【ユーザー数7億人越え】たった1分の動画(ショートムービー)が中国人に大ウケ!スマホアプリ「快手(Kwai)」をインバウンド集客に生かす方法とは?

中国で人気となっている「ショートムービー」と呼ばれる動画編集・共有アプリの一つに「快手(Kuaishou/クアイショウ/Kwai)」があります。登録ユーザー数は2019年4月現在、7億人を超えています。

このショートムービーアプリは北京快手科技有限公司(Beijing Kwai Technology)が2011年に開発、サービスの提供を開始しました。動画にはコメントをつけることができるなど、SNS的側面を持ち合わせます。

動画の撮影と編集、ライブストリーミングサービスができ、中国人に人気となっています。また、中国以外にもトルコやロシア、韓国、ベトナムなど東南アジアにも市場を拡大中です。

この記事では快手アプリの使い方と、インバウンド対策には不可欠な動画プロモーションの事例を紹介します。


ショートムービーアプリ快手(Kwai)の使い方と特徴

中国版Instagramと呼ばれる「快手」(中国語読みではKuaishou/クアイショウ)の主な特徴は、下記の3つです。

  • 7秒から最大57秒までの動画の撮影・編集・投稿が、1つのアプリでできる
  • 「いいね!」機能とコメント機能がある
  • ハッシュタグ付きで投稿できる

日本で使い慣れているFacebookやInstagram、Twitterで動画をアップロードするのと似たような機能です。

快手はこうした日本で広まっているSNSと同様、無料で利用でき、ユーザー登録と動画作成の方法はとても簡単です。

<登録方法>

  1. 『快手』アプリをダウンロード(「Kwai アプリ ダウンロード」などでキーワード検索してください)
  2. メールアドレス、またはLINE、Twitter、Googleなどのアカウントで登録し、パスワードを設定
  3. ニックネーム、性別を設定して終了

<動画の撮影方法>

  1. アプリを起動し、右上にあるビデオカメラのマークをタップ
  2. 撮影画面下の中心にある録画ボタンをタップして撮影開始
  3. 動画を編集
  4. 必要ならハッシュタグを付けて投稿

動画の長さは基本的に7秒ですが、カメラマークを長押しすると17秒までに延長また同じくカメラマークを3回タップすると57秒まで延長されます。

動画の編集・加工がまとめてできる

快手で撮影した動画は、他の編集アプリを使わなくても快手のアプリ内で編集と加工を簡単に完了することができます。

  • フィルターを使って色調や明るさ、美肌効果の調節
  • 動画の再生速度の調節
  • 人気のカメラアプリ「SNOW」のように、顔認識スタンプを使って被写体の顔を加工⇒録画ボタン左のキャラクターマークをタップし、テンプレートから好きなスタンプを選択する (デカ目や美白加工もできる)
  • BGMやセリフなどの追加⇒録画ボタン右の♬マークをタップし、BGM(またはセリフなど)を選択する

遊べる機能も盛り沢山

快手には今年2019年、ARアバター機能「Kmoji」が新たに搭載され、撮影した被写体の顔を3Dアニメ風に変換できるようになりました。

肌の色合いや髪型、目の形などを選んでカスタマイズ、またはカメラで自分の顔をスキャンすることで自分のアバターを作れます。顔の表情や動きの変化でアバターも変化します。

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企業の評価額は約2.8兆円に、中国独自のインターネット環境をインバウンドに活かすには

快手の運営会社である北京快手科技(Beijing Kwai Technology)の2018年末の企業評価額は約250億ドル(約2.8兆円)となっています。

また上場前に株主の意向を受け約10億ドル(約1100億円)の資金調達を行うとの報道がありました。この資金調達には既存株主である「セコイア・キャピタル(紅杉資本)」、「バイドゥ(百度)」など数社が参加すると当時伝えられています。

こうした中、快手のデイリーアクティブユーザー(DAU)は2018年11月には1億3,000万人を超えており、2019年にもさらに存在感を高めていくとみられています。

SNSの規制が厳しい中国で独自に発展した動画視聴ソーシャルメディア

世界中で人気を博しているSNS、たとえばInstagramといった快手と競合しそうなサービスが中国で広まらず、代わりに中国独自のサービスが広まる理由の一つに、中国国内でのインターネット上の規制があります。

日本だと場合によってはビジネスの場でも使われているFacebookやTwitter、Instagram、LINEなどのSNSですが、中国では政府による規制が敷かれ、アクセスが制限されており利用することができません。

規制にはグレートファイヤーウォール(金盾)と呼ばれる中国政府の検閲システムが利用されています。主に中国国外のSNSがその規制対象となっています。

こうした規制は、訪日中国人に対するSNSを利用したマーケティングの難易度を上げています。

世界最大のネット先進国の一つである中国では、独自に開発されたSNSが発達しているので、こうしたSNSを利用して情報を発信することが重要になっています。

「快手」と類似の中国発ショートムービープラットフォームには、2018年前半に世界で最もダウンロードされた抖音(Douyin/TikTok)があります。ただし投稿されるコンテンツの雰囲気は快手と異なるものが多く、それぞれのサービスには属性や目的の異なるユーザーがいると考えるべきでしょう。

訪日中国人向けにSNSを利用したマーケティングを行う場合、どのような属性の中国人をターゲットとするのかをよく考え、彼らにリーチするのに最適なSNSを選択する必要があります。

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「快手」を利用して訪日中国人観光客を地方へ集客

日本政府観光局 (JNTO)が発表する年別の訪日外客数統計では、2018年の年間訪日中国人の数は838万人以上と過去最高を記録しました。2019年も訪日中国人による地方の観光客の増加に期待が高まります。

