりました。

さらに、Alipayのステッカーを置いていると母国で見慣れた訪日中国人の客の目に留まり、それがきっかけで乗車してもらえることもあるといいます。

2. 株式会社プリンスホテル:国内すべてのホテルでAlipay導入

株式会社プリンスホテルは 2018年7月より、サンシャインシティプリンスホテルにおいて、株式会社 NTT データと協業し、中国のモバイル決済サービス「Alipay」を導入しました。現在は導入ホテルを拡大しており、2019年夏頃までには国内すべてのホテル及びゴルフ場、スキー場でAlipayの利用が可能になる予定です。

苗場プリンスホテルでは、訪日観光客が5年間で4倍に増加しており、モバイル決済の需要が高まっています。

3. マツモトキヨシ全国約1,600店舗でAlipayでの支払いが可能に

マツモトキヨシホールディングス(マツモトキヨシHD)は2018年10月に、全国に約1600店舗を展開するドラッグストア「マツモトキヨシグループ」の全店舗(一部店舗を除く)で、Alipayの取り扱いを開始しました。

中国で人気のSNSであるWeChat」や「Weibo」での商品紹介やクーポン掲載、中国語ウェブサイト導入などとあわせて中国人の顧客獲得に非常に力を入れています。

口コミでの拡散もあり、これからますます訪日中国人の顧客が増えると予想されます。

Alipayなどの導入事例を紹介しています。 

アリペイ・ウィーチャットペイ・クレカ対応のインバウンド事例集

訪日外国人のなかで最も多くの割合を占めるのが、中国からの訪日客です。中国ではアリペイやウィーチャットペイなどの決済アプリが普及しており、訪日中国人を誘致するためにはそれらの決済方法への対応が不可欠です。また、近年世界中でキャッシュレスの動きが広がっており、海外ではクレジットカードのみで支払いをする人もめずらしくありません。このページでは、各業種における、アリペイ・ウィーチャットペイ・クレカ対応のインバウンド対策に関する事例をまとめています。

Alipay導入はインバウンド強化に欠かせないツールのひとつ

Alipayは中国人の快適なショッピング体験には、欠かせない決済方法です。Alipayの店頭への導入は、訪日中国人観光客の満足度向上につながるだけでなく、その支払いの気軽さから消費単価の上昇も期待できます。

また現金での支払いと異なり、Alipay経由の支払いの記録は分析に生かしやすいという利点もあります。Alipayの導入はインバウンド市場に対する有効な一手となるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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