インバウンド対策で重要なのはターゲットの設定です。そして訪日中国人を地方に誘致する際は、ターゲットの興味や生活スタイル・行動パターンをリサーチに加え、中国独自のインターネット事情を理解することが必要です。

またインターネット上と実生活での口コミを非常に重要視する中国において、好意的な口コミは非常に速いスピードで広がります。

例えば快手のアプリ上で日本についてのポジティブな評判が大きくなればなるほど、訪日中国人の集客の可能性も高まると考えられます。

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インバウンド市場攻略に欠かせない動画マーケティングとその事例

動画コンテンツがユーザーに伝えられる情報量はテキストや写真よりも多くなっています。またこうしたコンテンツから短時間で効率よく情報を収集したいと考えるユーザーも少なくありません。

このため、今後動画コンテンツを通じて日本の魅力を発信することは、インバウンド観光客の集客には欠かせないことになってくるでしょう。

インバウンド観光客を対象に認知度の拡大を狙った動画プロモーションの事例を紹介します。

<埼玉県の事例>埼玉県と西武鉄道株式会社

2018年5月、埼玉県と西武鉄道株式会社がInstagramを使って、訪日タイ人の観光誘致を目的に、インフルエンサーマーケティングを行いました。

「LOVE SAITAMAアンバサダー」として、タイ人の人気女優2人を埼玉県に招待し、県内の観光やグルメを体験してもらい、彼らののInstagramで発信してもらいました。

2人が着物姿で和傘をくるくる回すショート動画は、約3万もの「いいね!」を獲得しました。

<大分県の事例>おんせん県おおいた公式(大分県広報広聴課)

2015年10月、大分県でのプロモーションビデオの事例です。「おんせん県おおいた」の認知度を向上させるため、「【おんせん県】「シンフロ」篇」と名付けた動画コンテンツを作成します。

動画の内容は、大分県内の様々な温泉地で、元・日本代表選手を含めたシンクロチームがシンクロナイズドスイミング(アーティスティックスイミング)を行う動画です。

動画では選手の動きを映し出すだけでなく、複数の温泉地、その近辺の自然景観を映し出し、視聴者に大分の魅力が伝わるように構成されています。

BGMには大分県出身の作曲家、瀧廉太郎の代表曲「花」をアレンジしたものが使われています。

動画は公開後5日間で50万回再生され、2019年3月現在のYoutube再生回数は233万回以上にも上ります。

動画を制作した大分県庁の広報によると、海外からの再生数が増加しているとのことです。この動画の直接的な影響力は明らかではありませんが、県内の温泉施設では外国人観光客の宿泊者数が増加傾向にあり、そのPR効果は35億5,000万円以上とも言われています。


【おんせん県】「シンフロ」篇 フルバージョン


<福島県・栃木県・茨城県の事例> 福島~栃木~茨城~東京を結ぶ「ダイヤモンドルート」

「ダイヤモンドルート」とは、東京に集中しがちな外国人観光客を、東京から福島県、栃木県、茨城県まで呼び込むことを目的とした広域観光ルートを意味します。

わずか2週間でPR動画1100万再生超え!東京〜福島の1都4県を結ぶ「ダイヤモンドルート」はポスト・ゴールデンルートとなるか

インバウンドにおいて一躍脚光を集めた「ゴールデンルート」。日本の観光の”美味しいところ”を全て楽しめるということで特に初訪日の訪日外国人観光客から人気を集め、インバウンド市場を狙うビジネスにおいては重要なラインとして未だその存在感を残しています。しかしながら、インバウンドの「コト消費」化、そして地方周遊が進むにつれて、ゴールデンルート一辺倒ではないインバウンドが広まりつつあります。今回は、「ゴールデンルート」の対抗馬として登場した、福島・栃木・茨城・東京を結ぶ観光ルート「ダイヤモンドルート...


ダイヤモンドルートのPR動画のタイトルは「Diamond Route Japan 2018 : History - Feel the Real Samurai Spirit」と名付けられ、Youtubeの公開10日余りで再生回数は2千万回以上を記録しました。

再生回数だけでなく、海外からの動画を絶賛するコメントが多数寄せられています。

動画にセリフは一切なく、複数の日本の伝統文化を映し出すスタイリッシュな映像と、印象に残る音楽、いくつかの英単語が映し出される構成です。外国人に人気の高い「サムライ」をメインに、各地の伝統的な祭りと秘境と呼ぶにふさわしい美しい風景を織り交ぜた動画です。

見た人に「日本の伝統に触れてみたい」と思わせる強さと美しさがあります。この動画はシリーズ化され、どれも海外から注目を集めています。


「Diamond Route Japan 2018 : History - Feel the Real Samurai Spirit」

地方ユーザー多い「快手」だからこそ大きな先行者利益も期待

快手のユーザーには中国の地方都市や農村地帯も多くおり、こうした層が今後経済成長に伴い、ECの日本製品や日本の観光地に対する関心を高めていくことも考えられます。

2019年末には快手のDAUは2億人に達するとの予想もあり、ユーザー間での口コミ効果もさらに大きなものになるでしょう。

現在はまだ日本での動画プロモーションの事例はほとんど見当たりませんが、こうした環境は先行者利益の大きな市場とも言えます。使い方次第で中国人観光客の集客に繋げられる、インバウンド事業者にとっても価値のあるショートムービーアプリとなるでしょう。


<参照>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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